魔法少女リリカルなのは~飛天の剣 リリカル剣客浪漫譚~ 作:fukuchan
コラボといっても、るろ剣のキャラはほとんど登場しません。るろ剣の世界をベースにしたお話です。二次創作は初めてなので拙い点が多々あると思いますが、ご容赦ください。
さて、ここからは注意事項です。
作者にはリリカルなのはの原作知識があまりありません。そのため、本作では魔法や登場人物、その他諸々の設定に独自の解釈を加えております。ご了承ください。
また、作者は別サイトにてオリジナル作品を投稿しており、そちらをメインに活動しています。本作はオリジナル作品のための練習兼息抜きのつもりで執筆しております。そのため、更新は不定期になるかと思います。永い目で見守っていただけたら幸いです。
長々と失礼いたしました。では、お楽しみください。
プロローグ
妹が死んだ。
殺された。
犯人が捕まることは無かった、髪の毛の一本すら、現場には残っていなかったらしい。
残っていたのは、無残に切り裂かれた妹の遺体だけ。
日本刀のような鋭利な刃物でバッサリと切り裂かれていたそうだ。
その日は、たまたま両親の帰りが遅かった。
仕事帰りに渋滞に巻き込まれたそうだ。
俺も、たまたま授業が長引いてしまい家に帰るのが遅くなってしまった。
そんな“たまたま”が重なり合って、妹は殺された。
誰のせいでもない、悪いのは妹を殺した犯人ただ一人。
でも、俺は自分を責めた。
なぜ、走って帰らなかった。
なぜ、友人とぺちゃくちゃしゃべりながら帰った。
なぜ、妹を一人にした。
なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ
俺は壊れそうだった、いや、いっそ壊れてしまいたかったのかもしれない。
この世で一番大切で、大好きだった人を失ってしまったのだから。
妹の葬儀の時、親父と御袋は泣いていた。
悲しみだけではない、悔しさ、後悔、憎しみ様々な感情が入り混じった涙だった。
俺は、泣くことすらできなかった。
妹の死を悲しむ資格なんてなかった。
親父と約束していたのだ、親父と御袋がいない間は、俺が妹を守ると。
でも、俺は約束を果たせなかった。
俺には力があった、親父と御袋から伝授された剣(ちから)が。
なのに、俺は守れなかった。
俺は親父と御袋に土下座して謝った。
謝ったところでどうにもならないことはわかっていた。
でも、そうすることしかできなかった。
地面に頭をこすりつけ、血が出るまで何度も何度も何度も・・・・・・
二人は俺を責めなかった、それどころか強く、強く抱きしめてくれた。
親父は涙をボロボロ流しながら、ごめん、ごめんなぁと繰り返していた。
耐えられなかった、悪いのは俺なのに。
御袋はあなただけはなにがあっても守るから、絶対に守るからと言ってくれた。
耐えられなかった、俺が守らなければならなかったのに。
悔しかった、悔しくて悔しくて仕方なかった。
俺には責められるだけの力すらなかったのだ。
もう嫌だ、二度とこんな思いはしたくない。
親父と御袋にもさせたくない。
こんな思いをするのは、俺だけで十分だ。
だから俺は我武者羅に力をつけた。
来る日も来る日も剣を振るい力をつけた。
そして、妹の死から三年が経とうとしていた。
「神谷(かみや)活(かっ)心流(しんりゅう)、柄の下段“膝挫(ひざひしぎ)”!!」
俺は刀を真横に持ち、体を低くして親父の懐に入り、そのまま柄で膝に一撃を見舞う。
「甘い!!」
しかし、親父は俺の一撃を読んでいた。膝への一撃を跳躍して回避し、落下しながら俺の脳天に刀を振り下ろす。
「飛天(ひてん)御剣流(みつるぎりゅう)、龍槌閃(りゅうついせん)!!」
「クッ!飛天御剣流、龍翔閃(りゅうしょうせん)!!」
俺は負けじと刀の腹に手をあて、刀を押し上げるように跳躍し、切り上げる。
「「おおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」」
二振りの刀がぶつかり合い拮抗する。しかし、徐々に俺の刀が押され始め、キンッ!
という音と共に真っ二つに両断された。
「ふん、今日も俺の勝ちだな。だいぶマシになってきたがまだまだだな、剣斗(けんと)。」
「うるせー、くそ親父!明日こそ吠えずらかかせてやるからな。覚悟しとけ!!」
「へっ!まだまだ息子にやられる程、この剣(けん)詩(し)様は腐っちゃいねぇよ。」
親父、神谷(かみや)剣詩にとって俺、神谷剣斗まだまだひよっこらしい。畜生!いつか絶対一本取ってやるからな。俺はそう心に誓った。
「あなた、剣斗。ご飯よ、はやくリビングにいらっしゃい。」
ちょうどそのとき、御袋の神谷香織(かおり)が俺と親父を呼びに来た。
「「ああ、今行くよ!!」」
俺は親父と一緒に
道場を後にした。
シャワーで汗を流した後、三人で食卓に着く。
「剣斗、香澄(かすみ)にもご飯挙げてきてくれる?」
「ん、了解。」
俺は小さなお椀に白米をよそい、仏壇に置き、手を合わせる。
「香澄、俺、強くなったよ。まだまだ親父には敵わないけど、誰かを、お前みたいな理不尽から救えるくらいには強くなれた。だからさ、俺はみんなを理不尽なことから救う。一方的だけど、お前に誓う。」
俺は香澄に誓いを立て、その場を後にした。
「おい、剣斗。そろそろ時間だぞ」
のんびりと朝食を楽しんでいた俺に親父が声をかける。時計に目をやると、迎えのバスが来るまで残り5分を切っていた。
「ゲッ!!もっと早くいってくれよな!!」
俺は朝飯の残りを急いでかきこみ、カバンを掴んで玄関にいそいだ。
「行ってきます。」
俺はいつもの様にいい。
「「行ってらっしゃい。」」
親父と御袋はいつもの様に返してきた。
はい、プロローグでした。お楽しみいただけたでしょうか?
次回の更新はできるだけ早くできるように頑張ります。
今後ともよろしく願します。