東方桜見伝   作:ゆっくり風間

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第十一話「精神世界」

一筋の光が見える。その光には自分の変わり果てた姿が映っていた。

 

穂乃花(なにこの姿・・・私?)

 

信じられなかった。というか信じたくなかった。目の前に映っている姿が自分だと受け入れたくなかった。だが同時に温かい光を感じた。

 

光(お前は自分が死んだと思うか?)

 

穂乃花(・・・誰?)

 

光(これは失礼・・・いま姿を見せよう)

 

それが聞こえると光はどんどん人型になっていく。

 

デイオ(初めましてかな?俺の名前はデイオ。破壊の神だ)

 

・・・神様。外の世界にとってこれほど信憑性がない言葉も少ないだろう。キリスト教や仏教、イスラム教、ヒンドゥー教などの宗教が信じる存在だ。しかし神様は人間の前に姿を現さない。なぜなら神様とは人間でいう『影』の存在だからだ。人間に正体がばれたら『影』としての役割がなくなってしまう。

 

穂乃花(・・・神様がなぜここへ?)

 

デイオ(そうだな・・・さっきパチュリーってやつが言ってたもう一人の人格・・・あれは俺のことなんだ。あんたの体の・・・いや、精神といった方がいいだろう。その世界に住んでいる。)

 

穂乃花(精神?一体なんのこと?)

 

デイオ(お前は信じないかもしれないが、ここはお前の精神の世界だぜ?)

 

穂乃花(私の・・・精神の世界・・・)

 

デイオ(そうだ。そしてお前は人生において一番のピンチが訪れている)

 

穂乃花(ピンチ・・・?なんで?私は死んだはずじゃあ・・・)

 

デイオは穂乃花を見てにやりと笑った。

 

デイオ(レーヴァテインはお前の心臓の1mmずれた。本当にギリギリだった)

 

穂乃花(だからどうだって言うの!?出欠多量でもう死んでいるよ!この精神の世界に私が来たときからすでに5分はたっている!そんなの人間じゃあ無・・・)

 

デイオ(人間じゃあなかったら?)

 

穂乃花(・・・え?)

 

デイオ(パチュリーも言ってたろ?俺とお前は別人って。二重人格は精神だけが入れ替わるが俺達の場合肉体、種族、血液さえも入れ替わる。神様になればこの傷も治せる。どうだ?俺と入れ替わらないか?)

 

穂乃花(・・・)

 

傷が治る。しかしそれはあの神様の言いなりにならなければならない。というか体の主導権が奪われる。それは死んだのと同じだ。

 

穂乃花(あなたと入れ替わる・・・それで私は再びあなたと入れ替わることができるの・・・?)

 

デイオ(・・・ちぃ。中途半端に知識を持っているか・・・はっきり言って戻れるかどうかはわからない)

 

穂乃花(じゃあ・・・!)

 

デイオ(ではこうしよう。お前に私の力を半分あげよう。それだと体の主導権はお前にある。どうだ?)

 

穂乃花(・・・その言葉に嘘はないんですね・・・)

 

デイオ(神が神に誓うってことはおかしいが、神に誓おう)

 

穂乃花(わかりました・・・)

 

デイオ(では行ってこい!そして・・・死ぬなよ)

 

再び私の視界が暗くなった。

 

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