アルドノア・ゼロ~騎士道の名の下に~   作:G.S

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衝動に負けて息抜きがてらに書いてしまいました(笑)

ちなみに続くかどうかは正直アニメ次第です(笑)
この先の展開に内心ヒヤヒヤしてます。




プロローグ

 月で発見された地球と火星を繋ぐハイパーゲートと呼ばれる遺跡により火星の開拓が進み火星に独立国家ヴァース帝国が建設された世界。

 

地球と火星の関係は悪化し、1999年ついに地球にある豊かな資源を求めてヴァース帝国が宣戦布告を行う。迎え撃つ地球軍、しかし火星に存在した超古代文明アルドノアを搭載した兵器により地球軍は壊滅状態に陥る。

 

だが突如として起きたハイパーゲートの暴走により月が崩壊。火星と地球の双方が大惨事に見舞われ多くの犠牲の下に休戦協定が結ばれ仮初の平和が暫しの間訪れた。

 

しかしその十五年後の2014年、火星の第一王女アセイラム・ヴァ―ス・アリューシアが親善大使として出向かれた地球で暗殺されたという事件によって再び火星と地球、両国の戦争の火蓋が落とされる事になるのだった。

 

 

 

 

 

『我らアセイラム姫の切なる平和への祈りは悪劣なる地球人共の謀略によって無残にも踏み躙られた!』

 

揚陸城に設置されたモニターから一人の男の声が響き渡る。

 

彼は火星軌道騎士三七家門の一人のであり現ヴァ―ス皇帝レイレガリア・ヴァース・レイヴァ―スの信用の厚い男。名をザーツバルム。

 

『誇り高き火星の騎士達よ、いざ時は来た!歴代の悲願たる地球降下の大任!義を以って今こそ果たすべし!!』

 

姫が無くなるや否や出されたこの声明は軌道騎士達の心を一つに纏めた。すなわち、地球を攻め侵略し姫の無念を晴らすという一つの意志に……その手腕、堂々たる姿は正に見事であると誰もが感じた。

 

だがこの時多くの火星人は知る由も無かったであろう。この事件の首謀者であり火星と地球の戦争を望んだ人物こそが、このザーツバルム伯爵だとは………………

 

 

 

 

 

 ここは新芦原市にある火星軌道騎士三七家門の一人クルーテオ伯爵の揚陸城。そこのカタフラクト収納庫では一人の騎士がコックピットに乗り込み出撃を今か今かと待っていた。

 

彼の名前はクリム・ウォーケン。赤茶色の髪を目元の位置まで伸ばした青年である。

 

「何故、何故なのだ地球人!何故我らがアセイラム姫殿下の命を奪ったのだ!!」

 

彼の目に溢れ出ていたのは自らが忠義を誓ったアセイラム姫殿下を亡き者にした地球人に対する義憤…………。今すぐにでも地球に住む野蛮人に正義の鉄槌を下したいと感じていた。

 

こんな事件が起きる前なら彼は地球に対してそのような感情を抱いてはいなかっただろう。見とれるほどに美しいその姿、そして地球人という身でありながらも我が主の使用人として懸命に働き、姫に自分以上の忠義を尽くしていた友人。そして何よりもあのアセイラム姫殿下があれほどまで興味を持ち目を輝かせていた――――そんな素晴らしい星をこれほどまでに憎む事になる理由はただ一つ――

 

「地球人め……!私が貴様らに鉄槌を下してやる。我が騎士道に誓って!!」

 

そう――彼は騎士だった。騎士道精神に溢れていた養父の背中を見て成長していた彼は心の底から騎士という者に憧れ自らも騎士であろうと努力した。そんな彼に養父も騎士の何たるかを教授し――彼もその教えを熱心に吸収し、さらに教授し――――と無限のループが続き、いつしか彼は胸の内に立派な騎士道を宿していた。まあ、その騎士道には彼の勘違いというか若干の偏見が入っているのだが…………

 

「そこにいたのかクリム」

 

そんな憤っている彼のカタフラクトの通信画面に現れたのはステッキを持った金髪の男性。彼の父親代わりであり彼が騎士の鑑として敬愛しているこの揚陸城の主クルーテオ伯爵だ。その主に彼は身を乗り出し鬼気迫る勢いで懇願する。

 

「クルーテオ伯爵!私にも出撃の許可を!」

 

「待て、お前にはこの揚陸城の守備を任せた筈だ」

 

しかしその懇願はすぐさま一蹴された。

 

それもその筈、彼が下した命令はこの揚陸城の守備……つまりはいずれ攻めて来るであろう地球軍からこの揚陸城を守り撃退する任なのだ。一度出した命令を撤回する事は他の者に示しがつかない。例え、自らの弟子――いや、だからこそ命令は厳守させなければならない、と彼は考えていた。

 

「しかし……!!」

 

「言った筈だ。新芦原には既にトリルラン卿が向かった。お前の出る幕は無い。大人しく待っていろ」

 

「クルーテオ伯爵……」

 

もうこれ以上言う事は無いと通信を切ろうとするクルーテオ伯爵。だが、自らの弟子らしからぬ悲痛な、そしてか細い声に思わず耳を傾けてしまった。

 

「アセイラム姫殿下は地球で命を落としたのです。友好を望んでいた地球で……」

 

俯いているせいで表情は見えないがその声色からは悔しさが滲み出ていた。

 

その気持ちは彼にも痛い程分かる。あの時姫様を止めていれば……何度も何度も自分に言い聞かせる度に生まれるのは後悔と地球人に対する、そして何よりも自らに対する怒りのみ…………

 

「彼女の素晴らしき高潔な志……それを奴らは踏み躙ったのです!ここでじっとなどしていられません。騎士として自らの手で奴らに鉄槌を下したく存じます。何とぞ、私に出撃の許可を!」

 

彼女は戦争など全く願っておらず、真の和平を望んでいた……それは十五年に渡るこの歪な関係に終止符を打つ事を意味していた。だからこそ、そんな心優しき姫の命を奪った地球人に自ら裁きを下したいと考えるのは騎士として当然ではないだろうか?確かに自分は師であり伯爵だ。だが、そのような物は騎士道の前では些細な事である。

 

だから彼は意を決する。上に立つ者としては正しい行為では無いかもしれない。それでも――――騎士としてこの決断は間違っていないのだ。

 

「…………スカイキャリアを出せ」

 

「伯爵……!!」

 

「お前の騎士道。確かにこのクルーテオが受け取った」

 

「クルーテオ伯爵、ありがとうございます」

 

そして彼は命令を下す。騎士として当然の義務を果たすように、と。

 

「我らが姫殿下の命を奪った業の深さ、地球に住む劣等民族共に知らしめてやれ!!」

 

「御意!!」

 

「スカイキャリアの準備整いました。」

 

クルテーオ伯爵からの命を承ると同時にクリムのモニターに伯爵とは別の人物が映る。彼はこの揚陸城にいる整備兵の一人、今回戦術輸送機スカイキャリアのパイロットを務めて彼を目的地まで連れて行ってくれる人物だ。

 

「大義である」

 

モニター越しの彼に感謝の言葉を述べて、彼は自らの愛馬を動かす。兜のような頭部に巨大な腕部。肩部にはまるでランスのように先の尖った円錐状の物体が設置されており、そして何よりも前面と後面にある頭部より下を覆い隠すほど巨大な黒色の装甲盤が目を引くカタフラクト。

 

「オルティス。出陣する!」

 

スカイキャリアの後部にあるカーゴに乗り込み彼は発進する。目指すは新芦原……アセイラム姫が亡くなった忌まわしき地だ。




キリの良い所で終わらせようとするとプロローグはいつも短くなってしまいます。何とかならないでしょうか?(笑)

カタフラクトの絵は…………あまり期待しないで待っていて下さい。何分絵心が無いもので…………

ちなみに次回の投稿は未定です。それでは。
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