偽書魔法少女アヤメ☆マギカ PSEUDEPIGRAPH PUELLA MAGI AYAME MGICA   作:ジャックノルテ

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第23話 私はあなた達を賞賛するわ

「もう一度、聞く。私達を呼び出したのは君達か?」

 浅海サキが再度、問い掛けるも《ウインドピア》も《サンシャイン》も訳が分からないと言った顔をするだけだった。

(呼び出したのは私だしね)

 高みの見物と言う事もあって私は笑みを浮かべるのを抑えられなかった。

 そう。《プレイアデス星団》をこの場に呼び出したのは私だ。

 呼び出す方法は簡単だった。

 私が書いた手紙を普段はあすなろ市の3ヶ所に分かれて監視活動をしている《プレイアデス星団》へキュウたんに依頼して送り届けさせれば良かったからだ。

《プレイアデス星団》はキュウたんの姿を認識出来ない為に魔法で手紙が送られたと思っていると考えられた。

 手紙の内容は

 

 

 命を弄ぶ実験は楽しいかしら?

 

 

 と言う一文と一緒にこの場所と時間を書いておいた。

 自分達の行っている実験を嗅ぎ回っている存在がいる。

 たとえ罠だとしてもそうした存在を放置する訳には行かない。

 だからこそ罠と承知しつつも《プレイアデス星団》はこの場に現れたと思われた。

「答えないのね・・・。みんな!」

 御崎海香の号令と共に《プレイアデス星団》は動いた。

 直ぐに《ウインドピア》と《サンシャイン》に対して円陣を敷いて取り囲んでしまう。

「これは!?」

「うっ!?」

 驚く《サンシャイン》と《ウインドピア》だったが直ぐには動けなかった。

 既に《プレイアデス星団》が手に手に武器を生成し向けていたからだ。

 

 

「フィリ・デル・トアノ!」

 

 

《プレイアデス星団》が《サンシャイン》と《ウインドピア》に向けた武器の先から次々と魔力を帯びた光線が発射されていく。

 咄嗟に《ウインドピア》は《サンシャイン》を強引に伏せさせると自身の魔力で風による防御を試みた。

 だが風の防護壁を破って次々と魔力の光線が《ウインドピア》の四肢を貫いた。

「《ぴあ》!ぐぁ?」

 思わず愛称を叫ぶほど狼狽する《サンシャイン》だったが自身も魔力の光線を受けて倒れ込んでしまう。

 浅海サキが手を上げると《プレイアデス星団》は攻撃を中断して《ウインドピア》と《サンシャイン》の様子を観察している様だった。

 痛みに顔を歪め剣で身体を支えていた《ウインドピア》だったが傷を負った部分に楽譜方の魔法陣を生成して傷を瞬時に治した。

 同時に《サンシャイン》の傷も治して2人はお互いに武器を構えた。

「一体何なの!?」

《サンシャイン》が叫ぶが《プレイアデス星団》は意に返す事無く攻撃を続けた。

 御崎海香が手にした本を《サンシャイン》と《ウインドピア》に向ける。

「イクス・フィーレ!」

 光が《2人の魔法少女》を包み込む。

「分かったわ。みんな!」

 御崎海香の叫びと共に牧カオルと若葉みらいがそれぞれ《サンシャイン》と《ウインドピア》へ向かって行く。

「あたしたちは2人が誰なのかは知らない。でもこのまま倒されて欲しい」

「なっ何を言って!?」

 牧カオルの言葉に《サンシャイン》は困惑を隠せない。

「ボク達はもう後戻り出来ないんだから」

 大剣を振り回しながら《ウインドピア》へ切り掛かる若葉みらいがそう続ける。

《ウインドピア》はショートソードで受けるが大剣の勢いを抑え切れず倒れ込む。

「ごめんなさい。ファンタズマ・ビスビーリオ」

 何時の間にか《ウインドピア》の後ろに回り込んだ宇佐木里美が詠唱と同時に羽や肉球の意匠を持った魔法陣を展開する。

 確かこの魔法は魔法陣に入った相手を自らの意のままに操る魔法だと聞いていた。

 慌てて魔法陣から逃れる《ウインドピア》だったが既に遅かった。

 身体の一部が魔法陣と接していた為に身動きを取れなくなっていた。

 どうやら身体の一部でも魔法陣と接していれば操る事は無理でも動きを止める事は可能らしい。

 これは厄介な魔法だと心の中にメモしておく。

「くっ楓!」

 咄嗟に《ウインドピア》はウインドエッジを振り回して強風を発生させると牧カオルと御崎海香に押されていた《サンシャイン》を吹き飛ばした。

 同時に《ウインドピア》は魔力を使い過ぎてそのまま倒れ込んでしまう。

 既にソウルジェムは穢れ限界に達していた。

《ウインドピア》の両目の焦点は定まっていなかった。

 すかさず神那ニコが《ウインドピア》の正面に降り立つ。

「いつか来る目覚めの為に眠ると良い」

 その言葉は《ウインドピア》には届かない。

「トッコ・デル・マーレ」

 神那ニコの右手が《ウインドピア》の身体を貫き緑色に輝くソウルジェムをベルトから引き抜いた。

 変身が解かれ、その場には雲土ぴあの肉体だけが残されていた。

「《ぴあ!》」

 吹き飛ばされながら体勢を立て直した《サンシャイン》は無謀にも1人で《プレイアデス星団》に立ち向かおうとするが、瞬間的に浅海サキが《サンシャイン》の前方に現れると両手から目に見える程の魔力を帯びた雷を迸らせる。

 どうやら瞬間的に現れたのは雷の魔力を応用した電速の速さによるらしかった。

 一見すると瞬間移動とも取れる。

 しかし魔力が発動する際の波動が独特なモノなので慣れれば発動されても対処出来るかも知れなかった。

「すまないがこれで終わらせる。ピエトラディ・トゥオーノ!」

 雷の帯が《サンシャイン》を襲う。

「ぐぁああああ」

 余りの雷の威力に《サンシャイン》も地面に膝を付いていた。

「どうしてこんな!?」

《サンシャイン》の発する疑問に浅海サキは答えない。

《他のプレイアデス達》も答えなかった。

 どうやら神那ニコと言う子が《魔法少女狩り》をした際に肉体を回収する係りらしい。

 背中のリュックから取り出した密閉式の容器に魔力によって大きさを小さくした《ウインドピア》の肉体を保管していた。

 この魔法はキュウたんからの情報提供によると魂の無い抜け殻にしか使えない魔法との事だった。

(《サンシャイン》とか言う子は使えるわね)

 観察しながら先の事を考えていた私は直ぐに行動を起こした。

 左手で握り締めている箒の穂先をロケット穂先へと変えると柄にあるスイッチを押した。

 穂先からは火柱が出ると同時に私をあすなろ市へと突っ込ませた。

 このロケット穂先には改良が施され魔力の調節によってスピードをコントロールする事が可能となっていた。

 勢いを旨く加減すると私は浅海サキと《サンシャイン》の間に割り込むと強い魔力を帯びた箒で雷をなぎ払った。

「新手か!」

「誰?」

 驚く浅海サキと対照的に倒れている《サンシャイン》の目は虚ろだった。

 躊躇無く箒の穂先を浅海サキへと向けロケット穂先から炎を噴き出させた!

 ただし今度は浅海サキを含めた《プレイアデス星団》に向けて広い範囲に炎を広げさせていた。

 瞬時に《プレイアデス星団》はそれぞれ魔力を使って跳躍するのを見届けると同時に私は右手に生成した《魔法の種》を《プレイアデス星団》のいる方向へと投げ付けた!

 投げられた《魔法の種》はそのまま進んで行き《プレイアデス星団》の背後まで来ると一瞬、魔力を弾けさせると同時に無数の針が《プレイアデス星団》に向かって背後から飛んで来た。

 投げた種類は針(ニードル)。《針の種》だ。

 針の大きさは大体、人の腕位はある。

 驚いた《プレイアデス星団》はそれぞれ得意の方法で防御を行うが特に針を集中させていた神那ニコは針を抑え切れず背中に背負っていたリュックの中にある《ウインドピア》の入っていた密閉式の容器を破損させてしまった。

「しまった!?」

 同時に実体化した《ウインドピア》の肉体が実体化して落花して行く。

(狙い通りね。後は・・・)

 慌てて牧カオルが飛び出し《ウインドピア》の肉体を保護したのを見届けると私は新たな《魔法の種》を地面に撃ち込んだ!

(種類は・・・。霧=ブルーメ!)

 たちまち辺りには私の魔力で生成された霧が発生して視界を遮ってしまった。

 私は直ぐに《サンシャイン》を抱えるとあすなろ市内の送電線下から離れた。

 この霧は相手からの探知を難しくする事が出来るが、そう長くは持たなかった。

 霧の中を私は走って私はあすなろ市内へと身を隠す事に成功した。

 どうやら《プレイアデス星団》を振り切る事には成功したらしい。

 抱えた《サンシャイン》は呻き声を上げて変身を解いてしまっていた。

 治療をしなければ私に手を貸して貰うのも難しいだろう。

 ふと目の前に小学校があるのが見えたので跳躍して校内に入った。

 校庭にお目当ての体育倉庫を見つけると魔力を流し込んで鍵を開き中に入った。

 少しは整頓されているので体育の授業で使うマットを見つけると地面に敷いて《サンシャイン》こと日向楓を寝かせた。

「さて・・・。まずは治療ね。《治療の種》(キュアシード)」

 治療の為に日向楓に《治療の種》を撃ち込んだ。

 大体、1時間ほどで治療は終わるだろう。

 その間に私は別の行動を取る。

 日向楓を置いて体育倉庫を出るとキュウたんとのテレパシーを試みた。

(キュウたん。いるんでしょ?)

(やあ。綾女。君だけはあすなろ市内でも僕の事を認識出来るみたいだね)

 そう言ってキュウたんが校舎の影から現れると私の肩に乗って来た。

(ええ。《メモリー》から手に入れた記憶操作の魔法。それと瑞光理亜の解析魔法。2つの魔法を応用すればあすなろ市内でもキュウたんの事を認識出来るわ。これは私にとって大きな武器になる筈よ)

(そうだね。グリーフシードの事を覚えておけるのは良い事だよ)

 キュウたんが頷くのを見ながら私は考えるのを続けた。

 今、あすなろ市全体にはキュウたんを憎む《プレイアデス星団》による巨大な魔法陣が施されている。

 この魔法陣の効果は《人々がインキュベーターを認識出来ない》と言うモノであり、あすなろ市においてはキュウたんが契約を結ぶ事を困難していた。

 更にこの魔法の効果によってあすなろ市にいる《魔法少女》はグリーフシードの存在を忘れてしまいソウルジェムに穢れを溜め込みやすい環境が作られていた。

 一方で魔法陣を施した《プレイアデス星団》はキュウたんの死体を元に作った従属するインキュベーター、ジュウべえにグリーフシードと同じくソウルジェムを浄化する役割を持たせていた事で《対魔法少女戦》において極めて優位な状況を作り上げていた。

(さて。キュウたん。私は行く所があるからあの・・・。《サンシャイン》が目覚めたら私に教えて頂戴)

(良いよ。けど《サンシャイン》も僕を認識する事は出来ない。目覚めても止める事は出来ないけど問題は無いだろう?)

(ええ。無いわ。私の方も直ぐに済ませるから待っていて)

 そう言って私は1人で校舎を出た。

 既に目指す場所の位置はキュウたんに以前、聞いている。

 こう言う歩き方を迷いの無い足取りと言うのだろう。

 極めて無駄の無い動きで私は夜のあすなろ市を駆けて行く。

 

 

 

 

(綾女。《サンシャイン》が目覚めたよ)

(大丈夫。もう戻るわ)

 なるべく速く戻る事にして正解だったと思いながら私は体育倉庫に入った。

 行きと違い私は大きな袋を背に抱えていたが。

 私の姿を見て《サンシャイン》こと日向楓はハッとした表情を見せ身構え様とした。

「落ち着きなさい。私は味方よ」

 横目でチラリと見るとキュウたんが脇から私と日向楓の様子を興味深げに見つめていた。

「あなたは一体?」

「私は筒地綾女。流浪の魔法少女よ。あなた、戦っていた相手が誰だか知っているの?」

 日向楓は首を横に振った。

 どうやら誰と戦っているのかも分からないままに戦っていたらしい。

「あれは《プレイアデス星団》。《魔法少女狩り》を行う悪魔の集団よ」

 旨い事を言ったと思ったが私も《プレイアデス星団》とそう変わらない事をしていると思い苦笑した。

「そうだ!《ぴあ》が!」

「落ち着きなさい」

 駆け出そうとする日向楓を私は制した。

「1対6じゃ戦っても勝ち目は無いし勝算も無しに戦うのは愚かな事だわ」

「でもこのままじゃ《ぴあ》がどうなるのか!?」

「殺されはしないわ。私は《プレイアデス星団》の事を良く知っているから」

「え!?」

 初めて日向楓の表情に恐れの様な色が見えた。

「別に《プレイアデス星団》の味方じゃ無いから安心して。私もあなたと同じよ。私の仲間もあすなろ市に向かって行方不明になったのよ。。もしかしたら《プレイアデス星団》に狩られたのかも知れないから《プレイアデス星団》の事を調べていたのよ」

「そう・・・。なんですか・・・」

 私の説明に日向楓は納得した様だがハッキリとさせるならこれは単純な嘘だ。

 私には仲間等いない。

 いるのは愛する朱奈ただ1人だ。

「私の仲間の事も重要だけどまずは《サンシャインさん》。あなたの仲間の《ウインドピア》を救い出しましょう。まだ捕まって間もないから助けるのは簡単な筈よ」

「あっ。はい。でもどうしてあてし達のコードネームを?」

 聞き間違いでは無く《あたし》ではなく《あてし》と聞こえた。

 変わった言い方だと思いながら返事を返した。

「ああ。それはね、あなた達の事も噂で聞いたからよ」

 再びキュウたんの方を見る。

 日向楓=《サンシャインさん》はやはりあすなろ市全体に張り巡らされている《人々がインキュベーターを認識出来ない》と言う魔法陣の影響を受けているのが感じられた。

 視界に入っているキュウたんに反応しないのが証拠とも言える。

「でもどうやって《ウインドピア》を取り返すんですか?2対6でも勝算は大して変わらないんじゃ?」

「まあ・・・。単純な話、人質には人質よ」

 そう言って私は担いでいた袋を地面に降ろすと中身を日向楓に見せた。

 中には口と手足を縛って気を失った一人の女の子が入っていた。

「この子は和紗ミチル。《プレイアデス星団》にとって大事な人らしいわ。人質交換と言う形ならあなたの相棒、《ウインドピア》も取り戻せると思うわ」

 私の提案に《サンシャインさん》は再度、顔を強張らせた。

「でもそれって・・・。誘拐に当たるんじゃ?」

 確かに指摘された通りこれは誘拐だ。

 けれど私にとっては実験の為に必要な行動だった。

 つまり正当で間違っていない行動だと確信している。

「そうね。誘拐である事は確かね。でもあなたの仲間を取り戻すのにはこれが一番、確実な手段だと確信しているわ。それとも他に何か案があるのかしら?」

 私の意見に《サンシャインさん》は答えられなかった。

 確かにまともな人間ならこんな事を告げられて直ぐに選択は出来ないだろう。

「迷っている時間は無いわ。1時間後に《プレイアデス星団》とは、あすなろ市とヒイラギ町の境にある公園で人質交換を行いたいと言うメッセージを残しておいたわ。あなたがどうしようと私は人質交換を行ってあげるわ。でもあなたが居た方が人質交換の勝率はかなり上がるわ。どうするの?」

 選択の余地が無いのに選択を迫る。

 我ながら意地悪なやり方だと思ったが効果はあった。

「分かりました。あてしは・・・。友達を・・・。《ぴあ》を取り戻す為に・・・。あなたと一緒に行動します・・・」

《サンシャインさん》にとっては苦渋の決断とも言えた。

 彼女は友達を助ける為に自らの正義を捨てなければならなかったからだ。

「じゃあ行きましょう。《プレイアデス星団》が何か仕掛けて来ても対処出来る様に」

 頷いた《サンシャインさん》を見ると私は体育倉庫を出た。

 私の実験が始まろうとしていた。

 

 1時間後・・・。

 既に深夜と言える時間帯にも関わらず私と《サンシャインさん》は《魔法少女》としての姿を取りあすなろ市とヒイラギ町の境にある《あすなろ第3公園》に来ていた。

 公園のベンチには拘束されて眠らされた和紗ミチルが座らされている。

「来たわね」

 私の言葉に《サンシャインさん》が身構えると同時に公園の入り口から私服姿の《プレイアデス星団6人》がジュウべえも連れてやって来た。

傷跡が残る制服姿の《ウインドピア》こと雲土ぴあは神名ニコが抱えていた。

(どうやらこっちの要望通りに来てくれた見たいね)

 和紗ミチルを誘拐する時に私はその場にいたジュウべえに対して《プレイアデス星団》に対してメッセージを残していた。

 

 

「和紗ミチルを返して欲しければ先程、捕らえた《魔法少女、ウインドピア》との交換にのみ応じる。深夜22時に《あすなろ第3公園》に《プレイアデス星団》、全員で来る様に。くれぐれも妙な真似はしない事。妙な真似をするなら人質がどうなるかは分からない」

 

 

(《プレイアデス星団》は私の要望を受けいれてくれたらしい)

 そう思いながら私は箒の柄を《プレイアデス星団》へと向ける。

 解析魔法によると特に何も手を打ってはいないらしい。

「妙な真似はしてない見たいね。いい心がけだわ」

「さあ。約束だ。ミチルを解放してくれ!」

 苦悶と怒りの合わさった表情を見せた浅海サキがそう叫ぶ。

「駄目よ。まずは《ウインドピアさん》を開放して貰うわ」

「そうだ。《ぴあ》を・・・。あてしの友達を解放しろ!」

 私の発言に同調して《サンシャインさん》も叫ぶ。

《プレイアデス星団6人》は苦悶の表情を見せる。

「分かったわ。ニコ。彼女を帰してあげて」

 御崎海香が神那ニコの方を向き頷いた。

 そのまま神那ニコが歩き出そうとした時、不自然さを私は覚えた。

「待ちなさい。《ウインドピアさん》のソウルジェムは?」

 私の指摘に神那ニコが足を止めた。

 つまり何かしていたと言う証拠でもあった。

「・・・。気付かれたか。カオル」

 ポーカーフェイスの神那ニコが牧カオルを仰ぎ見る。

「どうやらアンタは相当の策士らしいな」

 悔しそうな表情をした牧カオルがポケットから輝きの衰えた緑色のソウルジェム取り出して《ウインドピアさん》の身体に乗せた。

 解析魔法によれば魔力と肉体の同調が確認出来た為、本物である事は間違い無かった。

「《サンシャインさん》。私が見張っている間に《ウインドピアさん》を」

「分かった」

《サンシャインさん》は神名ニコの前まで行き《ウインドピアさん》を受け取った。

「う・・・ん」

「《ぴあ》!?しっかりして!《ぴあ》!あてしが分かる!?」

 その時、どうやら《ウインドピアさん》が目を覚ましたらしく《サンシャインさん》はその場に屈むと《ウインドピアさん》にしっかりと緑色のソウルジェムを左手で握らせた。

「楓。日向楓・・・。ワタシは・・・」

「何も言わなくて良いよ。今、治して上げるから」

《サンシャインさん》はそう言って私が事前に渡しておいた《魔法の種》を取り出した。

「これを使えば怪我は治るから。ちょっと我慢して」

私が渡した《魔法の種》を《サンシャインさん》は伝えた通りに《ウインドピアさん》の右手に握らせ拳を閉じさせた。

その瞬間、突如として《ウインドピアさん》は私の予想通りに強い痙攣を起こした。

「《ぴあ》!?」

 起き上がった《ウインドピアさん》は頭を抱えてその場で立ち尽くす。

 驚きの表情を《プレイアデス星団》も向けて来る。

「うっうう。ワっワタシのかっ身体が熱い。痛い!?ああああああああああ!?」

 それが《ウインドピアさん》の最後の叫びとなった。

 私が《サンシャインさん》に渡して《ウインドピアさん》に埋め込ませた《魔法の種》。種類は放出。

《放出の種》(デリヴェリィーシード)の効果によって既に殆どの魔力を使い切っていた《ウインドピアさん》は最後に残った魔力をも使い切りソウルジェムは黒く染まった。

 ちなみにこの魔法はジャンヌ・ダルクと戦った《魔法少女・ミヌウ》のデータから生成した魔法でもある。

「べえちゃん!」

「わかった!」

 慌てて宇佐木里美が抱き抱えていたジュウべえをこちらに向かわせようとする。

 だがもう間に合わない。

 緑色に輝くソウルジェムがひび割れ、ソウルジェムの中から穢れに満ちたグリーフシードが出現し急速に《魔女》が具現化されて行く。

「そんな・・・。どうして・・・。どうしてソウルジェムからグリーフシードが・・・」

 突如として起こった予想外の事態に《サンシャインさん》は呆然と立ち尽くしていた。

 周囲が急速に結界に蝕まれかつて雲土ぴあこと《ウインドピアさん》だった魂は《魔女》となって具現化していた。

 生前と同じ様に胸元にリボンをして顔には三つの目と思しき部分があり頭には無数の剣が刺さっている。

 ハートマークを模した縦襟を付けたマントを身に付け鎧を見に纏って両手にはレイピアを構えている。

 特筆すべきはその下半身であり何故か魚の尾びれを模しておりまるで半漁人の様でもあった。

「半漁人。いいえ。《人魚の魔女》と言う事ね」

「みんな。行くぞ!」

 私の呟きと同時に浅海サキの号令と同時に《魔法少女》としての姿に変身していた《プレイアデス星団6人》が次々と《人魚の魔女》に向かって行く。

 既に《プレイアデス星団》は立ち尽くす《サンシャインさん》や私の事には目もくれず目の前に現れた《魔女》を倒す事に集中していた。

《人魚の魔女》が両手に構えたレイピア無造作に振り回した。

 次々と起こる風圧に《プレイアデス星団6人》は防戦一方となる。

 更に《人魚の魔女》が引き起こした風は刃となって回りの物を引き裂いて行く。

「危ない!みらい!」

 咄嗟に浅海サキは風の刃から若葉みらいを突き飛ばした。

 引き換えに浅海サキは肩を切られ血を流してしまう。

「くっ」

 それでも浅海サキは武器である鞭を構え戦う事を放棄しなかった。

 けれど若葉みらいの表情が突如として怒りに震えて行く。

「よくも・・・。ボクのサキを傷付けやがってぇえええ!」

 そのまま一気に《人魚の魔女》と距離を詰めると手にした大剣で切り掛かるが《人魚の魔女》は起用に左手のレイピアで受け止めると右手のレイピアで若葉みらいを突こうとした。

「みらいちゃん!」

「しょうがないね!」

 宇佐木里美が思わず悲鳴を上げた時、すかさず神那ニコが跳躍して若葉みらいを抱えてレイピアに突かれるのを阻止した。

「カピターノ・ポテンザ!ウォオオオオ」

 みらいが受け止めていたレイピアには牧カオルが足を硬質化して蹴り飛ばしていた。

 その間に若葉みらいを抱き抱えた神那ニコは浅海サキの脇へと降り立つ。

「みらい。私は大丈夫だ。落ち着くんだ」

「サキ・・・。みんな・・・。ごめん・・・」

「仲間を助けるのは当然の事だぞと」

 若葉みらいは浅海サキに窘められて少し意気消沈したが神那ニコがすかさず励ました。

「みんな。まずはあの《魔女》を押さえ込むわ!サキ!止めはあなたが!」

 すかさず御崎海香が号令を出す。

 それを聞いて《プレイアデス星団、全員》が頷いた。

「合体魔法!エピソーディオ・インクローチョ!」

 浅海サキを覗く《プレイアデス星団、5人》が作り出した魔法陣で《人魚の魔女》を押さえ込む。

「ぐぁあああああ」

 悲鳴を上げながら《人魚の魔女》は魔法陣から逃れようと暴れていた。

「くらえ!ピエトラディ・トゥオーノ!」

 浅海サキの両手から放たれた電撃が《人魚の魔女》に浴びせられる。

 だがそれを意に介せずに《人魚の魔女》は魔法陣を破ると再度、暴れ始めた!

「くっ。なんて《魔女》なんだ!」

 司令塔とも言える浅海サキが焦りの表情を見せていた。

 そこまで観察して私は背後からベンチに拘束している和紗ミチルへと近付いた。

 幸いベンチの真正面には、呆然としている《サンシャインさん》がいるので、あの《人魚の魔女》は攻撃を仕掛けてこないと思われた。

 先程から観察していて、あの《人魚の魔女》は決して《サンシャインさん》には攻撃を仕掛けなかった。

《魔女》になっても友達を攻撃出来ないのだろうか?

 そうした推測は脇に置いて和紗ミチルの身体を揺する。

「起きなさい。あなたの出番よ」

「う・・・ん」

 和紗ミチルは私が耳元で言葉を紡いでようやく目を覚ました。

「さあ。見なさい。今、目の前で《プレイアデス星団》の仲間達が戦っているわ。あなたはそのまま寝ぼけていて良いの?」

「えっ!?」

 仲間の事を聞いて和紗ミチルはハッと目を覚ました。

「あっ!?海香!カオル!サキ!みらい!里美!ニコ!」

 だがその言葉は《人魚の魔女》との戦いに集中している《プレイアデス星団》には届かなかった。

「そのまま。呆然としていて良いの?あなただって《魔法少女》でしょう?」

 私の言葉に和紗ミチルはハッとした。

 けれど顔をしかめて私に答えた。

「無理だよ。わたしは・・・。もう《魔法少女》じゃない。みんなの魔法で《魔女》から人間に戻る事は出来たけど、もう魔法は使えない・・・」

 心の底から悔しそうに和紗ミチルは答えた。

「本当にそうかしら?」

「?」

 和紗ミチルが怪訝な顔を向けるが言葉を続ける

「ねえ。本当にはあなたは魔法を失ったの?まだあなたに戦う力があるのなら仲間を助ける為に戦うべきでしょう?それとも・・・。仲間が死んでいくのをただ見ているだけなの?」

 私の言葉は和紗ミチルを追い詰めて行く。

 和紗ミチルの表情はどんどん翳って行く。

「わたしは・・・」

 仲間の危機的状況に悔しそうな表情をする和紗ミチル。

 その間に私は和紗ミチルに掛けられている魔法を解析していた。

 どうやら《プレイアデス星団6人》の魔力で和紗ミチルの魔法を封印している。

 でも私が持つ瑞光理亜の解析魔法なら簡単に解除する事が出来た。

 最も多少の時間が掛かったが故に暫く《プレイアデス星団》の戦いを見学していたのだったが・・・。

「さあ。思い出して。あなたは《魔法少女》。もう一度、戦う事が出来る筈よ。身体を流れる魔力の流れを感じているでしょう?」

「あれ!?魔力を感じる!?さっきまで感じなかったのに。何で!?」

 同時に私は魔法による拘束を解いて和紗ミチルを解放した。

「どうするの?あなたは何を望むの?」

 私の言葉に和紗ミチルはキッとした眼つきで答えた。

「わたしは・・・。みんなを・・・。仲間を助けたい!」

 

 

リン!

 

 

 一瞬、鈴の音を聞いた様な気がしたが気のせいだろうか?

 和紗ミチルの右耳のピアスが鳴り響いた時、和紗ミチルは《魔法少女》としての姿に変身していた。

「みんな!わたしも戦える!」

 そう叫び和紗ミチルは《人魚の魔女》へと走り出す。

 だがその様子を見て一番、狼狽したのは仲間である《プレイアデス星団》だった。

「やめなさい!ミチル!」

「止すんだミチル!」

 御崎海香と牧カオルが叫ぶが和紗ミチルは止まらない。

「大丈夫!わたしだって戦える!みんなの魔法で《魔女》から戻る事が出来たんだから!」

「違う!違うんだ!ミチル!戦っかたら君は!」

 けれど浅海サキが何を叫んだ所で既に手遅れだった。

 和紗ミチルが己の魔力を集中したその時、異変は起きた。

 突如として和紗ミチルの表情が消えた。

 けれど再び見えたその顔からは表情が消えていた。

 あるのは殺意だけだった・・・。

「ぐぁああああああ」

 叫び戦闘本能に支配され《殺戮者》となった和紗ミチルが両手に十字剣を生成すると《人魚の魔女》に切り掛かった。

 振り回されたレイピアの間を旨く潜ると《殺戮者・和紗ミチル》は易々と《人魚の魔女》の首筋に両手の十字剣を突き刺した。

「ウワォオオオオ!」

《人魚の魔女》が悲鳴を上げるが《殺戮者・和紗ミチル》は意に返さない。

 そのまま魔力を十字剣に集中すると十字剣の先端に膨大な魔力を集中させて一気に爆発させた!

 悲鳴を上げる事無く《人魚の魔女》は倒れた。

 だが《殺戮者・和紗ミチル》は続け様に躊躇する事無く両手に握った十字剣を執拗に《人魚の魔女》へ振り下ろし続けた。

「また・・・。駄目だったのか・・・」

 浅海サキが思わず膝を付いた。

 結界は崩れ落ち周囲が元のあすなろ第3公園に戻っても《殺戮者・和紗ミチル》は十字剣をかつて《人魚の魔女》がいた場所へ振り下ろすのを止めなかった。

 それを見て《プレイアデス星団》も日向楓も動けなかった。

(結果は出たわね)

 考えると同時に私は駆け出した。

 擦れ違い様に日向楓のソウルジェムに《魔法の種》を撃ち込む。

 種類は停止(ストップ)。

 同時に日向楓は《魔法少女》としての姿を維持出来ずにその場に倒れた。

 そのまま走って《殺戮者・和紗ミチル》に近付いて行く。

 私の接近に気が付いた《殺戮者・和紗ミチル》は十字剣を私に向けて来る。

「ぐぁああああああ」

 既に先端をいつもの針へと取り替えて置いた箒の穂先を和紗ミチルへと向けて私は柄にあるスイッチを押した。

 無数の針が《殺戮者・和紗ミチル》の元へ飛んで行くが《殺戮者・和紗ミチル》は器用にも手にした十字剣で次々と穂先の針を撃ち落した!

「予想よりも動きが良いわね。けどこれで!」

 私は穂先の針を撃ちながら接近すると同時に握った箒の柄を《殺戮者・和紗ミチル》の胸に付き立てた!

「ガァア!?」

 そのまま空中に向けて突き立てるとソウルジェムに向けて《停止の種》を撃ち込んだ。

 直後に《殺戮者・和紗ミチル》は停止して動きを停めた。

 横目で《プレイアデス星団》の姿を見ると彼らは未だ目の前で起こった出来事を認められない様子だった。

《殺戮者・和紗ミチル》が刺さった箒をその場に捨てると私は《プレイアデス星団》から直ぐに逃げられる様にヒイラギ町を背にして語り掛けた。

「やっぱり駄目だったのね。これで7人目の《合成魔法少女》だったけど駄目だったのね」

 私の言葉に《プレイアデス星団》は反応して来た。

「あなただったの?私達に手紙を送りこんな事を仕組んだのは!」

 御崎海香が怒りの目を私に向けて来る。

「そうよ。でも勘違いしないで。私はあなた達のしている事を非難しないわ。死んだ人間にもう一度、会いたい。生き返らせたいと願うのは古来から伝わる人間の性よ」

 怒りを見せながら牧カオルが跳躍しようとした時、《殺戮者・和紗ミチル》が呻き声を上げた。

「そうそう。速くソウルジェムを取り上げて停止させた方が良いわ。それがせめてもの慈悲よ」

 私の言葉を聞いて沈黙したまま浅海サキが《殺戮者・和紗ミチル》から合成ソウルジェムを。

 神那ニコが倒れている《サンシャインさん》こと日向楓からソウルジェムを抜き取った。

《サンシャインさん》も《殺戮者・和紗ミチル》も動きを完全に停止してしまった。

「本当に和紗ミチルが生き返ると思っているの?何回、彼女を殺してしまうの?それでも実験を続けると言うのなら、私はあなた達を賞賛するわ」

 突如、賞賛と言う言葉を向けられて《プレイアデス星団》は戸惑っていた。

「私もね、あなた達と同じなのよ。でもね少しだけ違うわ。私は私が愛する人を悲しませない為に私を延命、もしくは人間としての私を作りたかった・・・。でもやっぱり出来ないのね。死と言う定めはどんな魔法を持ってしても振り切れない」

 そう語ると同時に私はヒイラギ町の方へと跳躍した。

《プレイアデス星団》は追って来ない。

(他者に愚かと思われようとも大切な人を思い生き返らせようとするあなた達を非難出来る人等いない。だから続けなさい。自分達の行っている行動の本当の意味を見出すまでは・・・)

 最後に私は《プレイアデス星団》にテレパシーを送った。

 返信は無い

 ある筈も無い。

 今、《プレイアデス星団》は私に心を折られかけていたのだから・・・。

 私服姿に戻ってヒイラギ町とあすなろ市の境を移動しながら私は先程から感じている視線の主にも挨拶が必要だと思いあすなろ市の方へ背を向ける。

(そうそう。あなたにも挨拶が必要だったかしら?聖カンナさん)

 私の送ったテレパシーを受け取ったのか驚きの余り魔力が跳ねるのを私は感じ取った。

 聖カンナ・・・。

 キュウたんと契約しながらもキュウたんの事を忘れあすなろ市に潜む《プレイアデス星団》を憎む《魔法少女》・・・。

 けれど確かめる為に振り向くと言う愚かな真似はしない。

(あなたが私と@《プレイアデス星団》の事を見つめていたのは知っているわ。私の魔法が欲しいなら遠慮なく接続すると良いわ。けど覚えておきなさい。私は二度とあすなろ市には来ないしあなたにも《プレイアデス星団》にも味方はしない。私に手を出さないのなら私の魔法を接続してコピーすると良いわ。最も今、私と戦って魔力を増幅させれば《プレイアデス星団》があなたの存在に感付くかも知れないけどね)

 そう言って私は暫くその場に立っていた。

 時間に大体、10分程である。

 相手に気付かれずに接続する力を持つ聖カンナさんならば既に私の魔法を複製して立ち去っただろう。

 ならば私もこれ以上、ヒイラギ町とあすなろ市の境にいる意味は無いのでそのまま立ち去る事にした。

 そのままアパートへと帰ろうと思ったがまず寄る場所があった。

 アパートから程近い雑木林の中にそれはあった。

 その木は腐りかけ幹に大きな窪みがあった。

 その中には私が作り出した《合成魔法少女》が封印されていた。

 一ヶ月前にキュウたんからデータの提供を受けて死を恐れた私が朱奈と寄り添い続ける為に作り出した《もう1人の私》・・・。

《プレイアデス星団》の魔法を真似て私のクローンを生成し《魔女の心臓》を使って命を制御する。

 未だ調整段階であり私の複製としては不完全だった。

 だからこそ私はわざわざ、あすなろ市へ出向いて《プレイアデス星団》の作り出した《オリジナルの合成魔法少女》のデータを収集しに行ったのだ。

《もう1人の私》は《停止の種》で眠らせており動く事は無かった。

「残念ね。あなたは失敗作よ」

《合成魔法少女》が私の思った様な存在で無いと確信した時点で、《もう一人の私》には存在させる理由は無かった。

 と言っても魔力で生成したとは言え1つの命。

 簡単に排除出来る訳では無かった。

 けれど私は念には念の為にある魔術式を組み込んでいた。

 それは時限式に身体が崩壊すると言う魔法。

 失敗した時の為にスイッチ式で仕込んでおいた。

 そして今、私はスイッチを入れていた。

 仮に私が《魔女》となって封印から解き放たれたとしても私の複製は数日で身体が土塊と化す事だろう。

 仮に《魔女化》したとしてもどうせ数日で死ぬ存在。

 立ち去りながら私は既に《合成魔法少女の私》の存在を既に否定していた。

 住んでいるアパートに戻り窓を覗くと部屋は暗く朱奈が眠っている事が分かった。

 なるべく音を立てない様に部屋に入る。

 そのまま寝巻きに着替えてベッドを見てみると朱奈は私のベッドで眠っていた。

 きっと私がいなくて寂しがっていたのかも知れなかった。

「朱奈。御免なさい。やっぱり私はあなたとずっと一緒にはいられない・・・。でもね・・・。私の命が続く限りはあなたの傍にいてあげるから・・・」

 小さな声でそう告げると私は朱奈を抱き寄せた。

 眠ったままだったが朱奈は抵抗しなかった。

「朱奈。御免なさい・・・」

 安らかに眠る朱奈の寝息。

 朱奈の身体の体温。

 それらを感じながら私は、朱奈を1人にしてしまう事の恐ろしさを感じていた。

 




これにてあすなろ市編は終了です。
かずみ☆マギカの前日談として3巻においてKEADE HINATAがプレイアデス星団に囚われた理由と回想シーンで描かれたさやかと思しき魔法少女の正体が雲土ぴあだと想定して執筆しました。
なお次回は再び見滝原市が舞台となりますが本編キャラは一切、出さずにおりこ☆マギカのキャラが登場する物語が始まります。
楽しみにお待ちください!
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