魔法少女リリカルなのは~飛天の剣 リリカル剣客浪漫譚~   作:fukuchan

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かなり短いです。


フェイトの真実

 良く見てみると、女の子はフェイトよりも少し小柄だった。年は6歳といったところだろうか。でも、顔だちは瓜二つどころの話ではない。全く同じだった。俺は茫然としたままカプセルに近づいていく。

「娘の裸をじろじろ見ないでもらえるかしら。」

プレシアの声で我に返る。言われてみれば、女の子は生まれたままの姿だった。

「っ!す、すまない!!」

俺は慌てて女の子から目をそらす。しかし、女の子のことは頭から離れなかった。フェイトは確かにアルフさんが連れ出した。だとすればふtあの女の子がフェイトであるはずがない。普通に考えるのならフェイトの妹か何かだろうが、姉妹がいるという話を聞いたことは無い。じゃあ・・・・・・

「この子は一体・・・・・・。」

「アリシア・テスタロッサ、正真正銘私のたった一人の娘よ。」

俺のつぶやきにプレシアが返事を返す。

「たった一人?フェイトはあんたの娘だろ。」

「違うわ。私の娘はアリシアただ一人。あれはできそこないのお人形よ。」

プレシアの言葉に、怒りがこみあげてくる。

「ふざけるな!!フェイトが人形?出来損ない?そんなわけがあるか、フェイトは一人の人間だ!!」

「ふざけてなどいないわ。私は事実を言ったまでよ。」

「・・・・・・どういうことだ。」

「まだわからないのかしら。」

いや、仮説は浮かんできている。でも、あまりにも荒唐無稽すぎる。地球の常識で考えるならば。

「あれは私が造ったアリシアの模造品よ。」

クローン技術、DNA研究の終着点とでもいうべき技術。DNAを利用することでDNAの主と全く同じ個体を作り上げるというものだ。理論的には人間も複製できるとされている。もっとも、倫理的問題点が多すぎるため、人間のクローンを研究することは国際法で禁止されているが。

「じゃあフェイトは、この子のクローン体だっていうのか。」

「ええ、でも失敗だった。記憶の定着には成功したけれど、あれはアリシアにはならなかった。歩く姿、声の調子、笑顔、何もかもが別物!!アリシアと同じ姿だというのに!!」

プレシアは狂ったように叫んだ。ここにきてようやく、俺はプレシアの目的を悟った。

「あんた、ジュエルシードの力であの子を・・・・・・」

「わかったのなら私の邪魔をしないでちょうだい。・・・・・・私にはもう時間がないのだから。」

 

プレシアは思いつめたように拳を握りしめながら言った。

「・・・・・・あんたの気持ちはわからないでもないよ。でも、フェイトを虐待していい理由にはならないだろ!!フェイトはアリシアちゃんとは違う、れっきとした一人の人間で、まぎれもないあんたの娘だろ!!」

俺は激情に身を任せながら怒鳴りつけた。

「あはははははははは!!滑稽ね、貴方にそんことを言う資格があるのかしら。」

プレシアは声をあげて笑いながら言った。

「どういう意味だ!?」

「あなたのこと、少し調べさせてもらったわ。可愛い妹さんがいたみたいね。」

「――!!あんた!!」

「なるほど、あなたがあれに入れ込むわけね。よく似ているわ。」

「・・・・・・だからなんだっていうんだ。」

「分かっているんじゃないの?あなたはフェイトとアリシアを同一視するなというけれど、貴方の方こそフェイトと妹さんを同一視、妹の代わりとして見ているんじゃないの?」

プレシアの言葉は俺の胸に深く深く突き刺さった。

 

――俺はあんたとは違う!!フェイトはフェイト、香澄は香澄だ!!

心の中では大声で叫んでいた。でも、それを声に出すことはできなかった。

初めて会ったあの時、もしもフェイトが香澄に似ていなかったとしたら俺は多分、謝罪いじょうのことはしなかっただろう。家に招くなんてこともなかったはずだ。そのあとだって深くかかわろうとはしなかったはずだ。だとすれば俺は結局・・・・・・

 

「ふん。理解したようね。さて、今度こそお引き取り願おうかしら。」

プレシアが腕を振るうと、俺の足元に魔法陣が展開された。

「な!?ま、まて!話はまだ・・・・・・」

「もう話すことなどないわ。」

 

俺の身体が光に包まれる。気が付いたときには俺は家の前にいた。

 




久しぶりの更新になります。最近はオリジナル作品のほうのプロット作成に追われあまりこちらに手をつけていませんでした。
今後は更新ペースがさらに不規則になるかと思います。
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