紅魔館、それは妖怪の山の麓かつ、霧の湖にある島の畔に建っていると云われている。
もっとも島の規模は大きく、森ができる程であった。
島から陸地に続く道の様な物はあるが、基本的に妖精が遊んでいる事が多く一般に人は立ち寄らない。
釣り人とかが主に島の対岸で釣りをしている事が多い。
そんな紅魔館が建っている島に3人はやってきた。
「相変わらずね。」
紅魔館の紅色を見て霊夢はため息を付く。
チンクルは紅い館を見たことが無かったので目を奪われている。
「それで?大ちゃんは何処にいるの?」
霊夢がチルノに尋ねた。
「あれ?此処に居るって言ってたんだけど…?」
チルノが辺りを見回すが、その姿は見えていない。
その時、草むらから音がした。
「大ちゃん?そんなとこに居たのか!」
チルノが駆け寄ろうとして、
「……!チルノ!避けなさい!」
「ふぇ?」
チルノは意味も解らず立ち止まってしまう。
そして、草むらから“何か”がチルノ目掛けて飛んできた!
「えっ…。」
突然の事に反応できない。
そして
パリーンッ!
何かが弾けた。
そしてチルノは抱き抱えられ霊夢の隣に下ろされる。
「……間一髪って所ね。あんたも大概人外染みてるわねチンクル。」
チルノを救い出したのはチンクルだった。
彼は先程の頭痛も落ち着かせようとして動いていなかったが、チルノに危険が迫ったのですぐさまそれを破壊し、チルノを救出していた。
「それで?何の真似かしら?“大ちゃん”?」
そう、襲撃者はチルノの友達の大妖精だった。
髪の色は緑、左側頭部をサイドテールにまとめ、黄色いリボンをつけており、服は白のシャツに青い服を着用している。
その背中からは虫とも鳥ともつかない縁のついた一対の羽が生えている。
もっとも、その羽は今は“緑色の結晶”で出来た羽になっているが。
「……ねぇ?チルノちゃん?」
その声には生気が感じられなかった。
無機質と言うべきか、何も込められていない。
「な……なに?」
「私達……友達だよね……?」
「あ、あたりまえじゃん!」
「じゃあさ……。」
大ちゃんは腕を伸ばし構える。
「ワタシと一緒にルピーを捧ゲヨウヨオォォオ!」
顔が緑ルピーに変化した。
「だ、大ちゃん!?」
「チルノ!ショックを受けてる場合じゃ無いわよ!……囲まれてる!」
霊夢の言うとおり、大ちゃんもどきが複数草むらや木の上から現れた。
「なんだよこれ!大ちゃんどうしちゃったんだよ!?」
「落ち着きなさい!恐らく目の前に居るのは偽者、大妖精では無いわ。」
「そうなの?」
「ええ、勘だけどね。」
「……アタイ、大ちゃんを探す!」
「それを実現するにはこいつ等を蹴散らすわよ!」
チンクルも既に迎撃体制を整えいつでも発射できるようにしていた。
「サア!ルピーをササゲロオオォォォオオ!!!」
大ちゃんもどきが緑ルピーを撃ってきた。
ガガガガガガガッッッ!!!
先端が尖っている為、当たれば命の保障は無い。
霊夢達が避けた地面は抉れている。
「飛んだ破壊力ね。珠符『明珠暗役』!」
霊夢はスペルを発動する。
後方にジャンプしながら 自身の身長くらいある巨大な陰陽球を3つ同時に 具現化させバウンドさせる。
パリーンッ!×3
大ちゃんもどき3匹に陰陽球が当たった。
どうやら見た目に反して耐久力は低い様だ。
「攻撃は通用するみたいね。このまま……。」
「よーし、アタイも!氷符『アイシクルフォール』!」
チルノもスペルを発動する。
パリーンッ!×5
氷弾を左右から挟みこむように撃ち、まともに避けられなかった大ちゃんもどきはあっけなく消滅した。
「やった!霊夢より倒せた!」
「喜んでる所悪いんだけど。」
「んー?」
霊夢が指差す方向を見ると。
パリーンッ!×15
チンクルが黙々とパチンコを発射し、大ちゃんもどきを撃破していた。
心なしか顔が某狙撃主と同じ顔をしている。
「……あいつ、本の世界で害虫駆除をしてた時に腕をパチンコの腕を磨いたって言ってたけど、本当に害虫駆除で磨いたのかしら?」
「おおー!アタイも負けられない!」
呆れる霊夢とやる気に溢れるチルノ。
それから何とか大ちゃんもどきを撃退していった。
・倉庫街のスナイパー 鼠駆除の腕にかなりの磨きが掛かった証