東方西風遊戯   作:もなかそば

8 / 30
人里にて

 さて、ひとしきり老人から金を巻き上げ、その金で女へのプレゼントを買うという、字面に直してみれば閻魔が飛んできて説教しそうな外道行為を終えた西宮であるが、此処から先は早苗とは別行動となる。

 布教活動については人里の広場などで早苗が行うとして、西宮は何かしら派手な奇跡やらありがたいお話やらが得意なタイプではない。自信たっぷりに笑顔で大きな声でハキハキ話す早苗の方が、術でも弁舌でも向いた話だ。

 そういう面で見ると、早苗の方が信仰者や布教者としての適性は高い。守矢神社の信者であり見習い神職と言える西宮だが、その適性は信仰者や神職とは別の方向に向いているというのは、神奈子と諏訪子の共通認識である。

 

 故にそちらは早苗に任せるとして、今日の彼の目標は二つ。

 人里の守護者である上白沢慧音への挨拶と、昨日神社の中を整理して気付いた足りない日用品などの買い足しだ。後者については幾分かは早苗の櫛を買う時に霧雨道具店に寄ったついでに買ってあり、人里からの帰り際に取りに行くまで預かってもらっている状態である。

 

 ちなみに日用品のみならず、意外と切羽詰まっているのが食料と調理器具である。なにせ守矢神社、現在の社務所にある調理設備はIHクッキングヒーターやら最新型の冷蔵庫やらとやたらと近代的であり、当然の如く給電が途絶えている現在では使い物にならない。幻想郷でも使用できる調理設備の入手が切に望まれる。

 食料に至ってはなお酷く、軽く三百を越えるカップラーメンが仕舞われているだけの状況だ。備蓄された大量のカップ麺を見た西宮が『こいつらいつの間にこれだけの事を』と戦慄するのと同時に、『これしか買ってねぇのかよ!?』と叫んだのは昨日の事であった。

 

 何にせよ買い物前の本題として、件の上白沢慧音女史の家に一度伺ってみるかと、里の中央へ向かって歩き始める西宮。

 しかし里の中央に何事も無く到着したところで、横合いから声をかけられる事になる。

 

「む、君は確か守矢神社の」

「あ、八雲様の所の……八雲藍様でしたか」

 

 物珍しそうに周囲を見ながら歩いていた西宮に声をかけてきたのは、豆腐屋の前で何やら買い物をしていた様子の八雲紫の式神―――西宮視点では早苗と喧嘩している間にいつの間にか居なくなっていた、美人の九尾さんだ。

 直接会話を交わしたのは互いに事情も把握していない間の僅かだが、神奈子と諏訪子から彼女の名は伝え聞いているので、西宮は名前を呼びつつ頭を下げる。

 

 彼からすれば、仕える神である神奈子と諏訪子に幻想入りという選択肢を与えてくれた紫は恩人だ。その式神である藍もまた、敬意を払うに足る相手だと判断していた。

 しかし頭を下げた彼に、藍は驚いた様子で瞠目する。その様子に西宮は、何かおかしな点でもあったかと首を傾げる。

 

「……何かありましたか?」

「ああ、いや、すまない。失礼な話だが、私が君に抱いている印象と少々そぐわなかったものでね。風祝相手の喧嘩と昨日の魔理沙の襲撃もあって、君はもう少し天衣無縫な少年だと思っていたのだが」

「東風谷との喧嘩はライフワークの一種なのでさて置きますが、魔理沙というと霧雨魔理沙ですか? 確かに昨日の別れ際に、八雲様を退治するとか息まいてましたが……」

「……ああ、その様子を見ると本当に勘違いとすれ違いの産物だったか……」

 

 本気で悩む彼の様子に、藍は疲れたように肩を落とす。

 魔理沙の襲撃―――それは一言で言えば以前の魔理沙と西宮の会話が原因による、藍の言う通りの感違いとすれ違いの産物だ。

 『世紀末巫女王伝説~守矢の拳~』とでも言うようなブツを紫が幻想入りさせたと勘違いした魔理沙が、紫を正気に戻す為に決死の覚悟でマヨヒガに乗り込んで行った件であった。

 

 折しも藍の式神の橙やら白玉楼から来た幽々子と妖夢の主従やらも一緒に団欒中だった八雲家、その襲撃にいたく混乱。

 突然の襲撃者を反射的に切り捨てようとする妖夢が相手が魔理沙である事に気付いて、慌てて刀を止めようとしたら止め切れずに襖を綺麗に真っ二つにしたり、驚いた橙が味噌汁を被って七転八倒したり、幽々子は何事も無かったかのように食事を続行しておかわりを要求したり、藍がそれらの三者への対応に苦慮したりと、八雲家は一時地獄絵図の様相を呈した。

 結局涙目で翻意を促す魔理沙を紫が宥めて事情を聞き、『エイプキラー巫女』を西宮から聞いた魔理沙が勘違いをしたという事が判明。

 

 ちなみにエイプを知らない妖夢と橙も、そんな恐ろしそうなモノを素手で引き千切る巫女が出たのかと戦慄に身を震わせたりしていたが、早苗を実際に見知っている藍と紫は余りの勘違いに脱力していた。また、幽々子は顛末を聞いた後に成仏しそうなくらい笑い転げていた。

 曰く、あの魔理沙が良いように騙されたのが面白くて仕方なかったらしい。正確には騙されたと言うよりも擦れ違いと勘違いの産物なのだが、それでも面白い事には変わりが無かった模様。付き合いの長い紫をして、『あれほど笑った幽々子を見たのはン十年ぶり』との事だった。

 ちなみに『年季入ってますね』という年齢を意識させる失言をした藍は、この辺でスキマに落とされた。

 

 魔理沙も魔理沙で、そんな勘違いをさせられた事に怒りと羞恥で顔を赤くしていた。

 あれは遠からず何かの報復措置があると考えて良いだろうと藍は判断している。

 

 ともあれそのエピソードの原因となった西宮に対して、藍は早苗と口汚い罵り合いをしている光景を見ていた事もあって大層フリーダムな人物という印象を受けていたのだった。

 しかし藍が魔理沙襲撃事件の顛末を伝えると、ひとしきり驚いた後で西宮は丁寧に頭を下げた。

 

「大変ご迷惑をおかけしました。そのような事態になったとは露知らず……。後日改めて謝罪に伺わせていただきます」

「いや、それには及ばないよ。君は存外、真面目だな」

 

 そして頭を下げられた藍の反応は、驚きと感心が等分程度だ。

 この手の事態に対して遠因が自分にある程度で頭を下げるような奴など幻想郷の主要勢力には希少である。紅魔館ならば美鈴が、永遠亭ならば鈴仙がワンチャンスあるだろうが、他は主従含め期待してはならない面々の多いこと多いこと。妖夢は事情に依るだろうが、短気な面がある娘なのでこれも安全牌とは言い難い。

 

 運命操ってハシャぎ回る吸血ロリータの率いる紅魔館の面々やら、求婚ブレイカーと宇宙ドクター率いる永遠亭の面々。加えて自分の主人やらその親友やら、そこの元御庭番の爺様やら、それらの人物を次々と思い浮かべた藍の眼がだんだん遠くなっていく。

 

「……まぁ魔理沙襲撃事件に関しては、気になるようなら紫様や魔理沙には会ったら謝罪すれば良いだろう。根深い話ではないさ。魔理沙から何か仕返しがあるかも知れないが、それにしたって笑い話だ。ただ、仮にも幼馴染の少女にエイプキラーなどという渾名を付けるのは感心しないな」

「八雲様公認ですよ? 幻想郷に来た事で神力・霊力が強まって、実際に出来るくらい強くなってるみたいですし。それに、ほら見て下さい俺のこの湿布。これ東風谷の仕業です」

「紫様から君達の間柄を聞いてはいたが、本当に殴り合ってるんだな……」

 

 呆れたように呟きながら、藍は店の奥から戻って来た豆腐屋の従業員から商品を受け取る。

 そのまま心なしか嬉しそうに買い物袋に入れたのは、二十枚近くにも及ぶ数の大判の油揚げだった。

 『ああ、狐って本当に油揚げが好きなんだ』と感心する西宮。その視線に気付いたのか、藍が視線を強くして、

 

「やらんぞ」

「要りませんて」

 

 油揚げの入った買い物袋を庇うように背後に隠す藍に対して、西宮は呆れが混ざった苦笑を返す。

 実際別に油揚げを食いたいわけでもない西宮である。むしろ昨日のカップ麺に入っていたので当分は要らない。

 

「……美味いぞ?」

「あげたくないんですか、それともあげたいんですか、どっちですか」

「決してやるつもりは無いが、そこまで興味なさげにされるとそれはそれで釈然としないのだ」

 

 ふん、と鼻を鳴らして―――自分が子供じみた事を言っていると気付いたのか、藍が小さく咳払いをして話題を変える。

 

「ん、ん。ああ、誤解するなよ。いつもいつもこんな数を買い込んでいるわけではない。紫様の命で、少しばかり結界の外に出るのでな。買い溜めというやつだ。油揚げはこの店のが一番美味いんだ」

「ああ、それはお時間を取らせて申し訳ありません。それでは藍様―――で良いですか? 八雲様だと賢者様の方と被りますし」

「ああ、構わないよ。すまんな、こっちも用は無かったんだ。見かけて挨拶をしただけでな」

「いえ、ご丁寧にありがとうございました。それでは藍様、失礼致します」

 

 そして藍は買い物を終えて帰る為、西宮は人里の守護者である慧音の家へ行く為にと、互いに別方向へ歩き出す。

 この邂逅によって、この段階で西宮が魔理沙による八雲家襲撃事件について知っていた事が意味を持つ事になるのは―――もう少し先の話である。

 

 

      #   #   #   #   #   #

 

 

 さて、八雲藍と別れて程無くして西宮が到着したのは寺小屋だった。

 家に行ったら不在だったので里の人に聞くと、『慧音先生なら寺小屋だよ』との事だったので、歩いてやって来た西宮なのだが―――

 

「だれだー。しらないにーちゃん」

「めずらしいふくー。えいえい」

「はははガキ共いきなり随分な挨拶じゃねーかコノヤロウ」

 

 寺小屋とは里の子供に学問の基礎を教える為の場所である。

 そして今日は寺小屋で授業があり、即ち里の子供がわらわらと集まっている。

 結果としてそんな場所をノーアポイントメントで訪れた西宮は、寺小屋の前で子供たちに全力で絡まれていた。

 小さい子供が西宮の頭にまでよじ登り、服の裾が引っ張られ、木の枝でペシペシと叩かれる。実にフリーダムであった。

 

 年の頃としては外の世界で言う小学校程度の年代だろう。上は十代のごくごく序盤から、下は一桁の半ばを過ぎた程度の年齢まで。

 そんな好奇心旺盛な年齢の彼らからすれば、突然やって来た見知らぬ、それも珍しい服を着た男は興味を大いに引く対象だった。

 それも外の世界に居る部屋の中でゲームなどで遊んでいる子供達とは違い、幻想郷の子供は実にバイタリティ豊富であり、既に全力で西宮()遊び始めていた。

 

「痛い痛い髪引っ張るな頭の上のチビ! おい誰だ今ローキックくれたの! 木の枝で叩くのは止めろそこの! ―――叩かなければ良いって問題じゃねぇぇぇぇ! お前今鼻に突き刺そうとしたろ! 一年生ン時に学校の先生の鼻の穴に鉛筆を刺した東風谷と同レベルかお前は!!」

 

 寺小屋に入る事もまかりならず、しかし子供相手にあまり強行手段に出るわけにも行かず、完全な立ち往生である。

 べしべしびしばしと叩かれ遊ばれ、頭の上の子供には『すすめー!』などと命令される始末。

 

「ああもう、何が『すすめー!』だよ! 畜生、昔ロボットアニメを見た東風谷に似たような事をやられた記憶があるな……あの時は俺もあいつも殆ど体格変わらなかったから、潰れるかと思ったけど。しかも命令が『すすめー』じゃなくて『れっつこんばいん!』とか『おーぷんげっと!』とか大分無茶だったからそれに比べりゃ有情か……」

「こちやってなにー?」

「おいしい?」

「美味しくないぞ。コングパンチを必殺技とするエイプキラーだ。お前らも見たら逃げろよ。目を合わせたら食われる」

「こわーい」

「きゃー」

 

 適当に返す西宮に、周囲の子供たちはきゃっきゃと楽しそうにはしゃいでいる。

 そんなどうしようもない状況に対して、動きが出たのは寺小屋の奥からだ。

 

「お前ら何を騒いでいるんだ! もう授業が始まる時間だぞ!!」

 

 良く響く女性の声で、寺小屋の奥からの一喝。それに対して子供達はビクリと身を竦ませて、慌てて寺小屋の中に駆けこんで行った。

 ちなみに西宮の頭の上の子供は、『いそげー! けーねせいせーにおこられちゃう!』と、西宮の髪を引っ張りながら必死に前進を促していた。

 

「痛い痛い分かった分かった! すいませんお邪魔します!」

 

 別段抜け毛を気にする歳でもないが、流石に髪の毛を無駄に引っこ抜かれるのは御免被る。

 慌てて頭の上の子供の指示に従い寺小屋に駆け込んだ西宮を迎えたのは、

 

「……誰だ?」

 

 という先程の一喝と同じ声で、しかし先の一喝とは違い困惑した様子で告げられた言葉。

 そしてその言葉を言った当人である、弁当箱のような帽子を頭の上に乗せた長身銀髪の女性だった。

 

 

      #   #   #   #   #   #

 

 

「待たせてすまない、君が守矢神社の西宮君だったか。阿求から話は聞いている」

「いえ、こちらこそ急な来訪で申し訳ありません。お忙しそうですし、日を改めた方が良いのでは……」

「なんの、構わんさ。昨日は阿求を経て随分と良い羊羹を頂いたからな。友人と一緒に美味しく食べさせて頂いたよ」

 

 結局その後、寺小屋の授業の最初の時間を自習とした慧音は、寺小屋の中の別室で西宮と向かい合っていた。

 言ってしまえば職員室のような役割をしている部屋で、机の上には慧音が作った寺小屋で使う教科書が整然と積まれている。

 その机の横で、慧音と西宮は椅子に座って向かい合っている形だ。

 

「散らかっていて済まない。どうか気にしないでくれ」

「いえ、お構いなく。急に来たのは私の方ですから」

「そう言ってくれると助かる。さて、阿求から内容は聞いているよ。人里で布教活動を行うに当たっての挨拶回りだったな。無論構わん、どんどんやってくれ」

 

 慧音が言った言葉に西宮が驚く。好感触―――どころの話ではない。積極的に推奨している気配すらある。

 加えて西宮からすれば、彼女の表情は何故か心なしか興奮しているように見えた。

 

「……上白沢様は建御名方神か洩矢神を信仰なさっているのですか?」

「慧音で構わんよ。里の皆もそう呼ぶ。―――そして、まぁ、そうだな。信仰は特にしていないが、歴史家として非常に興味がある。建御名方神と洩矢神、外界でこれまで現存していた太古の大和の時代の神々だ。歴史書にすらなっていない神話の時代の大和の歴史、彼女達が幻想郷に来た事で生きたその話を聞く事が可能になると言う事だろう!? これに歴史家として興奮しないでどうするというのか! ああいかんいかん満月でも無いのに角が出そうだ!!」

「満月!? 角!? ちょ、上白沢様―――じゃなくて慧音先生落ち着いて下さい!!?」

 

 ―――興奮の原因はすぐに知れた。

 どうやら歴史家でもある上白沢慧音、生きた外の歴史の証言者とも言える二柱の幻想入りにテンションが鰻登りであったらしい。

 頬を赤く染め、自らを抱くように両手を回し、キャーなどと黄色い声を上げる姿はまるで恋する乙女だ。

 ただし彼女の場合、恋の対象が歴史である。色気が無い事この上無い。

 

「……まぁ、認めて頂けるなら良いです。今はまだ来たばかりで忙しいですが、御二柱にも慧音先生が話を聞きたがっていた事を伝えておきましょう」

「ああ、是非とも頼む! 特に歴史の話を頼むと伝えておいてくれ! それと、まだ幻想郷に来たばかりで色々と不慣れな面もあるだろう。君と風祝の―――東風谷君だったか。困った事があればいつでも訪ねて来てくれ」

「ありがとうございます。何かあれば頼らせて頂く事があるかもしれません」

 

 歴史さえ絡まなければ、幻想郷でもトップを争うほどの常識人であり良識人である上白沢慧音。

 特に人間に対しての味方であろうと自らに任じている面もあってか、西宮と早苗に関して気にかけている部分もあるらしい彼女の言葉に、西宮は素直に感謝の念を言葉にする。

 そんな西宮に慧音は満足げに笑い、

 

「うむ、西宮君は礼儀が出来ているな。いつもいつも元気過ぎる子供ばかりを相手にしているせいもあって、君のような子の相手は新鮮だよ。君がこの調子なら、相方の東風谷君も安心して見ていられそうだ」

「あー……いや、東風谷は確かに真面目で根は善人なんですけど時々……というか割としょっちゅう常識の斜め上に飛び出すアホの子なので、期待しない方が」

「……そうなのか?」

 

 西宮が苦みしばった表情で返した言葉に、慧音がきょとんと首を傾げる。

 しかし西宮、その慧音の言葉に頷きを返し、

 

「昔っからあいつの暴走に付き合わされて来ましたからね。子供の頃など思い出すと、先程の寺小屋の子供達が大人しく見えますよ」

「ははっ、守矢の風祝は大層お転婆だったようだな」

「現在進行形でお転婆ですよ。今日だって早朝からまだ寝ている俺の部屋に侵入して来て叩き起こして『休んでいる暇はありませんよ西宮! 出撃です!』とかお前はどこの対地攻撃爆撃機の伝説的パイロットかと――――」

「……ちょっと待て」

「はい? ええと、何か?」

 

 愚痴に近いノリで西宮が言った言葉に、慧音が眉根を顰めて待ったをかける。

 眉根を顰めつつも僅かに頬を染めた微妙な表情の慧音に西宮は困惑。しかし慧音はそんな彼に構わず、絞り出すように言葉を紡ぐ。

 

「……もしや君達は未婚の年頃の男女でありながら、同じ屋根の下で眠っているのか? な、なんというはしたない真似を……」

「え? まぁ、言われてみたらそうなりますけど、別にそんな色気のある話じゃ――――」

「問答無用」

 

 そして西宮の回答を聞いた慧音が頬の赤みを強くし、彼の両肩をがしりと掴んで身を反らせる。

 『え?』と疑問符を浮かべて西宮が身体を硬直させた次の瞬間――――

 

「不純異性交遊撲滅クラァァァァァァァッシュ!!!」

「ぎにゃぁぁぁぁぁぁあああああ!!?」

 

 轟音と共に寺小屋名物・地獄のけーねヘッドバッドが炸裂する。

 折から響いた鐘でも鳴らしたかのような轟音に、寺小屋の生徒達は『あれ? もう授業終了の鐘がなる時間だっけ?』などと自習時間の終わりを嘆いていた。勘違いである。

 

 ―――人里の守護者、上白沢慧音。

 幻想郷でも屈指の常識人にして良識人だが、歴史狂いと男女関係に対する潔癖症が玉に瑕であった。

 




 システムについてよく理解していなかったのですが、評価やお気に入り登録の見方が徐々にわかってきました。
 評価、登録、感想等ありがとうございます。励みになります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。