東方桜見伝   作:ゆっくり風間

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[14].自分が嘘をつく

その日は生きるための最低限度のことだけをやり眠りについた。

 

夜・・・

 

ー夢の中ー

 

琢磨「...夢か...?」

 

周りは闇。目を凝らしても闇。孤独。

 

琢磨「孤独か...もう馴れたな...」

 

?「馴れたのですか...それはあなたがあなた自身で嘘をついてますね」

 

琢磨「...お前か」

 

闇の中にいたのは琢磨が死んだ時に出会った妖怪少女だった。

 

琢磨「嘘をついてるだって...?俺の何処が嘘をついているんだ?」

 

?「嘘をついていることに気づけてないということが最大の嘘です」

 

琢磨「おかしいことを言うな...俺が嘘をついてることを俺自身が知っているだと?」

 

?は顔をしかめる。そして、またおかしなことを言う。

 

?「あなたが自分自身が嘘をついていることがわからないと...後悔...懺悔...哀れ...それらの負の感情が一気に襲いますよ?」

 

琢磨「嘘が...か...自分が嘘をつく。それほど自然なことがいけないのか?」

 

?「別に嘘をつくことは否定しません。しかし自分に嘘をつくのはやめた方がいいと言っているのです」

 

そう言って妖怪少女は消えていった。闇に光がさす。

 

琢磨「...朝か...」

 

すでに外では小鳥が冴えずいている。

 

琢磨「嘘...ね...」

 

桜「おはようございます。マスター」

 

琢磨「ああ...おはよう...え?なんて格好してんだ?」

 

桜がしていた格好とは...下着にエプロンを着けている...そう、裸エプロンだ。

 

桜「何って...着替えが洗濯中ですので...」

 

琢磨「わかったよ...俺の服貸してやる。ちょっと待ってろ」

 

桜「ありがとうございます」

 

琢磨が服を取りに行く。その間にも嘘というワードが頭をよぎる。

 

琢磨(俺は自分にどんな嘘をついているんだ?それに気づかないと負の感情が襲うか...)

 

下を向いて考える。

 

琢磨(負の感情...レミリアの時と同じ感じか...?)

 

レミリアを戻せなかった後悔。死んでしまった哀れみ。仲間を守れなかった悔しみ。それ以上の感情がか?

 

琢磨(今考えても仕方ないか...)

 

服を持って桜のもとに行く。

 

・・・朝食

 

琢磨「...なあ桜...お前は自分が孤独に陥ったら...どうなると思う...?」

 

桜「孤独ですか。そうですね、私は狂ってしまうんじゃありませんかね?」

 

琢磨「狂う?」

 

琢磨はてっきり気が滅入るとか自殺するとか言うと思った。

 

桜「はい。何でそう思ったかはわかりませんがね。いわゆる直感?」

 

琢磨「ふーん...狂うねー...俺もそうなんのか?」

 

桜「何言ってるんですか。マスターには私がいつもついてますよ」

 

琢磨「そっか...ありがとな」

 

桜「はい、マスター♪」

 

桜の言葉が単純に嬉しかった。これからどんなことが起きても大丈夫だと思った。みんなで協力すること...それは孤独の反対語のようなもの。一人では何もできない...みんながいればどんなに絶望的でも勝ち目というものが生まれる。希望が生まれるのだ。

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