魔法少女リリカルなのは~飛天の剣 リリカル剣客浪漫譚~ 作:fukuchan
目を覚ました俺の目に映るのは、見慣れた天井。俺はゆっくりと体を起こし、時計を見る。4時30分、いつもより一時間ほど早い時間だった。いつもなら二度寝するところだが、俺は枕元に置いてある木刀を手に取り、道場へ向かった。
「フッ!ハァ!」
俺は無心で木刀を振るった。夢の中であったとしても、俺は香澄に誓った。ならば、俺はもっと強くならなければならない。もう、一秒たりとも無駄にできない。俺は一心不乱に稽古に励んだ。突然、背後に殺気を感じた。俺は即座に反応し、木刀を振るう。しかし、俺の攻撃はいとも簡単にいなされてしまう。俺は攻撃をいなされるや否や、真後ろに跳躍し、間合いを広げる。
「ほう、何があったのか知らんが妙に気合が入ってるな。昨日までとはまるで別人だ。」
「親父・・・・・・。」
殺気の主はやはり親父だった。
「誓ったからな。みんなを、大切な人たちを守るって。」
「そうか・・・・・・。」
誰に?とは聞いてこなかった。
「なら、見せてもらうとしようか。お前の誓いがどれほどのものか!!」
そういうと同時に、親父は切り込んできた。しかし、俺は剣を構えることなく自然体を維持する。
「シッ!」
親父の刀が、すさまじい剣速で俺の脳天めがけて振り下ろされる。しかし、俺は動かない。まだだ、もう少し・・・・・・今だ!!!
「神谷活心流奥義の守り“刃止め”!!」
刀が脳天をとらえようとした瞬間、俺は親父の刀を手の甲で受け止めた。そして・・・
「神谷活心流奥義の攻め“刃渡り”!!」
刃を牽制しつつ、手の甲で滑らせ親父に肉薄し、柄で親父の顎をかちあげた。親父の体が宙に浮いた、俺はこの隙を逃すことなく、追撃する。
「飛天御剣流
俺は勢いそのままに空中で一回転し、遠心力を生かした一撃を見舞う。
「がはっ!」
「まだだぜ、親父。飛天御剣流“龍翔閃”!!」
着地した俺は再び跳躍し、親父にとどめを刺すべく最後の一撃を繰り出す。しかし、さすがは親父、空中で体制を立て直し、反撃してきた。
「飛天御剣流“龍槌閃”!!」
奇しくも、昨日の最後の打ち込みと同じ状況になった。
「「おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」」
互いの刀が激しくぶつかり合う、そして・・・・・俺の刀が親父のそれを弾き飛ばした。
「俺の勝ちだな、親父。」
「ああ、お前の勝ちだ。チッ!とうとう一本取られちまった。よくやったな、剣斗。」
親父は苦笑混じりに俺の頭をなでてきた。
「ちょっ、やめろよ。もうガキじゃなんだからさ。」
「ハッ!生意気言ってんじゃねぇよ。俺からしたらお前はまだまだガキだ。でも、少しはでっかくなったみたいだな。・・・・・・よし、剣斗“緋村”の名とともに、おまえにこれを託す。」
親父はそういうと一振りの刀を差しだしてきた。親父がいつも使っていた刀だ。
「親父、これって。」
「我が家に代々受け継がれてきた宝刀“逆刃刀”だ。ほんとは元服したときに渡すつもりだったんだがな。」
「こんなの受け取れるわけねぇだろ!!」
「俺が託すって言ってんだ、黙って受け取れ。」
親父は強引に逆刃刀を手渡してくる。俺は、初めて逆刃刀を手にした。見た目以上に重かった。
「・・・・・・重いな。」
「それは受け継がれてきた信念、そして覚悟の重さだ。俺たちのご先祖様はな、飛天御剣流なんて殺人剣での使い手でありながらも、
飛天御剣流、戦国時代に端を発し、多対一の切り合いを得意とする神速の殺人剣。読みの速さ、身のこなしの速さ、剣速の速さ、そのすべてを最大限に活用し、一振りで幾人もの人間を切り伏せてきた。逆刃刀や木刀でも使わない限り確実に人を斬殺する最強にして最凶の剣、それが飛天御剣流だ。その使い手でありながら不殺の信念を掲げ、貫き通したご先祖様の名は“緋村剣心”御剣に継承者は代々逆刃刀と“緋村”の名を継いできた。
「剣斗、お前が“緋村”を名乗って戦うとき、敗北は許されない。お前が敗れるということは、それはお前が守るべきものが死ぬということだ。それを、肝に銘じておけ。」
それだけ言うと、親父は道場から立ち去った。俺は呆然と立ち尽くしながらも、手の中にある逆刃刀を見つめていた。今はまだ、こいつを完璧に使いこなすことはできない。でも、いつの日か絶対にこの刀と“緋村”の名にふさわしい使い手になる。俺はそう心に誓った。
第六話でした。オリジナル作品を執筆していた時にも感じましたが、戦闘描写って難しいですね(笑)
特にるろ剣のあのスピード感を再現することがめちゃくちゃ難しいです。(できてませんが)
さて、リリカルなのは側のキャラが全然登場していませんがご容赦ください。物語の構成上どうしようもなくってorz
ちなみに第八話までなのは側のキャラは登場しません。←オイ!!
さて、そんな拙作ですが、がんばってまいりますので応援よろしくお願いします。乾燥とかいただけたら嬉しいです。では