ハリー・ポッターという恐ろしい世界で 作:リクタスセンプラ
至らない点が多々あると思いますが、どうかよろしくお願いします。
*三人称はこの話だけだと思います
ハマダーン郊外に住むディヴィス家は、純血の魔法族だ。ディヴィス一族はその事を誇り、マグルやマグル生まれの魔法使いを軽蔑している。つまり、彼等は純血の魔法族に有りがちな選民主義の考えを持っていた。
しかし、純血の魔法族の中でのディヴィス家の立場は低かった。
ディヴィス家は、近年生まれて来た者達が純血であると証明する事が出来る家系図を持っていたものの、それ以前の先祖が純血であったことを証明出来る手段を持っていない。そのことは、歴史を重んじる純血の魔法族たちにとって大きな欠陥であり、ディヴィス家は純血の魔法族に軽んじられることが多かったのだ。
ディヴィス家は純血の魔法族以外には強気になれたが、純血の魔法族には卑屈にならなければいけなかった。純血の魔法族として有名なブラック家と遠い親戚であるという自慢は、純血の魔法族には通用しないのだ。
ところが、そんなディヴィス家の明るい話題が、最近社交界で度々持ち出されるようにようになった。そしてディヴィス家は、今まで声を掛けられることの無かった高貴な者たちの集まるパーティーにさえ、呼ばれるようになった。
なぜ、そんなにもディヴィスの立場が変わったのか? その理由は、ディヴィス家の嫡男にあった。
社交界では、ディヴィス家の嫡男、ダレン・ディヴィスの驚くべきストーリーを数多く耳にする事が出来る。
例えば、四歳のときにホグワーツの一年生用の教科書を理解していたという話や、杖を使わずに呪文を使うこと出来るという話や、大人でさえ威圧させることが出来るカリスマ性を持っているという話や、将来魔法界を揺るがす魔法使いになるという話などだ。
普通であればこんな眉唾物のストーリーを大人たちは信じないであろうし、話を広めたりしないだろう。自分たちの学生時代の苦労の経験からして勉学が容易でないことは分かっていたし、そんな幼い歳で魔法を理解しているなど聞いたことも無かった。話を広めるとしても親バカだと嘲笑う方向に決まっている。
だが、このストーリーには信憑性があった。何しろ、この話題を加速させたのが、純血の魔法族のトップ層に位置するマルフォイ家だったのだから。
マルフォイ家の発言であれば、という者は数多く存在する。彼等のような人間は、自分たちの品格を落とすような馬鹿な嘘をつかないからだ。
勿論、マルフォイ家の言ったことであっても疑う者はいた。けれどその者は、実際にダレン・ディヴィスと会うことで、ダレンに関係する話がが本当であったことを確信した。そして、そのことを社交界やパーティーで話し、勢いをさらに加速させた。
そうこうしている内に、ダレンに関わる話は本当である、と考える者が一定数出てきた。全てを信じた訳ではないがダレンは鬼才の持ち主なんだろう、と捉える者が出てきた。
多くの者は勘違いをしている。ダレン・ディヴィスは鬼才の持ち主ではない。彼は同じ歳の子供たちよりも多くの経験をしているだけなのだ。
ダレン・ディヴィスという少年は、所謂『転生者』である。
プロットを考えていて分かったんですが、勘違いのある物語って難しいですね。