黒狼狐己録 -Life Harboring-   作:ふーか

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何時にも増してグダグダです…
それにしても、お気に入りが…200…越えている…!?

ありがとうございます…皆様の御期待に応えられ…るように精進します(涙)


第三章 下 非日常
三十一 呪術と館


「…お姉ちゃん」

「…わかってる」

 

 館のとある一室。妖気を察知する悪魔が二匹。館のすぐ傍に…何かがいる。強い何かが…

 

「勝てる? 夢月」

「勝てるよ。遊んで…食べちゃおう」

 

 

 何故か迷子になり、適当に穴に入ったら何故か果物…いや、オレンジに絡まれる始末。まさか、会う等とは想像もしていなかった。というか、門番でもないのに、ご苦労なことである。お陰様で帰れないけど。

 …よくよく考えれば、このままエリー達とも戦うことになるのだろうか。門番くらい無視出来ないかなぁ…? あの逆刃鎌怖いんだよ…あれ? でも、エリーはこの世界への門番では…くるみ? ダメだ。この原作の記憶が微かで知識が役にたたない。

 

「私は弾幕なんて出来ないから…肉弾戦といきますか」

「ふふ…小さいからって、舐めたら痛い目見るんだからね!!」

 

 小さいとは、然り気無い私の悪口か。確かに身長は小さい…いいもん。胸はあるもん。其処まで大きい訳ではないけど、肩がこる。美鈴? 勝てる訳ない。

 

 急接近からの蹴りあげ。当たることはなく、弧を描く。そう簡単に倒せるとは思っていない。これは…ゲームではない。現実なのだ。私にとっての…。つまりは、負ければ死ぬ可能性がある。

 不意にばらまかれたエネルギー体を咄嗟に避け、胸の前で手を合わせる。そこからボンと爆発音が響き、その音を境に手から炎が溢れていく。

 この数百年の中、磨きあげた呪術。籃直伝のものもあれば、自ら作りあげたものもある。それは炎に留まらず、毒、代償つきの一時的なドーピング等、色々なことをやってのける。この場合は炎だが、操り方次第で、様々な形に姿を変える。

 手に溢れた炎を、地面へと叩き付ける。隙だらけの行為に見えるその動作に、オレンジがまたも力の弾丸を放つ。さあ…炎の宴を…!!

 

「“呪術 焔紅乱舞”」

 

 地中から出でるは炎の柱…いや、竜巻、か。弾幕を掻き消し、地を、空を全てを焼いていく。熱気と轟音。それが支配する空間に、嵐に飲まれた小さな悲鳴が響く。ある程度時間が経ち、周りを見渡せば、プスプスと黒焦げたオレンジの姿が。ミカンは凍らせるのがいいんだよ?

 

「あ~…大丈夫?」

「ぅ…ぇ…ケホッ」

 

 …(結果的に)襲って来たオレンジ。それをこのまま放置出来る程、私は大人にはなれない。

 …というか、何故喧嘩を売った。惨敗ではないか。

 

「ぅぅ…」

「ほら、動かないで」

 

 秘技 軟膏。火傷にはもってこいのもの。適当にペタペタと塗った後、隅っこに寝かせる。尻尾でくるんとひとま巻き、時間が過ぎるのを待ち続ける。

 

 …ここまで来たのなら、屋敷の中までいってやろうか。

 

 

「ぅぅ…?」

「やっと起きたね。ほら、立てる?」

 

 オレンジを立たせ、容態を確認。脈拍、顔色共に大丈夫そうだ。火傷も気にならない(私の妖気が減ったけど)。不思議そうに此方を見るオレンジに、ふっと溜め息を吐いた。

 

「じゃ、私は行くよ。満足した?」

「んむー…」

 

 何も出来ずに負けたのが不服のようだ。文句を言うことはしないようだが。頭をポンポンと叩き、屋敷の中へ“ダイナミックお邪魔します”を遂行する。いきなり逆刃鎌をぶん投げてお出迎えしてくれたのは、この館の門番、エリー。雰囲気を見る限り、穏和に済みそうにない。

 

「…とっとと出てってくれない?」

「うー…危害を加える気はまったくないんだけど…そっちがその気なら」

 

 呪術で館を燃やしてしまっては、関係なんて持てなくなる。投げられた鎌を寸前でキャッチし、思いっきりぶん投げた。それをまたも鎌で相殺するエリー。何処から出した。

 

「さぁて、やりまーーぐはぁ!?」

「お前は何をしているんだ」

 

 唐突に横腹を殴られた。痛い。呻き声を上げながら視線を上げれば、ムッとする藍の姿があった。

 

「ぐっ…ちょっと!? いきなり来ていきなり何するの!?」

 

 不満を孕ませた口調で質問攻めを繰り出す。

 

「無理をするなと言っているだろう!? お前に何かあったら私は耐えられないぞ!?」

「私いつ無茶した!? 傷とかある!? ひゃぁ!? 触ってまで確認しないでぇ!!」

 

 目の前で始まった茶番劇に、エリーがきょとんと此方を見つめてくる。やめて、見ないで。羞恥プレイなんて誰が望むのだ。ああ、隣にいたよ望むやつ。

 

「もう…私はただ観光目当てで来ただけだよ!? 妖力も使ってないでしょ!?」

「なら外で焼け焦げてた少女はなんだ」

「焼き蜜柑が食べたかったからね」

「?」

 

 ふざけつつ、反論しつつ。放っておけばいつまでも続く茶番劇。その声を、何処か幼く、冷酷な声が遮った。視線をそちらへ移せば、いつか画面越しに見た姉妹の姿…。

 

「…面白い子だね。観光ならどうぞ? 地獄に案内するよ?」

「いや、私地獄住んでる」

 

 勝った。これは勝った。真顔で返す私に、姉妹の一人…妹の夢月は不服そうに此方を睨んでくる。何故…東方の世界にいる面子は、ロリと言われても何等違和感がない奴しかいないのか。勿論、その中に私も入ってしまっているのだが。身長故に、仕方のないことだが。エリーを引かせる夢月。戦う気満々ということか。

 

「…藍」

「ああ、いいだろう。報酬は夜でいいか?」

「…どっちせよ襲う癖に」

 

 勝負は二対二…能力発動、九尾の力を宿し、姉妹と向き合う。二匹の狐に…何処まで対抗するのかな。夢月に幻月。ただの妖怪だと舐めていると…痛い目見るぜ?

 

 

「さぁ…始めよう。死の舞踏会を…」




本来ならば…
オレンジ(一面ボス{道中})→くるみ(二面ボス{夢幻世界への入り口守護者})
→エリー(三面ボス{門番}) という感じです。

オレンジは野良妖怪であり、何等館とは関係がない(はず)。
記憶が曖昧ですいません<(_ _)>
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