黒狼狐己録 -Life Harboring-   作:ふーか

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 さとりだって、欲が無い訳ではない…
 主故に、我慢せざるをえなかったんですね。

 次回ですが、短編を挟もうか迷ってます。
 このままではまた性描写が続いてしまうので…


◆ さとり妖怪 (下)

「・・・・・・」

 

 夜。時計が11の数を指し、月が家を照らしている。

 こいしは空気を読んだのか、一階で寝るねと一言告げて階下へと降りていった。もしこのままの流れで進んだ場合、乱入されないか少し心配だが…まあきっと大丈夫だろう。

 問題は…私とさとりが同じ部屋で、二人きりで寝ることになったということ。私としては…正直さとりに襲われるのならば何の抵抗もする気はない。今までずっと、私の為に奔走してくれた大切な主だ。何をされようが…構わない。三日三晩犯されることになろうとも、私はそれを受け入れるだろう。

 

「…さとり様?」

「口調を変えなくてもいいわ…ごめんなさい」

「い、いや、大丈夫だけど…」

 

 どうやらよっぽど昼間のことを気にしているようで、ずっと暗い表情のままだ。自責の念に負けているのか…ご馳走した夕飯も、あまり喉を通らなかったようだ。こいしは元気に食べていたが…やはり彼女も姉のことは気になるようで。

 

「…どうする? 私は…構わないよ。大切な主になら…襲われても」

「で、でも…私は……」

 

 少し私から離れた場所に寝転がり、布団で身を隠すさとり。このままでは埒があかないし、さとりの気分も晴れないまま…ならば、簡単なことだ。私から…私から襲ってしまえばいいのだから。

 

「…ご主人様…」

「…ひやっ!? ち、ちょっと…狼戈…っ!?」

 

 布団をゆっくりと剥がし、ビクッと体を震わせるさとりを有無を言わさず抱き締める。頬を染めながら目を泳がせるさとりに、強引に唇を重ねた。その最中にゆっくりと、服を脱がせていく。まさか襲われるなどと思っていなかったであろうさとり。真っ赤になって、か細い力で抵抗してくる。

 

「…ご主人様が襲わないなら…私が襲うから…」

「…狼戈、どうしたの? なんで、そんな…んむっ…ぅぅ…」

 

 舌が交ざり、唾液が混ざる。やがて微塵も抵抗しなくなるさとりから体を離し、さとりが落ち着くまで時間を置く。唾液を拭った後にじっと此方を見るさとりに、確認の言葉を投げ掛けた。

 

「まだ…襲う気にならない? ねぇ、ご主人様…?」

「……わかった。狼戈が望むなら…」

 

 優しく、ゆっくりと押し倒してくるさとり。覆い被さるように乗り、唇が重ねられる。昼のように、強引で淫らなキス…少し意地悪してみようと弱く暴れた結果、予想もしていなかった形で四肢を拘束されることとなる。

 

「ん…んむ…ぅ…!?」

 

 第三の目に繋がる、二本の管。その管が触手のように巻き付き、動きを封じてきた。さとりの手は私の頬に合わせられ、深い接吻を強要してくる。悪い気はしない…誘導したのも私だ。でも…主との行為は、やはり何処か背徳感を感じた。

 

「ひっ、ぁ…い、いきなり其処は…ひあぅっ!!」

「狼戈…もう、離さないから」

 

 膝から下を動かして身を捩ってみても、快楽からは逃れられない。濡れた指は濡れた体に入り込み、くちゅりと掻き回す。誰にやられてもその動きは変わり、与えられる快楽も違う。だが…たてる音は、いつも一緒だった。ぐちゅり、くちゅり、ぐちゃり、くじゅり…。

 

「…やっ、あぁぅ!! んぁ…っ!! ぐぁぅ…っ」

「…やっぱり、可愛いのね…狼戈…?」

 

 管に拘束され、指で犯され、舌で犯され。自分が望んだことでも…やはり耐えることは出来なかった。何度も意識が高揚し、そして真っ白になる。その繰り返しに段々と体は疲労していく…

 

 それは私の意識が消えるまで、延々と続いていくのだった。

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

「…こいし。貴女、覚悟はいいんでしょうね」

「そ、そんなに怒らなくても…ね、お姉ちゃん」

 

 事の最中、自分でも自制が効かないと自覚はしていた。主人を襲う背徳感や興奮のせいだと思って放置したが…

 …原因は、こいしが悪戯で仕込んだ酒らしい。酒に弱いの知っててやってるだろこれ。

 

「私は…少し嬉しかったし、構わないわ」

「ほら、ね!? だから…やっ!? く、擽るのは、はは、やめ、あはは…っ」

 

 押し倒してやったぜ。

 うつ伏せになって震えるこいしを放置し、朝食の準備を再開する。苦笑いしながらこいしをつつくさとりに、同じように苦笑しながら。今日の朝食は…和風に、綺麗に決めようか。そんなことを考えながら、荒い息のこいしと呆れ顔のさとりを眺めるのだった。

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