~鈴奈庵~
小鈴が少女の下に向かったので、チンクル達は立ち読みをしていた。
「ふーん……最近のはこういうのが流行ってるのかしら?」
霊夢は外の世界のフッション雑誌を読んでいる様だ。
「おおっ!こんな茸があるのか!」
魔理沙は茸図鑑なるものを読んでいた。
「あややっ!最近の外はこんな情勢なんですか~。」
文はどうやら古新聞を読んでいる様だ。
チンクルは何かの魔法の本の様な物を探したが見つからなかったのでボーッとしている。
そんな時、小鈴が戻ってきた。
「あっ、チンクルさんでしたよね?」
チンクルは頷く。
「本当に先ほどはご迷惑をお掛けしました!」
小鈴は謝罪をするが、チンクルは気にしていないと告げる。
「流石にあれだけの事を仕出かしてお詫びの一つも無いというのは……。」
それならとチンクルは、この本について何か解るような本は無いのかと尋ねる。
「これは……妖魔本とは違いますが何らかの力が宿っていますね……。これを見せてもらっても?」
チンクルは頷く。
小鈴は本を開いた。
開かれたページは真っ白の白紙となっている。
実はチンクル、元の世界に帰ってきて直に本を開いて見たのだ。
しかし本は白紙だった。
恐らく二度とその本の世界には行けないのだろう。
仮に行けたとしても制限時間があるかもしれない。
そんな事を思い出していると。
「ミドリのタイツ……仲間と共に……姫を助けて……最後は元の世界に……仲間達は皆彼を忘れず生きていく…。」
小鈴がその本の内容を読み上げていた事に、チンクルは驚きを隠せなかった。
「あの……もしかしてこのミドリのタイツって……。」
小鈴が確かめるように尋ねてきたので、チンクルは頷く。
「それってどういう……。」
小鈴が詳しく説明を求めようとした時
「小鈴ー?あ、居たい……た……。」
先ほど小鈴を呼んでいた少女が、チンクルの顔を見てしまった。
故に、少女は全身を震わせてしまった。
「ひっ……!」
完全に怯えてしまった少女。
「あー、私もそうでしたけどチンクルさんの顔は初見じゃ無理ですよね。」
チンクルはもう慣れたと告げ、少女に近づく。
「こ、来ないでぇ……。」
傍から見たら犯罪の構図である。
そんな事は気にするのも諦めたチンクルは、1つ目の贈り物を少女に渡す。
1つ目はブックカバーカバー
「えっ……?これ、本の外側を守る奴?」
少女は震えが止まり、興味深げに贈り物を見ている。
2つ目は鳥の巣を渡した。
「何だろう……懐かしい様な……。」
懐かしい気持ちになる少女。
3品目で何とかなると思い、3品目に雑誌『ノソノソ』を渡した。
「こんな本もあるんだ……。」
どうやら興味が沸いた様だ。
少女と対話できるようになった。
「ごめんなさい。いきなり驚いちゃって……。」
少女は謝罪をする。
チンクルは気にしてないと告げる。
「あ……ありがとう……。私は朱鷺子。」
少女――朱鷺子はそう名乗った。
羽の色が朱鷺色で綺麗なのだ、とチンクルが言うと朱鷺子の顔が赤くなる。
「ありがとう……///」
どうやら仲良くなれた様だ。
「ああそうだ!チンクルさん、先程の話の続きをしたいのですが……。」
「先程の話?」
チンクルは座って話すと言う。
「そうですね。ではお茶を持ってきます。」
「ここ飲食って大丈夫だっけ……?」
「私が店長ですから問題ないです!」
チンクルはそれで良いんだろうかと思った。
・鳥の巣 お家を食べられちゃうなんて可愛そうな鳥さんだ事 鳥の妖怪が見ると懐かしい気持ちになる。
・ノソノソ 女性フッション雑誌。 「特集!クール&ゴージャス!」 アソアソではない。