ラブライブ!~輝きの向こう側へ~   作:高宮 新太

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シスターズ、襲来。

「暑い」

 炎天下の中で、買い出しへと出かける。店の中はクーラーが聞いていた分、より外が暑く感じてしまう。

 額の汗をぬぐいながら、目的のものを買い込む。

「雪君?」

「あ、雪穂」

 目の前にいるのは、幼馴染の穂乃果の妹、雪穂だった。

「何してるの?」

「えーっと、買い物?」

「なんで疑問形なの」

 なんででしょうね。それはきっとここが薬局で主に精力剤などを取り扱っている店だからだろう。

 中学生には刺激が強い。というかいくらバイトとはいえ、こんなものを買っているなんてばれたくない。

「そっか、買い物か・・・」

 雪穂はなにかぶつぶつと独り言をしゃべっていたかと思うと、唐突に「じゃあ、私の買い物にも付き合ってよ」といいだした。

「ほら、今何かと物騒な世の中だし?私JCだし。男手欲しいし」

「それはいいんだけど・・・」

 別に買い物に付き合うくらい何とでもないのだが、今はバイト中。といっても今買った物を届ければいいだけ。

「これを届けてからでもいいかな?」

 がさりと手に持っているものを掲げる。

「いいけど、それなあに?どこに届けるの?」

 あ、しまった。墓穴を掘った。

「え、えーっとバイトだよ。中身は企業秘密」

「バイトって怪しい奴?」

 バイトという単語を聞いたとたん、雪穂の眼の色が変わる。

 以前、まだ引越す前の話。小学生の時にちょっと危ない橋を渡ったことがあった。そのときに雪穂にだけバイトをしていることをばれてしまったのだ。そして家の事も。

「大丈夫だよ。健全、とはいいがたいけど、怪我はしない。約束する」

「――――――――わかった。その代わり私もついてくから」

 言葉からは頑として譲りそうもない気配を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 バイト先のメールによれば、ここで間違いないはず。

「あれ、ここって―――――」

「知ってるの?」

 インターホンを押しながら雪穂に訪ねる。

「はーい」

 間延びした声が家の中から聞こえた。

 ガチャリと家の扉を開け、出てきたのはさらさらの金髪に藍色の瞳。誰かに似ているような気もするその子は雪穂を見て親しげな反応をする。

「雪穂」

「やっぱり亜里沙じゃん」

「知り合い?」

「あー!もしかして雪君さんですか?」

「う、うん、そうだけど・・」

 どこかで会っているのだろうか、先ほどから感じる親近感からそう思わせる。

「いつもお姉ちゃんから話は聞いています」

 お姉ちゃん?

「ほら、その前に自己紹介しなきゃ。亜里沙」

「あ、そうだった。絢瀬亜里沙といいます。いつも姉の絢瀬絵里がお世話になっています」

 さらさらとした髪の毛とともにぺこりときれいにお辞儀する。

 そうか、絵里先輩の妹さんだったか。道理で親近感が湧くはず。

 言われてもう一度まじまじと見ると、なるほど。姉妹だ。似ている個所が何箇所かある。

「うわー。本物だ―」

 こちらがまじまじと見過ぎた所為か、亜里沙ちゃんもこちらをまじまじと見てくる。

 というか、本物って何?ニセモノでもいるのだろうか。

「あ、すいません。いつもお姉ちゃんが話してるから、どんな人なんだろうって、会いたかったんです」

 俺の反応に少しすまなそうに謝罪する亜里沙ちゃん。

「そっか、俺も会えて嬉しいよ」

 そう言った瞬間後ろから、ゲシッとローキックが入る。

「い、痛いよ雪穂」

「ふんっ」

 雪穂は昔から手が出るのが早い。

「あ、それでお姉ちゃんいる?」

「お姉ちゃんですか?今日は学校に行っていると思います。生徒会の用事で」

「そっか、じゃあ、帰ってきたらこれ渡してくれる?」

 そう言って、手に持っていたものを渡す。

「これ何ですか?」

 あ、しまった。

「えーっと、中身は秘密?」

「・・・・そうなんですか?」

 いかんこのままじゃ中身を知られる。そう思い何とか話を変えようとする。

「そ、それよりさ今日これから暇?これから買い物行くんだけどよかったらどう?」

「ちょ、ちょっと雪君!」

「あれ?だめだった?」

 良い案だと思ったんだけど。

「いや、だめとかじゃなくこれ以上雪君の周りに女の子を増やすわけには―――――――。お姉ちゃん的にも、そう。お姉ちゃん的にも良くないはず」

「?」

 お姉ちゃん?なぜそこで穂乃果が出てくるのかがよくわからないが。「いやでも、亜里沙だし。いや亜里沙だからか」依然、何やらぶつぶつと喋っている雪穂。

「わー!いいんですか?お邪魔じゃなければ亜里沙も行きたいです」

 瞳をキラキラさせる亜里沙ちゃん。

「ほら、じゃあ行こうよ」

 まだどこに行くかもわかっていないのだけど、まだ悩んでいる風だった雪穂の手を握りやや強引に連れ出す。

「わ///ちょ///」

「じゃあ亜里沙はこっち♪」

 両の手を握り握られ、日が高くなった太陽が見下ろす街を歩きだす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 向かったのは都心にあるアウトレットモール。日曜だということもあってか家族連れや恋人たちでにぎわっている。

「ほらどうです似合いますか?」

 試着室のカーテンを開いて亜里沙ちゃんがクルリと回転する。

 正直ファッションなどには詳しくない。なんか白いフリフリと黄色いフリフリがフリフリしているフリフリ。かわいいフリフリ。

「うん、似合ってると思うよ」

「ご、ゴホンゴホン」

 席のするほうへと顔を向けると、隣の試着室から雪穂が出てくる。亜里沙ちゃんがかわいい系だとするなら、雪穂はかっこいい系だった。なんか全体的にシックな感じがする。色も暗めだし。

「雪穂も似合ってるよ」

「具体的には?」

 うーんと、一瞬言葉に詰まる。

「荒野のガンマンみたいだね」

「荒野のガンマン!?」

 脳内で銃を構えた雪穂が浮かんだので、それをそのまま伝えたのだが雪穂はうんうんとうなっている。「褒め言葉?」

「雪さんはどっちが好みですか?」

「あ、亜里沙?!」

 あわてる雪穂にキョトンとした表情を見せる亜里沙ちゃん。どっちが好みか。

「俺は服より雪穂や亜里沙ちゃんが好きだよ」

「「ぼふっ///」」

「それってどういう――――「亜里沙ダメ!深く考えたら負けよ。この人は素でこういうこと言うから」わ、わかったよ」

 何か二人の間で共通の認識が深まったみたいだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのあと、何件か他のお店も回って、お昼時を少しだけ過ぎた時間。お腹もすいたので昼食をとるべく中にあるフードコートに入った。

「意外とフードコートおいしいですね」

「亜里沙ちゃんついてる」

 ほっぺにミートソースをつけた亜里沙ちゃんのほっぺを布巾でふき取る。

「あ、ありがとうございます///」

「うん」

「―――――――。」

 ベチャッ。

「な、何するの?」

 雪穂が唐突に俺のほっぺに、自らのクリームソースをつけ出した。

「雪君ついてるよ。もうしょうがないな」

 そういって布巾でふき取るさらにそれをバックにしまう。なんだかよくわからないが、雪穂が満足そうなので良しと―――――「なにしてるんですか」「うわぁあ!」

 耳元でささやく声。振り返ると、こころちゃんがそこにいた。

「こころちゃん」

「雪さん。偶然ですねこんなところで」

「そうだね、買い物?」

「あ!にーたんだ!」

 ここあが抱きついてくる。

「にーたん?」

 雪穂が訝しんでいるのが分かる。

「ああ、こちらにこちゃんの妹のこころと、ここあだよ」

「こころです」「ここあだよ」「あ、えっと高坂穂乃果の妹の雪穂です」「絢瀬絵里の妹の絢瀬亜里沙です」

 互いに自己紹介が終わる。

「ちなみに雪さんとはどういったご関係で?」

「恋人です♪」

「「え?!」」

 亜里沙ちゃんがわざわざ俺の横に回り込んで腕を組みながらそう答える。「いや違うよね」

「な、い、いやお姉ちゃんを攻略するには確かに年下のほうが、でも幼児枠はもう私とここあで十分だし――――」「っやっぱり連れてこなきゃよかった」

「いやこころちゃん、俺違うって言ったよ?」

 あと雪穂が怖い。

「にーたん、ろりこんなの?」

「ここあどこで覚えてきたそんな言葉。今すぐ忘れなさい」

「こころー、ここあー。どこいったのー」

「あ、お姉ちゃん」

 お姉ちゃん?ということは「あ、雪じゃない!」やっぱり。

 さすがにこころちゃんとここあちゃんだけでショッピングモールなんかこないよね。

「・・・ま、また新しい女が・・・」

 驚愕といった表情で固まるにこちゃん。

「お、お姉さま。しっかり!大丈夫です。見てください、二人とも幼児体型ですからお姉さまにもきっと「「誰が幼児体型よ!!」」」

「にいたん、これ食べたい」

「うん?じゃあ口あけて」

 ここあに俺のペペロンチーノを一口わける。

「「「「ロ、ロリコン」」」」

「違うから!」

「お客様。申し訳ありませんが他のお客様の御迷惑になりいますので」

「すいません」

 怒られた。店員に怒られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなわけで、にこちゃんたちとは別れ、帰り支度をしていた。

「ま、まさかあんなにもライバルが・・・・お姉ちゃんも大変だなぁ」

「あれが噂に聞く雪さんクオリティなんですね」

 噂に聞くって何だろう。どこらへんで噂になっているのかお教え願いたい。

「大丈夫です。私尊敬する人、トラ○ルのモモさんですから」

「えっと、だから?」

 いや確かにモモさんかわいいけど。二期決定したけど。亜里沙ちゃんの言っていることがちょっとよくわからない。

「また一人増えて―――――これは私のせいか、私のせいなのか?」

 雪穂は相変わらず一人で何かやっている。

「あ、そうだ。はいこれ」

 忘れるところだった。先ほど、二人がトイレに行っている隙に買ったアクセサリーを渡す。

「「なに、これ?」」

「さっき欲しがってたでしょ?」

 二人が見ていたものの値段が中学生には少々高めだった。

「日々のお礼というか、そんなたいしたもんじゃないけどいつも迷惑かけてるし」

「そ、そんなこと」

 雪穂がフォローしてくれる。

 この言い回しだと気を遣わせてしまうようだ。

「受け取って?」

「・・・う、うん」

「開けてもいいですか?」

「どうぞ、どうぞ」

 中に入っているのは銀色の蝶の髪飾り。おそろいだ。

「――――――どうですか?」「ど、どう?」

 二人とも、その場で髪飾りを身につけ、こちらを振り向いた。瞬間、風がなびく。

「良く、似合ってる」

「「へへへ///」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なーんてことがあったと、昨日意気揚々と雪穂に語られたんだけど。ほんとの事?雪ちゃん」

「ほんとだよ」

 前にも思ったけど情報が早い。

「ほー。それは興味深い話ですね」

 隣でお茶をすすっていた海未が反応する。

「私にはお土産ないの?雪君」

「ご、ごめん。ない」

 流石にそこまで頭が回らなかった。

 久々に、穂乃果の家に集まって話をする。いるのは穂乃果達三人と俺だけ。

「むー。最近外は暑くて練習できないし、なんかこうパーッと―――――」

 そこまでいって何かに気づく穂乃果。

「そうだ!合宿に行こう!」

「「「はぁ?」」」

 いつも唐突に何か始めるのは穂乃果であるが、今回はまた一層と突拍子もない事だった。




どうも、書くこと忘れた高宮です。
書くこと忘れたので、勝手にプロ野球の話します。
セ、パ両リーグ開幕しましたが、僕の大好きなチームはパならホークス。セならディーエヌエー、ヤクルト、広島辺りでしょうか。一個一個話してくと長くなるので、ホークスの好きな選手だけ言います。
投手なら飯田。全国区ではないですが、良い投球するんです。投げる姿が気持ちいい。おんなじ理由で森も好き。森は投げる時、めっちゃ「うぉい」みたいな声出します。
打者では柳田。フルスイングが気持ちいい。トリプルスリーの期待もあります。そしてこちらも全国区ではないけど、山下改め斐紹(あやつぐ)。この人はホークスの将来の正捕手として期待してます。残念ながら怪我してしまいましたが。でもガッツあるプレーだった。
ということでまた次回。
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