偽書魔法少女アヤメ☆マギカ PSEUDEPIGRAPH PUELLA MAGI AYAME MGICA   作:ジャックノルテ

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綾女の章
第1話 お願いって何?


第1話 お願いって何?

 

「《生きている事の幸せ》は何かしら?」

それこそ、私がいつも考えている事。

15年間、正確には記憶がハッキリしている6歳から9年間、生きて来てその場凌ぎの楽しさを感じ取れても私は幸せを感じ取る事が無かった。

満たされない人生をずっと生きて来た。

中学校三年生なのにそんな冷めた事を考えながら家族と暮らす団地の裏側ある高台の階段から街の眺めを見ていた。

私はここから見える景色が好きだった。三月の春とは名ばかりの寒さが私の頭を冷やしてくれる。もう直ぐ日が沈んで街は夜に包まれようとしていた。

それを見ながら考えても私はやっぱり《生きている事の幸せ》を自分の中に見つける事が出来なかった。

(やあ。××××)

突然、私の名前を呼ぶ声を私は聞いた。慌てて周囲を見たけど周りには誰もいなかった。

(違う。違う。僕はここにいるよ)

その声と共に近くの塀の上を見るとそこには見た事も無い不思議な耳の長い白い生き物が私を見つめていた。

(新種の猫?)

私はそう思ってキョトンと不思議な生き物を見つめた。

 ペットに関心が無い私の知らない内に新しいペットが解禁されてもおかしくは無かった。

(違うよ。僕は猫じゃないよ。その証拠に君の頭の中に直接、話し掛けているじゃないか)

その時になって私はこの不思議な生き物が私の頭に直接、話し掛けていると分かった。

「あなたは誰?」

私は声に出してそう言いました。

「僕の名前はキュウべえ。××××。僕は君にお願いが会って来たんだ」

「お願いって何?」

私はこの不思議な生き物のキュウべえが私に何を頼みに来たのか興味が抱いた。

「僕と契約して《魔法少女》になってよ!」

「魔法・・・少女?」

それが私とキュウべえの出会いだった。

 

 

 

「やあ。××××。何か願い事は決まったかい?」

不意にキュウべえが昨日と同じ様に塀の上から現れて私に話し掛けて来た。

私も同じ様に高台の階段から街の景色を見つめていた。

「あらキュウべえ。そうねえ。まだ決まってないわね」

「そうなのかい?大抵の子は二つ返事で契約してくれるのになあ」

キュウべえにそう言われて私は昨日の事を思い出していました。

 

 

 

 

昨日、私はキュウべえを連れて自宅へと帰宅してみた。

自宅へと向かう途中、キュウべえは自分の姿が私以外の人間には見えていないから僕と喋る事は気にする事は無いと伝えて来た。

実際、通りすがりの人達は私がキュウべえを抱き抱えていても気に留めなかった。

帰宅して見ると幸い家族は誰もいなかったが気にならなかった。

両親は共働きだし兄さんに関しては学習塾に通っており帰って来るのはまだ先だった。

「ねえ。《魔法少女》って何なの?」

リビングで温めたお茶を飲みながら私は早速、自分が抱いた疑問を目の前で机の上に行儀良く座るキュウべえに話しました。

「そうだね。順を追って話そうか。僕は××××の願いを何でも願い事を1つ叶えてあげる事が出来るんだ。でもその代わりとしてに××××に《魔法少女》となって貰いこの世に災厄をもたらす《魔女》と戦って欲しいんだ」

 キュウべえの瞳からは感情の揺れみたいなのを感じる事は出来なかったから正直、声が可愛かったけれど、音声認識端末と話しているみたいで味気は無かった。

「《魔女》と戦う。戦うって事は命懸けって事なのかしら?」

 戦いと言う響きに私は良い響きを感じる事は出来なかった。

 と言うよりもこの日本で生活をしていて戦いと言う響きに良い面を抱くとはとても思えなかった。大多数の人が私と同じ事を思っているだろう。

「そうだね。戦うと言う事だから命がけと言う事になるね。でも、もし××××にその命を賭けてまで叶えたい願いがあるのだとしたら僕はいつでも君と契約して《魔法少女》にしてあげるよ」

表情を変えないキュウべえの言葉を聞いて私は考えてみた。

何でも自分の叶えたい願いが1つだけ叶える事が出来る。

とても魅力的な申し出だ。

申し出と引き換えに命懸けで《魔女》と言う存在と戦い続ける事を受け入れなければならなくなる。

生憎、私はまだ自分の願いを見つけられなかった。

「うーん。直ぐには思い浮かばないわね・・・。そもそも・・・。やっぱり命懸けの戦いって言うのがこの国に住んでいる私には上手く思い浮かばないわ」

再度、抱いたその言葉通りに私が住んでいるこの日本と言う国では命を賭ける様な事が日常には存在しなかった。平凡に暮らしていればそんな事はまず起こりえないのだ。

私の言葉にキュウべえは肩を竦めました。

「確かに急に言われても困るよね。それなら・・・。見せてあげるよ。《魔女》と戦う《魔法少女》の姿を・・・」

キュウべえが私の瞳を真っ直ぐに見つめた瞬間、私の視界が歪んだ。気付くとそこは何処かの街の様でした。私の視界には山が映りここは麓にある集落だと感じ取れた。

周囲の急激な変化に戸惑う私の頭にキュウべえからのテレパシーが響いた。

「大丈夫だよ。××××。これは僕が過去に他の《魔法少女》と行動を共にした時の映像だ。頭の中に入って来る映画だと思えば良いよ」

 正直、キュウべえからそんな事を告げられても感情の揺れが感じられない声から私は安心感を得る事は出来なかった。

その時、私の視界を1人の、まるで妖精の様な服装をした少女が走って山間に向かっていた。それに合わせて私の視界も移動して行く。

「これは僕が他の街にいる《魔法少女》と行動した時の記憶だ。さっき説明し忘れたけどこの世界には君と同じ様に僕に選ばれて《魔法少女》となった少女達が《魔女》と命懸けの戦いを世界各地で繰り広げているんだ」

キュウべえの説明に合わせるかの様に目に映る景色は急激に実在感の無い歪んだ景色へと変わった。

「これは《魔女》の結界だ。結界は《魔女》の作り出す異空間で《魔女》は結界の最深部に潜んでいる事が多い」

キュウべえの説明にあわせる様に《妖精の魔法少女》は現れた怪物を右手に握った光輝く杖で次々となぎ払って行きました。怪物に噛まれ引っ掻かれても怯む事無く戦っていた。

「あれが《魔女》なの?」

「違う。あれは《魔女》の生み出した《使い魔》だ。《魔女》は簡単には倒せない敵だよ」

《妖精の魔法少女》は次々と《使い魔》を倒して行くと結界の最深部へと向かった。

最深部に《魔女》はいた。

《魔女》はとてもおぞましい姿で人間1人の力ではとても倒せそうに見えなかった。

でも《妖精の魔法少女》は唇を強く結ぶと恐れる事無く《魔女》に立ち向かった。

《妖精の魔法少女》の攻撃に苦しんだ《魔女》の流した涙が《妖精の魔法少女》の体を焼いて行くが《妖精の魔法少女》は顔を苦痛に歪ませながらもそれに耐えていた。

戦いの中で《妖精の魔法少女》は杖から放った光を1本に束ねたかと思うとその光は七色に輝き虹を成した。《妖精の魔法少女》は虹色の光を束ねて投擲し《魔女》を貫いた。

そこでキュウべえの見せてくれた記憶は終わった。

「どうだい?これを見れば命懸けだと言うのが分かり易いと思ったけど、分かってくれたかな?」

キュウべえの言葉に私は直ぐに答える事が出来ま無かった。でもキュウべえの見せてくれた記憶で私は命を賭けると言う事がどれだけ危険な事なのかをなんとなく分かったつもりになった。分かったつもりが一番、危険な考え方なのだが・・・。

その説明が終わった時、玄関のドアが開いた事で兄さんが帰って来たのが分かった。

するとキュウべえは「また来るよ。××××」と言ってベランダから出て行った。

私が止める間も無く・・・。

兄さんが居ようと居まいと私はもう少しキュウべえとお話をしたかったのに・・・。

 

 

 

 

 昨夜の事を思い出しながら私はキュウべえに言葉を返した。

「でもやっぱり何でも叶うと言われても直ぐには思い浮かばないわね。叶えたい願いって言うのは確かにあるけれどそれが命を賭ける戦いに繋がると言われると二の足を踏んでしまうわ」

「ふーん。まあ僕は気長に待つよ。実際、契約までに時間が掛かる事なんて珍しい事じゃ無いからね」

そう言ってキュウべえは私の肩に乗っかって来た。キュウべえの重さはその外見に比例して殆ど重量が無い為に気にならなかった。どうして体重を感じないか気にはなったけれど妖精の様な存在だと考えると重量が感じられ無い事も得心がいった。キュウべえを肩に乗せたまま私は高台の階段を下った。

「そう言えばキュウべえは私、以外の人には見えないんでしょう?昨日はどうして帰っちゃったの?私、もう少しお話したかったのよ」

「1人で考える時間が必要なのかと思って出て行ったけど、出なかった方が良かったかい?」

 キュウべえはビー球の様な目で私に言葉を返す。

 私はキュウべえの配慮を無碍にしない様に考えて返事を返す事にした。

「うーん。確かに考える時間が必要だったからそれで正解だったわね」

そう言った時、不意に私の視界に映る景色が歪んだ。左手で目を擦って見ましたがそれは収まりまらない。これと良く似た現象を私は昨日、キュウべえに見せて貰っていた!

「××××!気を付けて!ここは《魔女》の結界だ!僕たちはここに引き込まれたんだ!」

驚きの余り声を上げられない私の目の前には普段、見慣れた風景ではなく自分が今まで生きて来た世界では無く異質で歪んだ世界に私とキュウべえは立っていた。

「ここから無事に出るには僕と契約を交わして《魔法少女》になるしかない!××××!僕と契約を!願い事を!」

 急に必死さを装った様に見えるキュウべえに私は違和感を覚えたけれど直ぐに願い事は浮か無かった。

けれどこの結界と言う空間が生じさせている空気の様な感じを私は前にも感じた事があった様な気がした。

「そう言われても直ぐには浮かばないわ!とにかく隠れるわ!」

 私がそう言った時、目の前で悲鳴が聞こえた。見ると人が何かに襲われているのが目に映った。恐怖心から私は声を上げない様に必死に口を押さえると近くにあった壁の影に隠れた。この場所はゴツゴツしており近くには隠れる場所が豊富にあった。

 背の高い私は隠れる為には少し身体を屈めなければならなかったが仕方の無い事だった。

 隙間からそっと覗くと《使い魔》と思しき生物が折り重なって先程、殺した人の体に群がっていた。その様子は前にテレビで見たハイエナが獲物に群がっている姿その物だった。

「××××。契約する以外に、ここから出るには《他の魔法少女》に《魔女》を倒してもらうか《魔女》がこの場から離れるのを待つしかない。でも後者はお薦めしないよ。《魔女》がここから移動するのが何時か分からないからそれまで生きているとも限らない」

 キュウべえにそう言われても必死に声を出さない様にしている私は返事を返せなかった。

その時、この結界が大きく地震が起きた様に揺れた。隙間からそっと上を見てみるとこの部屋の真ん中に黒い塊の様な物が蠢いていました。

「気を付けて。あれはかなり強力な《魔女》だ。見つかったら大変だからここに隠れて」

言われて私は無意識に左手でキュウべえを胸に抱き寄せ震えていた。

(体が震えている・・・)

 この時、私は初めて自分の体が恐怖感から震えている事に気が付いた。結界の中には私が今まで感じた事が無い恐怖を感じさせる何かが満ちていた。生まれて始めて私は命の危険を感じていました。

 

ドーン!

 

突然、大きな音が《魔女》の方向から響いて《魔女》に視線を戻してみると《魔女》の体が大きく揺れていた。同時に何かが《魔女》の前に飛び降りてきた。

それは長刀を構えた全身を緑色と朱色に染め上げた鎧武者の様な少女だった。

「あれは・・・。もしかして《魔法少女》なの?」

 好奇心から手を口から離して私はキュウべえに小声で問い掛けていた。

「うん。彼女はこの近辺を守る《魔法少女》だよ。これでもう大丈夫だね」

私の質問にキュウべえはそう答えたけど私には《鎧武者の魔法少女》の表情が少し苦しそうに見えた。険しい表情のまま《鎧武者の魔法少女》は構えた長刀で《魔女》からの攻撃を受け流すとそのまま斬り衝けました。

その攻撃に《魔女》が怯んだ瞬間に《鎧武者の魔法少女》が長刀を目の前に突き出しました瞬間、長刀の穂先がまるで稲妻の様に伸びて《魔女》の身体を突き破った。身体を突き破られた《魔女》は膨張し収縮してしまった。

《鎧武者の魔法少女》はその攻撃で全ての力を使い果たしたのかその場に倒れ込んでしまった。息を粗くして動く事もままならない様子だった。《魔女》の肉体が消滅すると同時に何か黒い物が《魔女》のいた場所に落ちて来た。

「あれは何?」

「あれはグリーフシード。《魔女》の卵であり《魔法少女》にとって大切な物だよ。《魔法少女》の魔力の源であるソウルジェムの穢れを落とす、言わばスポンジの様な物だよ」

恐怖心を誤魔化す為に投げ掛けた私の質問にキュウべえは答えてくれた。

《鎧武者の魔法少女》は立ち上がる気力も無いのか腕で張ってグリーフシードの元へ向かおうとしていた。

(何故そこまで必死にグリーフシードを求めるの?)

 具合が悪いのなら無理をしなくても良いのでは?

私がそう思った時、グリーフシードの前に紫色の影が現れた。

それはまるで《道化師の様な服装をした少女》だった。

《道化師の様な少女》はさも嬉しそうにグリーフシードを拾い上げると、これ見よがしに《鎧武者の魔法少女に》見せ付けた。

悔しそうに見つめる《鎧武者の魔法少女》の前で《道化師の様な少女》はさも愉快そうにグリーフシードを掌の上で転がしていた。

「何が起きているの?あの子も《魔法少女》?」

「あの子も《魔法少女》だ。これ仕方の無い事だね。これは《魔法少女》にとって避けられない事だよ」

困惑する私の質問にキュウべえはただそう答えた。

でもキュウべえの答えは私の混乱に拍車を掛けただけだった。

(つまりキュウべえは《魔法少女》同士の戦いが何時でも起こりかねないと言っている・・・)

隙間から様子を伺う私の目の前で《道化師の魔法少女》は懐から取り出したボールを《鎧武者の魔法少女》にぶつけ始めた。ボールは見た目よりも威力があるのかボールをぶつけられた《鎧武者の少女》は次々と青痣を作り自らの血で鎧を汚して行く・・・。

その暴力に私は言葉を失った。ただ私は口を閉じてこの場に隠れる事しか出来なかった。

下手に私の姿を見せれば《道化師の様な少女》の標的は私に切り替わる様に思えたからだった。それ程、《道化師の様な少女》の目には暴力を楽しむ心が私には見えていた。

結界が崩れ始めても《道化師の様な少女》の暴力は止まらなかった。

でも突如として異変が起こった。

その前兆として私は何か嫌な、ざらついた何かを感じた。そのざらついた感覚は目の前で《道化師の様な少女》に暴力を振るわれる《鎧武者の少女》から発せられていた。

 自分の感覚に私が戸惑っていると《鎧武者の魔法少女》の体から黒く禍々しい瘴気の様な煙(と言えば良いのだろうか?)が出たと思うとその中から浮かび上がった緑色に光る宝石の様な石が突如として黒く禍々しい塊に変わったかと思うと瘴気が集まって行き1つの形を成して行った。禍々しさを全身から放つそれは先程とは異なる《鎧武者の魔女》としか言い様の無い物に変わっていた・・・。

「あれは《魔女》なの!?どうして《魔法少女》が!?」

思わず私が口にしたのと同じ驚きを《道化師の魔法少女》も感じている様だった。

《鎧武者の魔法少女》が変わり果てた《鎧武者の魔女》はその腕に持っていた長刀で《道化師の魔法少女》の左腕を切り落とした。

《道化師の魔法少女》が悲鳴をあげる中、《鎧武者の魔女》が先程の暴力の仕返しをするかの様に次々と長刀で衝いて来た。同時に崩壊し始めていた結界の壁が変わって行き、この場所はまるで別な結界に再構成された様だった。

その攻撃を避けきれずに受けていた《道化師の魔法少女》だったが表情を強めると懐から取り出し右手に持ったボールに力を込めた様に見えた。

《道化師の魔法少女》の投げたボールは紫色の光を帯びて《鎧武者の魔女》を貫いた。

《鎧武者の魔女》が悲鳴を上げると同時に右手に持った長刀で《道化師の魔法少女》の体ごと何か光る物を突き刺してしまった。その攻撃は右手だけで無く全身から長刀の様な物を出して回り中を突き刺し始めた。

「危ない!××××!」

キュウべえの叫びで私は目の前に長刀が迫って来るのを認識した。

(切られる!?)

驚いた私が後ろに下がろうとし足を縺れさせて躓き、背中から倒れてしまった。

倒れた私の視界の中で私の肩から落ちていたキュウべえが真っ二つにされたのが見えた。

驚く私が声も上げられずにいると、結界は崩壊し始めて私の目の前は何時もの高台の階段に戻った。起き上がった私の目の前に黒くて丸い何かが落ちて来た。

「何なの!?どうなっているの?」

困惑した私は周囲を見渡して見た。

《鎧武者の魔法少女》も《道化師の様な少女》も真っ二つにされたキュウべえもいなかった。結界が崩れると同時に消滅したらしい。代わりに黒い塊の様な物が私の目の前に転がっていた。

「これは・・・?グリーフシード?」

左手で恐る恐る拾い上げたその黒い塊は何か禍々しい感じがしたけど今は何も危険は無さそうだった。途方に暮れる私は起き上がりただ立ち尽くしていた。

「どうやら君は色々、見てしまった様だね」

背後から聞こえたキュウべえの声に驚いた私が振り向くとそこにはたった今、真っ二つにされた筈のキュウべえが傷1つ無い身体で私を見つめていた。

「キュウべえ?どうして?死んだんじゃ無かったの?」

驚く私にキュウべえは気安く近づいて来たけど私は少しビクッとしてしまった。

それを見たのかキュウべえは一定の距離で私に近付くのを止めると喋り始めた。

「驚くのも無理は無いけど僕には君たち、人間で言う《死の概念》が無いからね。だから僕は君と会ったキュウべえだよ」

キュウべえは私と初めて会った時と変わらない笑顔でそう語っていた。

感情の無い瞳も同じままである。

「そうなの・・・。今、目の前で起こったのは何なの?」

「君は全部を見てしまったからね。本来は君たちに伝える事はでは無いけれど××××には全部を説明してあげるよ」

キュウべえは相も変わらず同じ表情で私に答えました。

 その瞳に私はキュウべえから心の揺れを感じる事は出来なかった。

 

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