魔法少女リリカルなのはStrikerS /When I disappear   作:戦鬼

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一話少し直しておきました。
最初から考えていた主人公の階級と違っていたので。では今回も暖かい目で見て下れば幸いです


新しい部隊

《十一年前》

 

『くそっ!まただめだ!』

 

その日もいつものように魔法の訓練をしていた。もちろん自主練だ。強くなりたいというのもあるが、オレにはいわゆる才能がなかった。...いろんな意味で。

 

『早く、オレも追いつかないといけないのに!』

 

少し前に15才に満たない局員が執務官になったと聞いた。しかも俺と同い年。

 

『負けてたまるかー!』

 

血反吐を吐くほど練習しているがなかなかうまくいかない。だが上達はしている。医者に診てもらって正解だった。

 

『必ず、絶対、オレも、やってやる!』

 

その日もやりすぎで少し嘔吐があったため、後で親に怒られた

 

 

 

 

「んあ?」

 

昔の夢を見ていた。こんな時代もあったなとかまるで年寄りのようだなオレは。

 

「さてついたか」

 

送ってもらった車から降りる。因みに運転していたのはあの時オレの鎖を外すなってクロノに言っていた奴だ。

 

「まさか、お前が俺を送ってくれるとは思わなかったぜ」

 

「クロノ提督からの命でだ」

 

「固いな。もっと柔らかくなったらどうだ?」

 

キッと睨みつけてくる。怖い怖いっと。

 

「まぁ、運んでくれた礼に一つ忠告だ。お前がどういう理由で管理局にいるかは知らないが、妙な正義感は今のうちに捨てておけ」

 

「なに?」

 

「組織ってのは一枚岩じゃない。すべてを否定するわけではないがな、自分で正義を名乗る組織や人にろくなのはいない」

 

「お前のような奴に言われる筋合いはない、この犯罪者」

 

「...一応、化け物っては言わないんだな」

 

驚いたような顔をする。...そっちか!と言いたいんだろうな。

 

「二年前の罪は払えるだけ払うさ。生きることが俺の罪への贖罪になる。それよりかは、化け物って言われるほうが嫌だからな」

 

オレは人間だ。少なくともオレはそう思っている。

 

「...犯罪者に同情はしないが、お前の言葉は心に留めておく」

 

「…一応、オレはお前より階級上なんだが」

 

「形式だけの階級だ!と言いたいが、了解しました、ロスティ一等陸尉」

 

そういって奴は去って行った。おそらくもう直接会うことはないだろうが、心に何か残っているならそれでいい。

 

「では、噂の機動六課部隊長様にあいさつでもするか」

 

 

部隊長室にて、

 

そこには二人の騎士、名前は赤髪で小柄な少女の方がヴィータ。長身で桃色の髪をした女性をシグナム。その中心の机には部隊長八神はやてと、そのユニゾンデバイス、確か名前はリィンフォースⅡ

 

全員の顔を見て名前を確認してオレは名乗った

 

「本日より、ここに配属となりました、ロスティ・ゼロ一等陸尉です」

 

「どうも。噂は聞いとるよ」

 

は?噂ってなんだ?まさか、オレの経歴がすでに出回っているのか?

 

「失礼ですが、噂とは?」

 

「なんでも、その年でいきなり管理局に入ってきたとおもったら、前例のない速さでその階級に付いたとか」

 

と、ヴィータが言う。

 

あぁーそういう噂を流して俺の経歴を隠そうってわけね。クロノか、それとも上層部のやつか、どっちにしろいやなもんだな。まぁ、仕方ない。気乗りはしないが、ある程度付き合ってやるよその設定に。

 

「まぁ、当たっているには当たっていますけどね」

 

「けど、うちにはどうもそれが嘘のように思えるんやけど?」

 

ほぉーさすがに部隊長っていうだけはあるな。嘘を見抜く力もある。

 

「嘘であろうと、本当であろうと、オレはクロノ提督の指示と推薦でここにいる。問題はないだろう?」

 

「...まぁ、それもそうやな。では、改めましてようこそ機動六課へ」

 

やれやれ、どうにかなったな。

 

「それじゃ、次は...」

 

と言おうとしたときに扉からノックが聞こえてきた。

 

「噂をすればやな。どうぞー」

 

「「失礼します」」

 

と、また新たに2人の女性が入ってくる。って

 

「あれ、あなたは?」

 

「フェイト隊長?この人のこと知ってるの?」

 

おいおいおい!こいつは!

 

「どこかでお会いしましたか?」

 

なんであんたがいる!フェイト・テスタロッサ・ハラオウン!

 

「いえ。初めまして、本日より、この部隊の臨時戦闘員となる、ロスティ・ゼロ一等陸尉あります」

 

「高町なのは一等空尉です。機動六課では前線フォワード部隊スターズの隊長を務めております」

 

「フェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官です。前線フォワード部隊ライトニング隊長を務めています」

 

敬礼をし、名乗ったことで相手も名乗り返す。というか、管理局のエースオブエースだと?どんな部隊だこれは?

 

「あの、やっぱりどこかで...」

 

そして話を戻してきやがった!

 

「いえ、しかしお互い有名人ですし、どこかですれ違ったり、大勢の人の中で顔を合わせたこともある可能性もあるでしょうし、そういった場所で顔を見たというほどでしょう。オレも、あなた方二人のことはよく耳にします」

 

「そう、ですよね...ごめんなさい」

 

「いえ、べつに」

 

ようやくこの話を終わらせられた。正直ほっとしたぜ。

 

「ところで、はやて部隊長は俺とこの2人を合わせてどうしろと?」

 

「いや、ただのあいさつや。これからフォワードの訓練や、それこそ実戦に出た時に連携を取れ...「お断りします」なん、やて?」

 

「ですから、断ると言ったのです。訓練にならたまに出てもいいですが、実戦でもそれ以外に関しても基本的にオレは独自に動かさせてもらいます」

 

「そんな勝手が許されるとでも?」

 

シグナムの鋭い眼光が睨む。

 

「許可は得ている。お前たちの上司でもあり、よく知る人物からな」

 

とオレは端末の書類を見せる。はやては見た瞬間に愕然とした。ま、当然だろうな。

 

「ロスティ・ゼロ一等陸尉に、一定独自行動許可を、与える。クロノ・ハラオウン提督」

 

「「「「「!?」」」」」

 

「ということだ。オレはオレの自由に生きる。あぁ、大丈夫ですよ報告くらいなら逐一聞きますので、それでは」

 

「ちょ、ちょっとまっ」

 

部隊長殿の言葉を聞く前にオレは部屋を出た。あのくらいでちょうどいい。むしろ俺は余計に動きやすくなったわけだ。

 

「だが、ここの戦力は異常だな」

 

ニアSランク以上の魔導士があまりにも多い。どんな裏技だこれは?

 

「明日の新人訓練くらいは見てやるか」

 

そういう意味ではここの部隊は楽しみが多い。あ、それと後でクロノにはいろいろ聞かないとな

 

「さて、どうなることやら」

 

これから何が起こってもそれは自分が蒔いた種だ。後悔などない。だから面白いんだ人生は!

 

 

【別サイド】

 

「あのような者を放っておくのですか!?」

 

「シグナムの言うとおりだ!あいつは絶対に部隊の重荷になる!」

 

シグナムとヴィータの二人は怒りを出してはやてに言う。

 

「そ、そうですよ!はやてちゃんどうにかしないと!」

 

と、今まで恐ろしい雰囲気だったため声が出せずにいたリィンフォースⅡこと、リィンが会話に参加した

 

「みんな落ち着いて。感情的になったらだめだよ」

 

「シグナム、落ち着いて!」

 

なのはとフェイトは仲裁に入り落ち着きだす二人だが、それでもやはり言うべきことは収まらない

 

「はやて!本当にどうすんだよ?あんな奴のいいように!」

 

とヴィータの言葉を聞きながらはやては考えていた。

 

「うーん。そもそもクロノ君はどうして彼をここへ移したんやろか?それもこんな許可証付きで」

 

「フェイトちゃんは何か聞いてる?」

 

友人同士になり、砕けた会話をする。が、内心は穏やかではない。

 

「なにも...最近連絡も取れてなかったんだけど」

 

と、そこに噂の人物からの通信があった

 

〈みんな、久しぶり〉

 

「クロノ君!」

 

〈その様子だと、あいつが何かやらかしたみたいだな〉

 

まるでこうなることは予測済みと言わんばかりである。

 

「ねぇ、クロノ君正直に言って彼は...」

 

〈わかってるなのは。協調性に欠けるだろ?〉

 

ならなぜ?という疑問が飛ぶ前にクロノは答える。

 

〈すまないが、今は多くは語れない。だが、信じてほしい。あいつはいい奴なんだ〉

 

と、提督という階級にもかかわらずクロノは思いっきり頭を下げた。

 

「はぁ~わかったけど、とりあえず様子見やな」

 

〈ありがとう。また連絡する〉

 

と通信を切ろうとしたとき

 

「クロノ...あの人は、本当に何者なの?」

 

フェイトの質問に対し、義理の兄である彼がとったのは

 

〈すまない〉

 

それだけだった。つまりは答えられないのだ。

 

「わかった。でも、いつか必ず話してね」

 

その言葉を聞いてほっとしたのか、クロノは通信を切った。

 

「とりあえず、明日私となのはで訓練場に来るよう誘ってみるよ」

 

「そうだね。そういえばシャーリーが言ってたけど明日だよね、ロスティさんのデバイスが届くの」

 

「あ、そうですね。たしか開発中の新型デバイスの試作機だとか」

 

なのはの言葉にリィンが返す。しかし、実はこれも問題があった。

 

「デバイス情報の提出なし、点検等はすべてロスティ一等陸尉にゆだねる…この書類に書かれてることみると、どうも色々怪しいんやけど、送り出したクロノくんはあんな調子やし」

 

「今は、クロノくんを信じるしかないね」

 

「主はやて、あいつとの模擬戦の許可を。実力を測るとついでに、性根を叩き直します」

 

「うちは別にええけど、等の本人は拒否すると思うで。この書類見たところ、上官の命令で動かせられるのはクロノくんでも難しそうやしって、これ…」

 

「どうしたんだはやて?」

 

ヴィータが書類を覗くと他のものたちも見だす。

 

「この書類、ロスティ一等陸尉の独自行動許可範囲が細かく書いとる」

 

「それがどうしたの、はやて?」

 

「うまくいけば、コミュニケーションくらいは取れるかもしれへん。それが連携に繫がるかも……ふふふ、うちを舐めた報い、たっぷりとしたるで〜」

 

友人の笑いながら怒っている顔を見てなのはとフェルトはじゃっかん怯えていた。

 

 

【ロスティ】

 

やれやれ、初日から驚きっぱなしだ。

 

「あ、そういや」

 

オレのデバイスどうすんだろ?すっかり忘れていたことを今更思い出した。明日は色々とクロノに聞いてみないとな。

 

「今日が、終わるな」

 

沈みゆく太陽はまたオレのリミットを告げているようだ。考えるうちにオレはまた夢の中に意識が沈んでいた。

 

また今日も、幸せだった頃の夢を見る。もう戻ることのない幸福の日々を。

 




主人公のキャラ情報はデバイスが出たあたりで出します
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