東方珍来流   作:牙の道化師

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~オッサンと普通の魔法使い~

~博麗神社の居間~

 

チンクルはお茶を飲んでいた。

 

あの少女---霊夢がお詫びも兼ねて茶菓子も振舞ってくれる辺り負い目でもあったのだろう。(前回参照)

 

尚、靴を脱ぐ習慣は無かったので最初は土足で上がろうとして怒られたのだが。

 

しばらくして、霊夢が茶を持って入ってくる。

 

「お待たせ。」

 

そう言い、チンクルの対面に座る。

 

「しかし……見事に慣れないわねその顔……。」

 

霊夢は失礼だとは思いながらも、顔について告げる。

 

チンクルは慣れているので特別気にはしなかった。

 

「それじゃあ、この世界について説明してあげるわ。」

 

 

 

~少女説明中~

 

 

チンクルが霊夢から聴いた話を纏めると

 

・ここは忘れ去られた者達が住む楽園

 

・この世界の争い事は弾幕ごっこなる戦い方で決めるらしい

 

・その他色々(適当)

 

そうして話はチンクルについての話になった。

 

別段隠す必要も無いので今までの出来事を話すチンクル。

 

 

 

「ふ~ん……先祖の家を訪ねたらここに来たねぇ……。」

 

霊夢は内容を聞き、考える。

 

(少なくとも建物自体忘れ去られてたと考えるとして、チンクルは幻想入りに居合わせたからこの世界に着たとも捉えられるけど……。)

 

一度建物を見てみる必要がある、そう確信した霊夢。

 

「ねぇ、一度その建物を見せてもらっても良いかしら?」

 

霊夢にそう尋ねられチンクルは承諾した。

 

そしてチンクルハウスに向かう事になった。

 

 

~チンクル達移動中~

 

 

チンクルハウスに到着したチンクル達。

 

「しかし、神社の階段下にできてるとは……。」

 

驚きを通り越して呆れる霊夢。

 

尚、階段下に何か建物ができているのはこれが初めてでは無いはず。

 

因みにチンクルは赤い風船を膨らませ巧みに操り上昇・下降・着陸などの技能を披露して霊夢を驚かせた。

 

「さてそれじゃあ早速中に――」

 

霊夢が中に入ろうとした時、チンクルが声を掛ける。

 

「どうしたのよ?」

 

霊夢の問いに答えず、鞄からパチンコを取り出す。

 

チンクルの経験と観察により、中に誰かが居る。

 

「……侵入者が居るって事ね。」

 

霊夢も札を取り出し、警戒する。

 

そして入り口から中を覗き込むと---

 

「おおおおおおお!これは凄いんだぜーーーー!!!」

 

黒い帽子を被った金髪の少女が芳しキノコとダンシングキノコを持って小躍りしていた。

 

足元にはチンクルハウスにあった物が袋に入れられている。

 

「………何やってるのよあんた……。」

 

霊夢が聞こえるように呟くと、ビクリと少女が振り向く。

 

「うぉわっ!?な、何だ霊夢か……ん?」

 

少女がチンクルを視界に入れる。

 

瞬間、少女は小さな火炉をチンクルに向け、叫ぶ。

 

「恋符「マスタースp」

 

ビュンッ!

 

チンクルは流れるようにパチンコの玉を発射し、火炉を落す。

 

「チッ!なかなかやるじゃないか顔面お化け!だがな、私は甘くないのぜ!」

 

完全に喧嘩腰の少女。

 

そんな少女に対し、チンクルは贈り物をして何とかする事にした。

 

一つ目はダンシングキノコを手渡す。

 

「……もうあるけどくれるなら貰うぜ。」

 

不承不承といった感じだ。

 

2つ目はマジカルタルトをプレゼントした。

 

「お♪これは美味そうだぜ。」

 

かなり喜んで貰えた様だ。

 

3つ目で何とかなると判断し、オートクシャマーを渡す。

 

「何だこれ……え?くしゃみを誘う?……ふーん♪」

 

何かを思いついた様だ。

 

少女と対話できるようになった。

 

 

 

「いやー、いきなり家主が帰ってきたからつい殺りかけたぜ。」

 

「ついじゃ無いわよ。」

 

あれから金髪の少女と和やかに会話をする事となった。

 

「まぁまぁ良いじゃないか。あ、そうそう自己紹介がまだだったぜ。私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ。」

 

チンクルは魔女かな?と思った。

 

「まぁ何考えてるか解るが、魔女と認識してもらっても構わないぜ。それで?オッサンは?」

 

チンクルは自己紹介をする。

 

「チンクルか……オッサンで良いな。」

 

笑顔でそう言われ何も言えないチンクル。

 

とりあえずチンクルはプレゼントした物と芳しキノコとダンシングキノコを上げる代わりに袋の中身を置いていって欲しいと頼んだ。

 

「えー……。」

 

「あんたねぇ……。」

 

渋る魔理沙に呆れる霊夢。

 

チンクルは材料についての説明をする。

 

「つまり此処にあるのは1日10個しか生産できないのか。じゃあさ、欲しいものがあったらくれるか?」

 

チンクルは承諾した。

 

「ありがとよオッサン」

 

魔理沙は笑顔で礼を言った。




・ダンシングキノコ 音に反応してキノコがウネウネと踊りだす

・マジカルタルト まるで魔法に掛けられたみたいに甘くて美味しい、夢見る少女系スイーツ

・オートクシャマー 先端にこよりを付けて高速で回転させることにより、くしゃみを誘う

・芳しキノコ このキノコのカサからはとってもいい臭いがする
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