~霧の湖~
それは余りにも異質だった。
霧の湖の中心に聳え立つ塔。
高さはそれほどでは無いみたいだが、チンクルハウスと同じ高さだった。
そして塔の模様の様な物は何かの顔のを表しているのだろうか?
霊夢が一番気になった箇所がある。
それは塔の頂上にある泉だった。
「……何かしら。あの泉から何かを感じるわ。」
霊夢の言葉にチンクルは気を引き締める。
チンクルは幻想郷について聞いた事を思い出す。
ここは忘れ去られた物が来る場所だと。
もしかしたら何かやばい物が忘れ去られて此処に来てしまった代物なのが、あの塔なのかもしれない。
「……どうする?私としては気になるんだけど?」
暗に調べに行きたいと告げる霊夢。
チンクルは了承した。
「……悪いわね。」
そして2人は塔に近づいた。
塔の頂上に降り立つ2人。
「あるのは泉と……、何かしらあの板?」
泉の反対側に板の様な物が設置されている。
チンクルはそれを調べてみる。
「え?上下に揺れる?……何なのかしらね?」
流石の霊夢も解らないらしい。
そんな時、声が聞こえた。
「こらー!アタイの遊び場で何やってんだー!」
元気な子供の声。
霊夢は疲れた様子を露にした。
「まぁ、来るとは思ってたけど…。」
チンクルは意味も解らず声の主を見る。
青い服装に氷の羽根を持ち、髪は薄めの水色でウェーブがかかったセミショートヘアーに青い瞳。背中の羽は大抵は六枚で、緑の大きなリボンを付けている。服装は白のシャツの上から青いワンピース(スカートの縁に白のぎざぎざ模様)を着用し、首元には赤いリボンが巻かれている。足元は水色のストラップシューズを履いている。
「アタイに黙って遊ぶなー!」
どうやらチンクル達が遊んでいると誤解してるようだ。
そして少女が近づいてくると、蒸発した。
「………は?」
蒸発、そう表すしか無かった。
霊夢はまさかと思い口に出す。
「チンクル……あんた本当に顔面凶器を取得したんじゃないの?」
チンクルはorzになった。
まさか自分の顔面で少女を蒸発させてしまうなんて。
ふと気づく。
「ああ落ち着きなさい。妖精は死なないから。」
その言葉を聴いた時、チンクルは妖精?と尋ねる。
「妖精って言うのは「大自然の具現」「自然現象そのものの正体」と言われているのよ。寒暖や雨風、草花の開花といった一つ一つの現象に妖精は宿っていて、体がバラバラになるほどの大怪我を負ってもすぐに治り、死んでもすぐに同じ姿で生まれ変わるのよ。自然溢れる場所じゃないと駄目だけどね。そんなんだから無鉄砲なのが多くて悪戯ばかりしてるのよ。まぁ人の姿をしてる所為なのか食事は要らない筈なのに人と同じ食べ物を食べたりするのよね…。」
それからと、霊夢は続ける。
「あの蒸発した妖精はチルノって言うんだけど、頭は⑨なんだけど力は他の妖精を上回っているから気をつけなさい。」
チンクルは⑨について質問する。
「様は馬鹿なのよ。妖精は頭が強くないからね。チルノはずば抜けて特に。」
チンクルは同情した。
そんな時、湖からチルノが服を着て復活した。
「よくもやったn」
ピチューン!
また蒸発した。
「これ、下手すると永遠に終わらないわよ……。」
復活しては蒸発すると言う無限ループって怖くね?状態を示唆する霊夢。
流石に嫌なのでチンクルは数少ない贈り物を渡す事に。
その前にチルノについて尋ねる。
「チルノは氷の妖精で冷たいものが好きね。熱いのは逆に駄目だわ。あと玩具でも渡せば良いんじゃないかしら?」
そういう訳でチンクルは復活した瞬間のチルノに贈り物を渡す事にした。
「くそー!なんで直にピチュるんだよー!」
そんな事を良いながら復活したチルノの目の前に、シャリシャリバーを差し出すチンクルの姿があった。
「……くれるの?」
その言葉にチンクルは顔だけ頷かせる。
「あ、ありがと!」
シャリシャリバーを貰い口に含む。
味はイチゴ味で甘い。
「美味しい!」
チルノと対話できるようになった!
とりあえずチルノが落ち着いた所で、霊夢が話しかけた。
「ねぇチルノ。」
「なに?(シャリシャリッ!)」
「いや食べながら話さないの。まぁ良いわ、この塔について何か知らない?」
「これの事?」
「そうよ。」
「アタイも良く解らないんだけど、いつの間にか建ってたって大ちゃんが言ってた。」
「大ちゃんが見つけたの?」
「うん。おととい見つけたんだって。」
霊夢は少し考える。
(一昨日?チンクルが幻想郷に来た日は昨日だった筈……何か関係があるのかしら?)
「あ、そーいえば。」
「どうしたの?」
「なんか大ちゃん、この塔に近づきたくないんだって。」
「ふーん…?」
「なんでって聞いたら、『閉じ込められそう』って」
「閉じ込める?そんな場所なさそうだけど。」
「そうなんだよねー。あ!そういえば今、大ちゃんはこの塔から離れた所で待ってるんだった。」
「そう。何処に?」
「門番が居る陸の方。」
「紅魔館か……。チンクル、目的地に行くわよ?」
チンクルは頷いた。
3人はその場から離れようとした時、チンクルに頭痛が走る。
「どうしたの?」
「だいじょうぶか?」
2人が心配そうに尋ねる。
少しして、チンクルの頭痛は治まった。
「……早く離れた方が良いわね。」
「なんか嫌な気分がする。」
「早く離れるわよ。」
改めて3人は塔を離れた。
チンクルは言えなかった。
あの頭痛の時、自分が老人と話している映像が浮かんでいた事に……。
・シャリシャリバー ひんやり美味しくて当たりつき!皆食べてる食べ応えのあるアイスバー 味はイチゴ味
偶には活動報告にアンケートでも取ろうと思います。
まぁしなくても余り問題ないのでお気軽に。