にこちゃんがミューズに入って、ミューズは7人になった。
練習も順調に回っていたある日。
「ラブライブだよ!雪ちゃん!」
「え!ラブライブ?!ってなに?」
「雪、あなたリアクションが穂乃果と一緒ですよ」
「え、マジで?」
「ラブライブとは、スクールアイドル達がしのぎを削って戦い、優勝者を決めるお祭りです!!」
横から鼻息を荒くした花陽に説明される。なるほど。
「そのラブライブがどうしたって?」
「この夏に開催されることになったの」
「へー。凄いの?」
「うー、反応薄いにゃー」
とは言われても。どんなものなのか知らないし。
「凄いもなにも、優勝者にはスクールアイドルとしての地位と名誉が!」
「それじゃ、それに出場すれば学校の知名度が上がるってこと?」
「そういうこと」
真姫ちゃんがうなずく。
なるほど、ラブライブに出場して生徒を引き入れようというわけだ。
「まぁ、出場はそう簡単ではないけど」
「そうなの?」
「順位が上がらないと、どうにもね~」
「ふーん」
何気なく部室の部屋にあるパソコンを開く。
「というか、順位!!あがってるじゃん!」
「うお!」
げしっと、穂乃果に押される。い、痛い。
「「「「嘘!」」」
花陽と真姫ちゃんと海未にまたもや押される。痛いって。
この間、7人になって初めての新曲ができたと言っていた。きっとその影響だろう。
「じゃあ、ラブライブ出場できるの?」
「そ、その前に学校の許可をとらないと」
「許可って、生徒会長に?」
あからさまに嫌そうな顔をする真姫ちゃん。
「ダメそうだよね」
花陽が困ったような顔で言う。
「許可?認められないわ」
凛ちゃんが生徒会長の真似をする。ちょっと笑ってしまったことは謝ろう。
すると、その時勢いよく部室のドアが開け放たれた。
「ちょっとみんな!心して聞きなさい!ななななんと!ラブライブの開催が「決定したんでしょ?」」
今丁度、その話をしていたところだし、にこちゃん。
「し、知ってたの・・・」
あれ?落ち込むにこちゃんをみて言わないほうが良かったかなと思う。
「そこで、学校の許可をどうするかって話してたんです」
海未がナイスなフォローを入れてくれる。
「学校の許可?そんなの理事長にとればいいじゃない」
「え?そんなことできるのかにゃ?」
「まぁ、校則には禁止されてませんし、良いんじゃないでしょうか」
「それに、身内もいることだし」
真姫ちゃんがことりを見る。身内だからどうこうってわけにはいかないだろうが、話しやすくはなるだろう。
ということで、理事長室の前。俺は一応、ごまかしてこの学校に入っているので外で待機。中の様子はうかがいしれない。
穂乃果が扉を開けると、先にいたであろう会長と東條先輩がでてくる。
何を話しているのかはかろうじて聞き取れない。だけど、言ってる内容はだいたい予想がつく。
きっと生徒会を通すように、みたいなことを言われているんだろう。
あ、中に入った。どうやら理事長の許しが出たらしい。
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一応、一年生三人組がこっそり扉から覗いているので完全にシャットダウンされたわけではないものの。中の様子が全く分からない。どうなったのか凄くそわそわしてしまう。
そわそわしていると、なんだか凛ちゃんの様子がちょっとおかしいんだが。どうしたんだろう、ひどく落ち込んでいる。
かと思うと、落ち込んだのがもう二名。穂乃果とにこちゃん。その三人を先頭にして、理事長室から出てくる。どうやら話は終わったみたい。
とりあえず、話を聞ける状態になかったので部室まで戻ってくる。
「で、どうなったの?」
一番聞きたかった事を聞く。三人の様子は後回し。
「一応、許可は出たんだけど・・・」
花陽が言いづらそうにしているのを真姫ちゃんが引き継ぐ。
「条件付きでね」
「条件?」
「次の期末テストで赤点をとらないこと。だそうです」
「あー、なんだ。じゃあ大丈夫じゃない」
条件だというから変に身構えちゃった。流石に赤点はないよね。赤点は。
俺も頭いいほうではないが、赤点は流石にとったことない。
「大丈夫じゃないのが、三人ほどいるんだけど」
ことりが困ったように言う。
「三人?」
1,2,3、なるほど先ほど落ち込んでいた人数とピッタリ。
「穂乃果、昔から知ってはいましたが」
「ほ、穂乃果は数学だけだよ!昔から苦手だったでしょ?ね、雪ちゃん」
えー。俺に振られても。そうだねとしか言えないよ。
「凛は、英語!英語だけはどうにも肌に合わなくて」
「とにかく!今からテストまで。みっちり勉強をたたきこみますからね!」
「いーい!?赤点でラブライブ出場できないなんて恥ずかしい事にはならないでね!」
「海未ちゃんも真姫ちゃんも怖いよー」「にゃー」
とりあえず、穂乃果は同じ二年の海未とことりが。凛はこれまた同じ一年の真姫ちゃんと花陽が。
海未は頭いいから大丈夫だし、真姫ちゃんもやっぱり頭いいから大丈夫。
で、大丈夫じゃないのがこの人。
「ほ、ほんとそうよー。あんたたち赤点なんかとったらこのにこにーが許さにゃいんだからね」
あ、噛んだ。
「にこ先輩。数学の教科書、上下逆様ですけど」
「あぐっ」
ことりの指摘に、すぐさま教科書を持ち直す。あ、落とした。
「にこ先輩。勉強のほうは?」
「は、はぁ?!こここ、このスーパーアイドルにこに―に、苦手なものなんてないわよ」
「動揺しすぎです」
そういえばにこちゃん、昔俺に宿題のやり方教わりに来たことあったな―。中学生の問題を小学生に聞くって。今考えたら相当やばいな。
「でも、にこちゃんはだれが教えるの?」
もうみんな手は空いてない。俺は流石に高3の数学は分からないし。
どうしよう。俺だけ役に立ってない。
「それは、うちが見てあげよう」
どうしたもんかと頭を悩ませていると、突如。扉を開け東條先輩が入ってくる。
「東條先輩、いいんですか?」
海未が聞く。きっとその、いいんですかにはいろんな意味が含まれている。
「いいんよ。にこっちに教えられるの、うちしかいないやろ」
「だ、だから別にできるって言ってる「あれ~」」
にこちゃんの強がりを遮る東條先輩。
「これはわしわしせんといけないみたいやなー」
「ひっ」
そういうと、東條先輩はおもむろににこちゃんの胸をわしづかみ?したり、もんだりつねったり文字通りわしわししたりしていた。
「「「「「「み、見ちゃだめ」」」」」」
「え?」
わしわしされているのを見ていると、不意に六つの手が視界を暗転させる。なぜ?
「わ、わかったわ。教えなさいよ勉強」
「ん?まだわしわしが足りん?」
「教えてくださいお願いします」
どうやらわしわしが終わったみたい。同時に六つの手も離れる。なんだったんだ。
「あ、じゃあ俺は東條先輩の代わりに生徒会を手伝います」
このままじゃ、なんにもできない。
「ええん?結構忙しんやないの?」
「大丈夫です。任せてください」
ということで、にこちゃんには東條先輩が。そして東條先輩の代わりに俺が生徒会を手伝うことになった。
そして早速、生徒会室へ。
「失礼します」
「あら、今日も来たの?」
「ええ。今日は別件ですけど」
「別件?」
最近、結構入り浸ってるせいか、会長は俺に対して最初の頃のとげとげしさはもうすっかりない。
「東條先輩がしばらく生徒会に出られないので、代わりに俺が手伝うって言ったんです」
「そうなの。じゃあ、よろしく頼むわ。といっても今日はさほどないから帰ってもいいわよ」
「そうなんですか」
ちょっと楽しみだったのに。
帰り支度をする会長。俺の気持が外に出たのか「妹が待ってるの。また、明日ね」と素敵な笑顔で帰って行った。
「さて、俺も帰るか」
バイトまで時間はあるけどまぁいいや。
帰り支度をしようとすると、会長の机の上にある一つのパソコンに目がいく。
なんとなしに見てみると電源がつきっぱなしだった。
「会長も、意外とおっちょこちょいなんだな」
少し意外な発見。
しかし、画面を見るともっと意外な発見をすることになった。
「これ―――――」
画面に映ってたのは、サイトのミューズのページ。しかも別ウィンドウではファーストライブの映像まで。明らかに、サイトにあがっていないところまで写っている。
「そっか」
穂乃果達が不思議がってたことがある。それは、ファーストライブの模様を誰がサイトにアップしてくれたんだろうということ。あれがなければ、きっとここまで来れなかった。もちろん、目標にはまだだけど。
そっか。会長だったのか。やっぱり、連れて行って良かった。俺も多少は役に立っているってことなのかな。
その日はそれ以降もちょっと、嬉しくなった。
そして、あっという間に運命の日。テストの結果が返される日になった。
穂乃果。たちではなく、俺の。
完全に忘れてた。穂乃果達がテストってことは、俺もテストがないわけなかった。
そして、結果は見事に赤点。そりゃそうだ、一切勉強してなかったもん。
そうやって今、放課後、誰もいない教室で一人、居残り作業をしているところだった。
しまったなー。俺も真姫ちゃんたちに勉強教わればよかった。
今思えば、東條先輩の忙しいって、テスト勉強って意味だったんだ。勘違いしていた。
必死に、課題のプリントを終わらせようとすると携帯がメールが来たことを知らせる。
見ると、海未からで穂乃果達は無事、テストを潜り抜けたようだ。よかったよかった。
ほっと一安心。これで、ラブライブ出場に一歩近づく。
あー、安心したら一気にめんどくさくなってきた。課題のプリントまだ結構あるんだよなー。こういう日に限ってバイトがない。ほんとは穂乃果達といたかったのに。
そんなこんなでダラダラしていると、足音が三つ、近付いてきた。あまり気にしないのだが、人気がないので目立つ。
よし、これが過ぎ去ったらしよう。と決意を固めたところで足音がとまる。
「ん?」
扉の所に違和感。もしかして。
「あーあ、今日も練習しなきゃなの?」
「ツバサちゃん、それ毎日言ってる~」
「仕方ない。これはツバサの口癖みたいなものだからな」
扉を開けて、入ってきたのは、スクールアイドルの頂点に君臨するアイドル。確かサイトの順位でもずっと一位を記録していた。
「ん、誰かいるの?」
この学院のスクールアイドル。アライズの三人が目の前にいた。
どうしよう。
どうも、ガオガイガー高宮です。集中力が欲しい。
どうにも集中力が散漫になります。道具屋とかで売ってないのか。
なんかずっと艦これの妄想してました。