魔法少女リリカルなのは~飛天の剣 リリカル剣客浪漫譚~ 作:fukuchan
「ケント、準備はいい?」
「ああ、いつでもいいぞ。」
「じゃあ行くね。・・・・・・座標固定完了、転移。」
光に包まれたかと思うと、俺は荒れ果てた屋敷のような場所にいた。
「ここが、フェイトの家なのか?」
「うん、“時の庭園”だよ。」
ここに、フェイトの母親がいるのか。フェイトを痛めつけている奴が・・・・・・
話し合い翌日、俺とフェイト、アルフさんはフェイトの母親に会うためにフェイトの実家を訪れていた。親父たちも来たがっていたが、どうしても外せない用事があったらしく、同行はしていない。
「ケント、ついてきて。」
「ああ。」
フェイトはどこか緊張した面持ちで俺を案内している。お互いに無言だった。気まずいことこの上なかったが、目的地にはすぐに到着した。
「ここが母さんの部屋だよ。まずは私が話すから、ケントとアルフはここでまってて。」
「何かあったらすぐに呼ぶんだぞ。」
「フェイト・・・・・・。」
「大丈夫だよ。心配しないで。じゃあ行ってくるね。」
フェイトが扉を開けて部屋の中に入っていく。本音を言えば、強引にでもついていきたかったのだが、フェイトは頑なに拒否した。まずは自分と二人だけで話をさせてほしいといって聞かなかった。家主であるフェイトがそうしたいというのだから、俺は引き下がるを得なかった。でも、俺はすぐにこの選択を後悔した。
バシイィィン!!
フェイトが部屋に入って数分が経過した頃、唐突に鞭で何かを叩いたような音が鳴り響いた。
「フェイト!!」
アルフさんが叫んだ時、俺はもう部屋に突入していた。逆刃刀を抜き放ち、身体強化魔法を発動させる。音の発生源に向かって全力で駈けた。
そこには、四肢を拘束され背中に痛々しい傷を負ったフェイトの姿があった。
俺の中で、何かが切れる音がした。
♦♦♦
久しぶりに会った母さんは、気のせいか前よりもやつれているようだった。
「何の用かしら、定期報告ならデバイスでメッセージを送ればいい。わざわざここに来る必要はないはずよ。」
「ごめんなさい。でも、どうしても聞きたいことがあって来ました。」
「聞きたいこと?」
「はい、母さんはどうしてジュエルシードが欲しいんですか?」
「・・・・・・必要だからよ。」
「どうして、必要なんですか?」
「あなたがそれを知る必要はないわ。それだけかしら?こんなくだらなことに時間を裂く暇があったら一つでも多くジュエルシードを集めてきなさい。」
「-っ!ごめん、なさい。でも、ジュエルシードを集めるために必要なことなんです。」
「どういうことかしら?」
「現地にもう一組、ジュエルシードを集めている魔導士がいます。その人たちは理由がわかれば、ジュエルシードを渡してもいいといっています。」
私がそういった瞬間、母さんの顔が憤怒でゆがんだ。
「あなたはそれでのこのこ帰ってきたというの!?目の前にジュエルシードがあるというのに!!理由ですって?この私が必要だといっている。これ以上の理由なんてどこにもないわ!!もう一組の魔導士?そんなものさっさっと倒してしまいなさい。」
「でも・・・・・・」
「この私の、母の言うことが聞けないというのかしら。」
「-!ごめん、な、さい・・・・・・。」
「・・・・・・お仕置きが必要ね。後ろを向きなさい。」
「はい。」
私は言われたとうりに後ろを向く、あっという間に手足にバインドが巻き付いて空中に張り付けられた。
バシイィィン!!
背中に焼け付くような痛みが走る。
「ああ!!」
耐え切れずに、声を上げてしまう。
「ふん、この程度の痛みにさえ耐えられないなんて。それでも私の娘なの?」
「うぅ、ごめんなさい。ごめんなさい。」
「それ以外に何か言うことはないのかしら、まだ足りないようね。」
私は次に来るであろう痛みを覚悟した。でも、いつまでたってもそれはやってこなかった。
それどころか、手足のバインドが急に解除された。
「フェイト、大丈夫か?」
「ケン、ト?」
私はいつの間にか、ケントに抱きかかえられていた。
まずはごめんなさい。ここ数日何かと忙しくて更新が滞ってしまいました。
今後はもう少し早めに投稿できるようになると思います。