魔法少女リリカルなのは~飛天の剣 リリカル剣客浪漫譚~   作:fukuchan

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話し合い(物理じゃないよ!!)

私には取柄がなかった。アリサちゃんみたいに頭はよくないし、すずかちゃんや剣斗君みたいにすごく運動ができるわけでもない、というか運動は壊滅的に苦手なの。

そんなだから、将来のヴジョンなんて曖昧なものでしかなかったの。

そんなある日、私は魔法に出会った。最初はわけがわからなかったけど、ユーノ君から話を聞いて光が差した気がしたの。

ああ、私にも取柄があったんだ。アリサちゃんにもすずかちゃんにも剣斗君にだって

できない、私にしかできないことがやっと見つかったとかんじたの。(剣斗君は魔力があるみたいだけど)

だから、私にとって魔法は素敵で、素晴らしいものだったの。そう思っていたの。

でも、現実を思い知らされたの。魔法も所詮は力でしかない、普通の武器と同じ力嫌というほど痛感させられたの。私はすがるような思いで剣斗君に私の考えが何だったのか聞いてみたの。ひょっとしたら、やさしい答えが返ってくるかもしれない。少しだけ、期待してたの。でも、返ってきた答えはどうしようもなく残酷な真実だったの。

「一度も己の手を汚したことの無い者がいう、ただの甘っちょろい戯言だよ。」

私の中で、何かが崩れ落ちた気がしたの。

                 ♦♦♦

 

なのはの表情がどんどん暗くなっていく。だけど、これはなのはが自覚しなければならないこと、通過儀礼のようなものだ。

「魔法も剣術も所詮は同じ“力”に過ぎない。そのことわかってくれたか?」

「・・・・・・うん。」

まだ、なのはの表情は暗い。

「ま、そんなに落ち込むなよ。厳しいいい方したけどさ、俺はお前の言う甘っちょろい戯言嫌いじゃないぜ。むしろ、惨酷な真実よりもそっちのほうが好きだよ。」

なのはの頭をなでながら俺は言った。

「剣斗君・・・・・・。にゃはは、ありがとうなの。」

なのはの表情が明るくなる。

「なのは、この件お前はどうしたい?これ以上関わらないというのも選択肢の一つだぞ。」

俺は真実を自覚したなのはに問いかける。ま、こいつの答えは決まってるんだろうけどな。

「私は、最後までやり通したい。きっかけはユーノ君に頼まれたからでも、今は私自身がそうしたいって思ってるの。」

さすが俺の幼馴染、覚悟も決めることができたみたいだな。

「そうか、なら俺はもう何も言わないよ。じゃ、次だな。ここからが本題だ、ジュエルシードの所有権についてだ。」

「「「――!!」」」

俺が言葉を発した途端三人(二人と一匹?)に緊張が走る。

「私は母さんのためにジュエルシードを集める。譲ることなんてできない。」

「僕にはジュエルシードをきちんと回収する責任がある。こればかりは譲れないよ。」

「私はユーノ君のお手伝いだから、ユーに君と同じ気持ちだよ。」

ま、こうなるわな。お互い、譲れないものがあるんだ。

「はいはい、いったん落ち着こうぜ。これじゃ話し合いにもならん。」

「でも剣斗、話し合いの余地なんてあるの?このままじゃいつまでたっても平行線だよ。」

「だからさ、俺に一つ提案があるんだけどいいかな?」

皆は顔を見合わせてうなずく。

「この件で一番の問題はフェイトのお母さんがジュエルシードを何に使うのかわからないってことだと思うんだ。じゃあ話は簡単だ。フェイトが目的を聞き出せばいい、話はそれからでも遅くないだろ?」

「・・・・・・そうだね、それがいいと思う。」

「私もそう思うの!!」

「フェイト、それでいいか?」

「わかった、明日母さんに会いに行くつもりだったからその時に聞いてみる。」

「フェイト・・・・・・」

アルフさんが渋い顔をする、心配なんだろう。

「それなんだが、俺もついていっていいか?」

「え!?ケントが?」

「いいじゃないか!そうしなよ、フェイト。」

(ナイスだよ!!)

(はじめからこれを狙ってましたからね。一目あっておきたかったんです。)

(やるじゃないか!・・・・・・フェイトのこと頼むよ。)

(この剣に誓って。)

「わかった、ついてきてくれる?」

「俺から頼んだことだからな。よろしく頼む。」

「うん!!」

「ユーノ君、そういう訳で俺もフェイトのお母さんにあって話を聞いてくる。」

「うん、それなら安心だよ。」

「剣斗君、よろしくお願いしますなの。」

「おう、任せとけ!!あとそれまではひとまず現状維持で。」

「それでいいよ。」

「了解なの!」

「わかった。」

「はいよ。」

「よし!じゃあこの件に関してはひとまず解決だな。じゃあ最後だ、なのはお前魔法関連のこと士郎さんや桃子さんに話してないな?」

「もちろんなの。」

「もちろんなのじゃない!ちゃんと話せ。」

「そ、そんなことできるわけないの!!」

「あの、僕もこれ以上現地の人を巻き込むわけには・・・・・・」

「そういう問題じゃないの。あのな、さっきも話したけど魔法ってのは危険な力を秘めてる。それにかかわる以上、どうしたってなのはの身には危険が降りかかる。ユーノ君、これ以上現地の人を巻き込みたくないっていうけど、すでになのはを巻き込んでるんだ。仕方のない状況だったのは知ってる。でも、なのはを危険にさらしていることに変わりはない。」

「ちょ、ちょっと待って。魔法のことを話すとユーノ君が困っちゃうの。」

「いいよ、なのは。剣斗が正しい。君を巻き込んでしまってるんだ、ご両親には筋を通さなきゃ。」

「でも・・・・・・」

「ならなのは、お前は責任を取れるのか?自分が怪我をしたとして、その責任をちゃんととれるか?」

「そうなったらちゃんと責任を取るの。」

「そうか、なら治療費は自分で負担するんだな?」

「え!?と、当然なの!」

「そうかそうか、じゃあ治療費がうん十万とかになっても払えるんだな?」

「そ、それは・・・・・・」

「払えないよな、じゃあ誰が払うんだ?」

「・・・・・・お父さんとお母さんなの。」

「そうだよな。それにな、治療費が1円だったとしてもお前には払えないよ。」

「そ、それくらいならお小遣いで払えるの!!」

「じゃあ、そのお小遣いは誰にもらったんだ?」

「お父さんと、お母さん。」

「同じなんだよ。あのな、俺らはまだ自分の力でお金を稼ぐことなんてできやしないんだ。結局は親に頼るしかないんだよ。お金だけじゃない、俺たちが自分の力だけでできることなんてたかが知れてるんだ。大人と子供の一番の違いはな、責任を取れるか取れないかってことなんだよ。」

「うぅ、わかったの。ちゃんとお話してみるの。」

なのはは涙目になりながら答える。

少しきつく言い過ぎたかな?

「わかったならよし。ごめんな、すこしきつく言い過ぎたな。」

「えへへへ。」

なのはの頭をなでると、なのはは涙目から笑顔になった。しばらくそうしていると、妙に殺気のこもった視線を感じた。

フェイトさんや、どうして不機嫌なんだ。頼むからその視線はやめてくれ、地味にきつい。

「あー、フェイト?」

「ふん!だ。」

俺が何をした。

「フェイトを悲しませるんじゃないよ?」

アルフさんが俺の方に手を置いていう。なんていうか、女の子は分からん。

 

 




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