インフィニット・バロン 〜Power of Justice〜 作:ドラグブラッカー
まだ書いてる小説が二つあるのに更にもう一つ投稿とか...無謀過ぎる。
晴天下の日曜日、それにしてはやけに人が少ない、とある遊園地。
「おとうさん、おかあさん! はやくはやく!」
「こら、待ちなさい! 迷子になるわよ!」
「全く、これで六つ目のアトラクションか。忙しい奴だな……」
子供が先を行き、親を急かしている。遊園地では当然とも呼べる光景だろう。
だが先を行き過ぎると勿論、少年の母親が言ったように迷子になる。
「おとうさん……? おかあさん……? どこ……?」
「槍士! どこ!? 槍士!」
「あの馬鹿……万が一の事があったらどうする気だ……!」
槍士と呼ばれた少年は必死に走り回って親を探した。先程の道を戻るも、親も槍士を探している。もう両親はいないのだ。
「ぼくがかってにはしっていっちゃったから……うぇぇぇん!」
一人で先走った事を後悔するも、もう遅い。
遂に槍士は蹲って泣き始めてしまった。
その時。
突然槍士の近くに巨大なチャックが出現したかと思うと、それは開き、新たな空間を出現させた。
「……え?」
驚いた槍士は思わず腰を抜かしてしまう。
そして、更にそこから緑色の怪物が姿を見せた。白虎の様なその怪物は槍士を見ると、途端に槍士の方に向かってきた。
「う、うわあ!」
逃げようと思うものの、槍士は中々立てずにいた。
そして、怪物の鉤爪が槍士を捉えようとした、その時。
槍士の目の前に一人のバナナを思わせる戦士が現れたのだ。いや、騎士と呼ぶべきだろうか。手にバナナの様な槍を持った騎士は、その槍で怪物の鉤爪を受け止めている。そしてやがて騎士は槍を怪物に突き出した。
「フン!」
そして怪物の方へ詰め寄っていく騎士。
「かっこいい……」
槍士はその姿に見惚れていた。
「ハァ! フン! セヤ!」
連続して見事な突きを繰り出していく騎士。
だが、突如緑色の怪物とは違う、白い怪物がどこから来たのか、それを阻止した。一瞬驚いた素振りを見せるが、すぐに体制を立て直し、三体の怪物に挑んで行く。
「何体来ようと俺は負けん!」
だが状況は三対一。騎士が優勢と言える状況では無かった。
「ック! ならば、一気に終わらせる!」
騎士は腰に巻かれたベルトに付いている刀を1回倒す。
『カモン! バナーナ・スカッシュ!』
騎士が槍を地面に突き刺すと、バナナのオーラが現れ、二体の白い怪物を拘束する。そして更に槍自体からもバナナのオーラが出現し、剣となったそれを一振りすると、二体の白い怪物が爆発した。
「後は貴様だけだ」
緑色の怪物に向き直った騎士は、再びベルトの刀を1回倒す。
『カモン! バナーナ・スカッシュ!』
騎士が槍を緑色の怪物に投げつけると、三つのバナナのオーラがドリルを形作る。
「止めだ! ハァ!」
そして騎士はその中に蹴り込む。騎士の体が緑色の怪物をすり抜けたと思うと、たちまち緑色の怪物は爆発した。
「すごい……」
親と離れ離れになった事を忘れ、槍士はずっとバナナの騎士に目を向けていた。
バナナの騎士は少槍士の方に歩み寄り、しゃがみ込むと声をかけた。
「坊主、大丈夫か?」
「うん! おにいちゃんがたすけてくれたから、ぜんぜんこわくなかったよ!」
「そうか。お前は強いな。」
「ねえおにいちゃん、ぼくもおにいちゃんみたいにつよくなれるかな?」
「それは分からん。だが、俺はお前をずっと見守っていてやる。お前が成長したその時は、俺からお前にプレゼントをやろう」
「うん! わかった! ぼく、おにいちゃんみたいなつよいひとになる!」
「ああ。楽しみにしているぞ」
そう言い残し、騎士は去った。
主人公の名前についてですが、槍士は(そうじ)と読みます。そしてフルネームは『駆紋 槍士』です。これで分かった人もいるでしょう。そして"あの人"は実はいきなり出てます。登場人物が少ないのですぐ分かるでしょうけど、まだ言わないで下さい。