[1].もう戦えない
今回の永遠の時は少し書き方を変えて挑みます。それではどうぞ!
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「ふん!せいや!」
ある日の森の中で一人の女性が何かと戦っていた。その女性はあまりにも綺麗だった。まるで平成の小野小町のような...
「はぁ...はぁ...」
その女性の名は水無月 穂乃花。外界の人間だ。ここは幻想郷、様々な生命体が跋扈する事実上の最後の楽園。様々な生命体がいるのでもちろん害になる生命体もいる。
「ぐるぅ...」
「は!そこね!」
穂乃花は人間とは思えない声を頼りに拳を振るった。そう、今戦っているのは人間ではない。古来日本に存在されたと言われた妖怪だ。
「バウ!」
「な!」
人間の耳なんて大した事はない。この360度、聞こえる音から正確にその音が発信されている場所を見つけるのは不可能に近い。そのため...
「後ろ!?」
背後を取られてしまう。
「くぅ!」
妖怪の手から生えているギラギラと光る五本の爪が穂乃花の肩を抉る。そこから血が勢いよく溢れ出てくる。
「グルゥ♪」
「(...やっぱね...)」
死を覚悟した。妖怪は一歩一歩確実に穂乃花に近づいてくる。
「ガバァ」
妖怪が穂乃花を食べようと口を開ける。そのまま穂乃花にかぶりつく。
「シャア!」
「(終わった...)」
そう思い目を閉じた瞬間、一つの影が横切った。目を開けると穂乃花を食べようとしていた妖怪の姿は無く、近くの木に槍を中心にして突き刺さっていた。
「グングニル...間に合って良かったな」
代わりに立っていたのは、穂乃花と同じくらいの身長の男性だった。その男性は片手にカードを持っていた。
「一人で何やってたんだ?穂乃花」
「別に...私が何やろうと勝手じゃない」
「一人じゃあ危ないだろ?デイオがいなくなって身体強化も出来なくなったんだから」
「...」
男性はカードをポケットにしまい、近くの切り株に腰掛けた。男性の名は石川琢磨。穂乃花と同じ外界の人間で同級生だ。
「はぁ、偶然通りかかっただけだったからラッキーだったな。どれ、その怪我も治してやるよ」
「いいわよ、そこまで深くないし」
嘘。本当は凄く痛かった深く切り裂かれていた。
「駄目だ。そんな傷で帰られたらこっちが困る」
「私はもう戦えないわよ」
「身体を大切にしろってことだ」
琢磨はポケットから先ほど妖怪を倒したカードとは別のカードを出した。
「能力カード『優真』ラストワード『自然っていいもんだよな』」
そう言うと、琢磨の手が緑色に光り、穂乃花の肩に触れて傷を治していく。
「うう...あん!///」
「そんな声だすなよ。くすぐったいのはわかるけど」
そのあとも傷が完全に治るまで、色っぽい声をあげていた穂乃花であった。