魔法少女リリカルなのは~飛天の剣 リリカル剣客浪漫譚~   作:fukuchan

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御剣と魔法

「D-か、それじゃ念話と初歩的な身体強化ぐらいしかできないね。」

「身体強化?」

俺は興味をそそられ、思わず聞き返してしまった。

「うん、初歩的なものだから強化っていうより身体保護って感じかな。全身の筋肉や骨、その他の器官を魔力でコーティングして強度を上げるの。あとは武器の強度を上げたりすることもできるよ。ほんとはそこからさらにコーティングを重ねて出力を底上げするんだけどケントの魔力量じゃそこまではできないと思う。」

 

念話はともかく身体保護は魅力的だな。うまく使えればフェイトやなのはの手助けもできるし、何より御剣流の反動をえらせるかもしれない!!。

 

「フェイト、予備のデバイスとか持ってない?」

「えっと、私がバルディッシュをもらう前に使ってた初心者用の簡易ストレージデバイスなら持ってるけど。」

「それを貸してもらったりとかは・・・・・・」

「それは、えっと・・・・・・」

フェイトは葛藤しているようだ。

「別に無理なら無理でいいんだが・・・・・・。」

「いいんじゃないのかい?剣斗には世話になってるし、それにあのデバイスでできることなんてたかが知れてるよ。」

アルフさんが助け舟を出してくれた。それを聞いてフェイトも

「うん、そうだね。いいよ、ちょっと待ってね。バルディッシュ。」

《Transportation》

バルさん(いま命名)が何か言ったと思ったらフェイトの手には赤い腕輪のような機械が握られていた。

「はい、大事にしてね。」

フェイトが腕輪を俺に差し出す。

「ああ、大事に使うよ。ありがとなフェイト。」

「ううん、気にしないで。」

「よしっ!これでフェイトやなのはを手伝えるな。」

「「え?」」

フェイトとアルフさんのこえが重なる。

「俺なんか変なこと言った?」

俺は不安になって尋ねる。

「変っていうか・・・・・・手伝うってジュエルシード集めのことだよねぇ?」

アルフさんは確認するように聞いてくる。

「そりゃもちろん。」

俺の答えを聞いたフェイトは申し訳なさそうに言った。

「あ、あのね。ケントの気持ちは嬉しいけど、身体強化の初歩が使えるくらいじゃちょっと・・・・・・。」

「足手まといってか?」

「――!・・・・・・うん。」

フェイトは言いにくそうに、でもはっきりと答えた。

「ジュエルシードの暴走体って魔法以外じゃ倒せないのか?」

「魔法が使えなくてもダメージは与えられるよ、でも倒しても再生しちゃう。根本的に解決するには魔法で封印するしかないの。」

「そうだねぇ、あたしも封印はできないから最後はフェイトに任せっきりだしねぇ。」

「・・・・・・つまり、根本的な解決にはならないがダメージは与えられるんだな?」

「う、うん。だけど・・・・・・」

フェイトは何か言いかけているが、これなら問題ないな。

「なら大丈夫だよ、お前が怪我しないように暴走体を弱らせるくらいはできそうだ。」

暴走体を見たことはないが、なのはの話を聞いた限りでは単なる本能の塊みたいだ、そんなのものは飛天御剣流の敵じゃない。

「だ、だめだよ!ケントは弱いんだよ!!」

その一言で俺の中のスイッチが入った。

俺は時計を確認する。うん、親父たちが帰ってくるまでまだ時間はあるな。

「俺が弱いって言ったよな。じゃあ俺がフェイトより強ければいいわけだ。」

「いやいや、そりゃそうかもしれないけどさ、フェイトはAAAクラスの魔導士だよ?初歩の身体強化ができたくらいじゃ倒せないさ。それにあんたはまだそれすら使えないじゃないか。」

「そうだよ!」

魔法ねぇ、使えるものは使うに越したことはないが・・・・・・

「必要ないよ。俺がフェイトを倒すのに魔法なんて必要ない。竹刀一振りで充分だ。」

「あんた、本気でいってんのかい?いくらあんたでもフェイトを馬鹿にするのは許さないよ!!」

俺の言葉が気に障ったんだろう、アルフさんは凄い剣幕でまくしたててくる。

「馬鹿にしてるつもりはないよ、ただ、事実を言ってるだけだ。」

「だからそれが!」

「いいよ、アルフ。」

フェイトがアルフさんを止めた。

「でも、フェイト・・・・・・」

「大丈夫、ケントは知らないだけだよ。私の、魔法の力を。ねぇ、ケントそこまでいうのなら模擬戦をしよ、先に相手に一撃入れたほうの勝ち、それでいい?」

「ああ、いいぜ。」

力を知らないか、確かにな。俺はまだ魔法と相対したことはない。でも、ユーノ君やなのはからある程度は聞いてるし、いくつかは実際に見せてもらった。それにな、フェイト。知らないのはお前も一緒なんだぜ?御剣の力を知らないのはな。

 

まさか部屋の中で戦うわけにもいかないので、俺たちは道場に来ていた。

「いいかい?先に一撃入れたほうの勝ちだよ。」

審判はアルフさんがしてくれる。

「おう」

「うん」

フェイトと俺は互いに得物を構える。俺は竹刀、フェイトは鎌のような形状に変形したバルディッシュを。

「それじゃあ、行くよ・・・・・・はじめ!!」

「バルディッシュ!!」

《sonic move》

アルフさんの合図と同時にフェイトの姿が消える。

なるほど、高速移動ってやつか。確かに速いな、でも・・・・・・

「遅い!!」

俺は振り向きざまに竹刀を逆袈裟(ぎゃくけさ)気味に一閃させる。

「え?きゃっ!!」

俺が反応出ると思ってなかったのだろう、フェイトは驚愕に目を見開いていた。

俺はそのままバルディッシュをフェイトの手からはじき、竹刀をしりもちをついているフェイトの首筋に添える。

「俺の勝ちだな。」

「あ・・・え・・・・・?」

フェイトはまだ状況を飲み込めていないのか混乱している。仕方ないな。

「アルフさん?」

俺はアルフさんに判定を下すよう促す。

「え?あ!け、剣斗の勝ち!!」

こうして、俺の初の対魔法戦はあっさりと幕を閉じた。

 

 

 




少し遅くなりましたが何とか投稿できました。
はい!というわけで剣斗の魔法戦デビューでした(本人は魔法使ってないけどね)
結果はご覧の通り剣斗の圧勝です。
まあ、今回はフェイトが油断していたことも要因の一つですけどね。
次回以降の戦闘はもっと熱く深くできたらいいなと思っております。今後とも応援よろしくお願いします。
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