大手企業の不正騒動から一夜が開けて本局の三脳たちがいる部屋ではその一件の話で持ちきりであった。
脳A「まさか、あそこの企業が潰れるとはな」
脳B「どうする!?あの企業から地球行きに搬入されている量は6割もあるこれは大きな痛手だ」
脳C「しかも、その会社で一騒動を起こしたのはヒロキ・ニッタときた」
脳B「まさか、危険をおかしてまでこちらに戻ってくるとは…」
脳C「まあ落ち着け…まだ終わったわけではない…ただこの問題を解決しなければ、地球の攻めいる速度が落ちるのは明白だな」
脳A「それでヒロキ・ニッタの行方は?」
脳C「駒をニッタ邸に突入させたがもぬけの殻だった…何一つ有力なものがなかった…おそらく、ユミル・ニッタも共犯だと思われる」
脳B「あの小娘!」
脳A「まだ転移されてはいない…ならば直ぐに地上の駒を使ってヒロキ・ニッタとその仲間を捕らえよ、もちろん親しかったあのものたちの監視も強化するように伝えよう」
そんな作戦会議が行われている中弘樹達はと言うと…
ゲンヤ〈にしても、よくそんな大胆な行動に移せたな〉
弘樹「いまミッドだと局員達が俺達を探し回っているからな…既に本局に来てるんだから探しても無駄なのにな…」
ゲンヤ〈そうだな…それと、あの会社で入手した資料なんだが…あの電の嬢ちゃんのことだ…まあこっちで調べた限りじゃあ命に別状はねえ…そっちは?嬢ちゃん目覚めたか?〉
弘樹「少し前に目覚めたって、それでマインドコントロールされていたときの記憶はないんだと…」
ゲンヤ〈そいつは、良かったのかね〉
弘樹「どうだか、一応電と艤装にはリミッターはかけたから…心配入らないとは思うけど…」
ゲンヤ〈そうか、それじゃあな…一応手に入れた研究資料は送るからよ、またな…そんでもって死ぬんじゃねえぞ〉
弘樹「了解」
そうしてゲンヤとの通信を終えて宿泊部屋で少しゆっくりしていると部屋をノックして扉を開けたのは先ほど目覚めた電であった。
電「あの、弘樹さんいま大丈夫ですか?」
弘樹「ああ、問題ないよ、それより気分はどうだ?」
電「はい、なんともないのです…でも雷ちゃんたちには暫くは戦うなと言われたのです」
弘樹「俺もそっちの方がいいと思うよ…さてとそろそろ動かないとな」
電「そうですね、ようやく帰れるのです」
そういって弘樹達は宿泊地のロビーに集まり脱出計画の最後の確認をする。
弘樹「それじゃあ最後の確認をする、まず今から大体30分後に地球から一番近い支局から輸送艦が地球に物資を運ぶことになってる、俺たちはその輸送艦を奪取して地球に戻る」
ユミル「それと支局に行くには本局のテレポートを使っていくわけだけど…そこは問題ないわ…けど問題は支局ね、明らかに警備は厳重なはずだから」
弘樹「そこは俺が囮になって敵を引き付けるその間に輸送艦の制圧を頼む」
翔鶴「また一人でいくのですか?」
弘樹「ああ、あそこの支局はよくいったことがあるからな……大丈夫、予定時刻には合流する」
吹雪「弘樹くん、気を付けてね」
ユミル「弘樹、わかってるとは思うけど今のケルディムはフルドライブを使ったからスペックが落ちてるわ…十分に注意しなさい」
脱出計画の最終確認が終えて弘樹達は荷物を整えて宿泊地から出ていった。
その頃、本局の無限書庫では司書長のユーノによって匿われていた卯月と弥生の二人もいま動き出そうとしていた。
弥生「本当に…信用できるんですか?」
ユーノ「ああ、昨晩の一件もあるしあり得るよ」
卯月「漸く、うーちゃん達は地球に帰れるぴょん!こんなに嬉しいことはないぴょん」
ユーノ「それじゃあいこう」
弘樹の脱出計画と同じく動き出した三人彼らがいく先とは
そして弘樹達は十分ほどで支局に到着し中央広間へと来ていた、回りは局員が動き回っておりその中を弘樹達も歩いていた。
弘樹「それじゃあ予定通り行くぞ」
そういってケルディム展開して魔力弾を生成し四方八方にばらまいて発射される。
局員「おい!此処で何を…お前は!ヒロキ・ニッタ!!」
弘樹「気づくのが遅いよ!」
そういって叫んだ局員をルガーランスで切りつけて吹き飛ばし気絶させると何処からともなく悲鳴と戸惑いの声で辺りが騒然と一変した。
局員「間違いない!裏切り者のヒロキ・ニッタだ!捕まえろ!」
そういって直ぐに駆けつけてきた武装隊が迫ってきて弘樹は作戦通りと思いながら跳躍し2階へとのぼりついてこいと言うばかりの挑発をして武装隊を誘い込む。
当然のごとく完全になめられたことで頭に血がのぼっているために、当然全戦力で追いかけていってしまった。
そして弘樹が去ったあとのロビーは的確に対応する者と完全に何がどうなっているかわからない者の二つとなっている
前者は地球侵攻を知っているもの、後者は全く知らないものと明白である。
夕立「うまくいったぽい」
ユミル「そうね、それじゃあ私たちも動き出そうかしら」
そういってユミル達も輸送艦のドックへと向かっていった。
その頃地上のミッドの地上本部ではレジアスが弘樹が海に上がっていたという報に怒りをあらわす。
レジアス「なんたることだ!みすみす海に上がっていたとは!」
局員「どうされますか?」
レジアス「放っておいて構わん、我々の管轄下ではない、あとは海の連中が何とかするだろう」
そういって地上では弘樹捜索は打ち切りの連絡が飛び回るのであった。
そして囮役の弘樹は行く手を遮る敵を瞬時に倒し追ってもあらかた片付けると時間の確認をする。
弘樹「残り15分そろそろドッグの方に向かうとするか」
ちょうどいい頃合いと見て弘樹もドッグへと向かおうとしたとき弘樹の後ろから気配がして振り向いてケルディムを構えるが後ろにいた人物を見て撃つことに躊躇う。
弘樹「…ユーノ」
ユーノ「久しぶりだね弘樹」
無限書庫司書長のユーノ・スクライア親友ともいえる間柄の二人が対峙した。
艦隊ドッグでは輸送物の搬入が完了した輸送艦があとは発進待ちで待機しておりコックピットでは二人の操縦者と副官がのんびりと待っていた。
そんな暇をもて余しているところに後ろのドアが開き何かと操縦者が振り返るとその目に写ったのは二人を攻撃しようとする夕立と雷である。
雷「てりゃあ!」
夕立「ぽい!」
二人の錨とこの輸送艦にあったルガーランスで死なない程度の手加減の一撃が二人に直撃し二人の意識を刈り取ると雷と夕立はその二人をロープで縛って輸送艦の外の見つかりそうにない場所に放置してコックピットに戻ってくると操縦席に座るユミルが何時でも発進できる状態にして待機していた。
ユミル「これで問題ないわ、あとは弘樹を待つだけね」
吹雪(弘樹くん、早く来て)
吹雪は早く弘樹の合流を願うなか、その弘樹はというとユーノと対峙して緊迫の状態であった。
弘樹「ユーノ何かようか?悪いが急いでいるんだ…もしも連れ戻すとかだったらお断りだからな」
弘樹はユーノに管理局に戻るつもりはないと示すがユーノは首を横に振って違うと答える。
ユーノ「僕がここにきたのはこの子達を地球に連れていって欲しいんだ」
そういうとユーノの背中から怯えながら顔を出す卯月と弥生の姿がありただそれだけでは説明不足で弘樹は何がなんやらわからなかった。
弘樹「どういうことか?ユーノお前…」
ユーノ「地球のことは彼女から聞いたよ…何でも管理局に捕まっていたらしいんだけどうまく逃げ出したらしい…けど地球に戻れなくなったんだ…だから」
弘樹「…ついでに一緒に地球に帰らせてやってくれ…か…」
ユーノ「ごめん、彼女達にとってはこのチャンスしかないから」
弘樹「…わかった」
ユーノ「ありがとう、それじゃあ此処でお別れだ」
卯月「ユーノは来てくれないぴょん!?」
ユーノ「僕にも行きたいのは山々なんだけど…心配する人たちがいるから」
弥生「ユーノさん…」
ユーノとの別れを惜しむ二人であったが事態はそう待ってはくれなかった。
局員「動くな!」
突如武装局員が弘樹達を囲み射撃体制で弘樹に向けて構えていた。
局員「ユーノ・スクライア、ヒロキ・ニッタにの共犯者として拘束いただく、もちろん、ヒロキ・ニッタ、以下二名も同罪だ」
ユーノ「くっ!弘樹!ここは僕が引き付けるから直ぐに脱出を!」
弥生「そんなことしたらユーノさんは!」
ユーノ「僕のことはどうなっても構わない…だから二人を連れていってくれ」
弘樹「……はぁ…嫌だね」
ユーノ「弘樹!?」
弘樹「こうなったら仕方ない…一番管理局に嫌なことしてやる…このままユーノも連れて地球に向かうぞ」
卯月「ぴょん!?」
弥生「あなた…」
ユーノ「…本気かい?」
弘樹「ああ、本気だ…それにユーノも黙っているわけないだろ?」
ユーノ「全く、それじゃあ僕も久し振りに実戦戦闘といこうかな」
弘樹「よし!残り時間はあと12分切った、このまま強行突破してドッグに向かうぞ!」
予定より大幅な戦力アップにより弘樹達は遮る局員を薙ぎ倒しながらドッグへと走り向けていった。
そして予定時刻残り二分、ドッグではいまだに到着していない弘樹に後部ハッチでドックないを見渡す吹雪と夕立は心配していた。
吹雪「もう時間がないよ…」
夕立「もしかして、捕まったとか…」
不安な雰囲気が佇むなか突然壁が爆破されていったい何がと思っていると爆破された壁から弘樹達が走って輸送艦に向かってきておりその背後には局員の約50人に後ろから魔力弾を撃ちながら追ってきていた。
吹雪「弘樹くんが来た!」
夕立「なんでかわからないけどあと三人も一緒に来てるぽい!」
吹雪達が大声で叫びそれは操縦席にいるユミルにも聞こえていた。
ユミル「漸く来たわね、さてと少しずつ動かすわよ」
ユミルも輸送艦のエンジンを点火させて微速で動きだしそれは弘樹達にもわかった。
弘樹「動き出した!あと少しだ!」
そういって弘樹とユーノが弥生と卯月を担ぎながら身体強化で全速力で走り徐々に輸送艦に近づいてきてあともう少しというところで来ていた。
吹雪「弘樹くん!」
ユーノ「弘樹!!ふたりと一緒に!輸送艦へ!」
そういってユーノから卯月を預かり弘樹は両腕に二人を抱えながら乗り移る魔力弾の雨の中タイミングをあわせる。
弘樹「行くぞ!!」
タイミングを見計らって弘樹が跳躍し輸送艦の後部ハッチに飛びうつることに成功する。
弘樹「よし!ユーノも!」
弘樹が抱えていた二人を離してユーノ方に振り向く。
ユーノ「よし!」
局員「行かせるか!!」
局員達の容赦ない攻撃でうまく飛びうつれない。
弘樹「ユーノ!ケルディム!スナイパーライフルモードだ!」
ケルディムを即座にスナイパーライフルに変形させて射撃してくる局員を狙撃して無力化していき魔力弾の弾幕も薄れていく。
弘樹「ユーノ!今だ!」
ユーノ「届け!!」
ユーノは今だとばかりに飛行魔法で輸送艦に近づいていくがあと一二メートルというところで次元海に入ってしまい飛行魔法がキャンセルされて自然落下していってしまう。
弘樹「ユーノ!」
弘樹はとっさに一杯に手を伸ばしユーノの腕を掴む。
弘樹「くっ!」
人を支えるからか重心で自分も落ちそうになるがそこに、吹雪と夕立、雷、弥生に卯月の五人が弘樹を支えて何とかユーノを持ち上げることに成功し後部ハッチが閉じていった。
弘樹「はぁ…はぁ……何とかなった…な」
ユーノ「流石にもうだめかとおもったよ…」
雷「ほんとうに心臓に悪いわよさっきのは」
脱出作戦は大成功して弘樹とユーノはその場で倒れこむ。
吹雪「弘樹くん!遅いよ!私、心配したんだから!」
弘樹「悪い、途中で思わぬ誤算があったから」
夕立「誤算ってこの人たちのことぽい?」
弘樹「そのことは後でいうよ、まずは母さんのところにいかないと」
そういってよろよろと立ち上がりブリッジに来る。
ユミル「お疲れさま…ほんと、無事でよかったわ」
弘樹「ああ、それで脱出できたけど…これからどうする?」
ユミル「最短ルートだと艦隊がいるかもしれないなら回り道…デブリのなかを航行するわ、大体そのルートで丸三日ね」
翔鶴「それって…間に合わないんじゃ…」
弘樹「……」
ユミル「っで、どうするの?」
弘樹「いや、安全が優先だからそのルートで行こう」
ユミル「任せなさい」
そういってルートが決まり輸送艦は地球へと航行していくのであった。