『戦いたい』
俺がこんな気持ちになるなんて初めてかもな‥‥
転生してから新の気持ちは転生前と違い変化していた。
昔は争い事は苦手意識を持っていたが今は真逆の考えになっていた。まるで戦いに飢えた獣のように‥‥
「さぁ、さっさとやろうぜ、テンション上がりまくって抑えられねぇ!」
「博麗の巫女の力舐めるんじゃないわよ!」
霊夢は札を纏めて棒状に形作り武器として使用する。
一方新の方は素手での戦闘を試みる。
「とことん舐めきってるわね、私の最も嫌いなタイプね」
「俺は仲良くできると思ってたのになぁ」
「もう、貴方には私がいるでしょ!」
「大丈夫、愛し抜くのはレミィだけだから」
「‥‥あんた人間でしょ?吸血鬼と恋に落ちるなんてそのうち体の血全部吸われちゃうわよ?」
「博麗の巫女、生意気言ってくれるわね」
「そんなやつにはこうしてやる!」
新は能力を使い霊夢の足元の床を形態変化させ底なし沼のようにする。
「なっ!?」
霊夢は急のことで対応が遅れ片足を取られてしまう。
足はそう簡単に抜けそうもなく動けなくなっている。
「そんな簡単な攻撃に捕まっちゃうなんてな、威勢だけじゃ勝てないんだぜ!」
新は身動きの取れない霊夢に向かって接近しまずは一撃を腹に入れ霊夢を殴りとばす。為すすべもなく攻撃を受けた霊夢は壁に激突し、膝を着いた。
「くっ‥‥やってくれるわね。(こいついったい何者よ。門番の妖怪よりも何倍も強い威力のパンチ、そう何度も受けれないわね‥‥)」
新は殴ったところから一歩も動かず霊夢を見ていた。まるで獲物を狙う狼のような鋭い目つきで。
「なんか、手応えあまり無かったな、あんた、少しだけ体後ろに倒して威力受け流したでしょ」
「よく‥‥わかったわね、そうよ、受け流したわ。綺麗にとはいってないけど少しだけでも威力を弱められたならいいもの」
「ふーん、じゃあ今度はこれで行くか」
新の次の一手、それは狼に姿を変えることだった。
霊夢は札で作った棒を握り締めフラフラと立ち上がる。
「くっ、行くわよ!封魔針!」
霊夢は棒状に形作っていた札を研ぎ澄ました針のようにさらに形を変えて新に飛ばしてきた。スピードは霊力を纏っているためかなり速い。
新は落ち着いて封魔針を見切り技を繰り出す。
「月光狼牙!切り裂け、漆黒の牙よ」
ジグザグと動きながら霊夢に向かってオーラを纏った牙が猛威を振るう。
「動けるなら避けるのなんて朝飯前よ!」
霊夢は軽いステップでよけていく。新は牙の数をどんどん増やして行くが一向に当たる気配がなかった。
「ちっ!フットワークはだいぶいいな、ちょっと計算外だったか」
「伊達に妖怪たちと戦ってきてるのよ、これくらい当然」
「じゃあまた攻撃を変えよう、俺のプライドにかけてフットワーク勝負で勝ちを取りに行くぜ!」
新は足に力を込めて床を蹴り部屋中をかけめぐる。重力を無視するほど加速をする。
レミリアはすぐに察して玉座から移動する。
霊夢は新を追うのに必死でレミリアが居なくなったことに気付かずにいた。
「(やばいもう少し加速されたら確実に見失っちゃう)」
「まだまだ加速できるぜ!」
更に力を込め最高速に達する。
遂に霊夢は新を目で追えなくなった。見えるのは新の残像のみ、霊夢は劣勢に立たされていた。
「はははっ!終わりだぜ博麗の巫女!」
狙いを定め鋭い牙で襲いかかる。
すると‥‥
「マスタースパーク!!!」
新が攻撃しようとしたその時突然扉の方から極太のレーザーが飛んできて攻撃を妨害された。
「誰だよ、後ちょっとのところで邪魔をしたのは」
レーザーの飛んできた方を見るとそこには白黒の魔法使いのような格好をした子が八角の箱を持って立っていた。
「やっぱりここだったか、霊夢大丈夫か?」
「助かったわ魔理沙、ちょっと危なかったところよ」
「あの白黒の子がパチュリーを倒したのか、でも見た目そんなに器用そうには見えねぇけどな」
「失礼なことを言う奴だな、さっさと退治してやるぜ!」
「二対一でいいからかかってこいよ、ただし、死ぬ覚悟が出来てるんならな!」
咆哮のように大気を震わせ圧倒する新、しかし霊夢と魔理沙は動じることはなかった。
「行くわよ魔理沙!」
「わかってるぜ!」
霊夢と魔理沙は分かれて攪乱させるように移動しながら弾幕を打っている。
新は人の姿に戻っていた。そして向かってくる弾幕をその場で全てよけていく。
「なかなかやるなこいつ」
「そりゃそうでしょ、あれだけのオーラを纏ってるやつが弱いわけないわ」
「お嬢ちゃん達、喋ってる余裕あるなら攻撃当ててみなよ」
「マスタースパーク!!」
魔理沙は八卦炉を構え叫ぶが先ほどのレーザーは出ず何も起こらない。
「なっ!魔力切れ!?」
「まずは1人!」
新が魔理沙の目の前に現れ殴りかかろうとするが霊夢が助けに来て攻撃を受け止められる。
「もう、魔理沙落ち着いて戦いなさい。パワー任せの戦いじゃ殺られるだけよ」
「悪い霊夢、ちょっと戦い方変えるよ」
「やっぱり二対一じゃ殺るのは難しいなぁ」
「だったら二対二でやりましょうよ」
新が苦戦してるときそこへ現れたのは先程姿をくらませていたレミリアだ。
「ほぉ、遂に首謀者の登場か?」
「レミィ、もう少し待ってても良かったのに」
「もう、貴方は無理しすぎよ。きついなら呼んでちょうだい、私だって退屈だったんだもの」
「悪かったな、でも‥‥!」
新の口を指でおさえて言葉を途中で止めるレミリア。その訳は‥‥
「それ以上は言わなくて良いわ。あなたの気持ちはわかる、もちろん力だって十分あるのだって、でもあなただけ傷つくなんて見るに耐えられない」
「レミィ‥‥」
「だからここからは私もあなたと一緒に戦う、そしてこの計画を必ず達成したいの!」
「あぁ、わかった、よろしく頼むぜ」
話が纏まり霊夢たちと面と向かう新とレミリア。
「どうやら話はまとまったようね」
「ここが正念場だな」
「さぁ続きしようか」
「こんなに月が紅いから本気で殺すわよ」
レミリアも加わりいよいよ戦いは終焉を迎えようとしていたのだった。
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