守りたい、ただそれだけ(本編完結)   作:ディニクティス提督(旧紅椿の芽)

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第21話

さて、俺の置かれている状況を説明しようか…………。

 

 

 

 

 

なんで目の前で一夏が寝てんだよぉぉぉぉぉぉっ!?

 

 

 

 

 

いや、起きたらさ本当に目と鼻の先に一夏の顔があったのな。しかもどっちも制服で寝てたし。俺が寝たのは覚えてんだが、一夏はどのタイミングで寝たんだ? 少なくとも俺より後であることは間違いないんだが…………朝起きて早々、すぐに脳が覚醒したわ。最近こんなことしか起きてないような気がするな…………俺ってどうかしたんだろうか?

 

「ふみゅぅ…………」

 

…………頼む一夏、そういう仕草は勘弁してくれ。ただでさえ可愛い顔立ちしてるのにそんな事をされたら何か目覚めてはいけない方向へ目覚めてしまいそうなきがするんだ…………。ただ、一夏は未だに起きる気配はない。まだ寝てるしな…………てか腹減った。そういや晩飯食ってねえもんな。

一度俺は起き、シャワーを浴びに行く。風呂入ってねえから気分悪いんよ。さて、ちょっくら浴びてくるとしますか。

 

 

 

 

 

「ふわぁ〜…………」

 

私が目覚めると目の前に悠助の姿はなかった。確か眠ってしまった時、悠助の隣に寝てしまった事を覚えていたから、一人置いてけぼりにされたような気もしたけど、そんなのはすぐに消え去っていった。シャワー室の方から水の流れる音が聞こえたからね。多分シャワーでも浴びているのかな?

とりあえず、自分の服装でも確認しようかな。制服のままで寝ちゃったからシワがついちゃった。まぁ今日は臨時で休業日になったみたいだからゆっくりとしていられそうだし、アイロンでもかけてこよう。あとは髪の毛くらい。触ってみると私特有のアホ毛がぴょんと立っているみたいだ。直さないとね。でも、今はまだいいや。まず着替えておこう。確か、私服は…………どこにしまったんだっけ?

 

 

 

 

 

(あー、さっぱりしたわ)

 

シャワーを浴び終えて俺はひとまず下だけはいていた。上? どうせ一夏はまだ目覚めていないだろうし、替えのシャツを向こうに忘れてきてしまったからな。本当、間が抜けていたぜ。ちなみに現在は朝の髭剃りタイム。俺の髭は一日放置しておくだけで伸びるからな…………剛毛もいいところだぜ。

 

(これくらいなら問題ねえだろ)

 

顎のあたりを触って確かめる。シェーバーによって綺麗に剃られたそこには髭など見えておらず、スッキリとしていた。

手入れを終えた俺はシャワー室を出て替えのシャツを取りに行った。だが、

 

「ふぇ…………?」

 

一夏、下着装備。

 

「な…………?」

 

俺、下半身のみ装備。

 

こんな状況に出くわしてしまった。って、一夏起きていたのかよ! い、いかん! この状況は非常にまずい!どのくらいまずいかって? 内戦地のど真ん中に海パン一丁、水鉄砲装備で放り込まれるくらいだ! 確実に死ぬぜ、これ?

 

「…………悠助、一夏、そろそろ食堂閉ま——」

 

互いに見つめあった状態で固まっていた中、ノック抜きで入ってくるやつ。って、待てコラ。なんでどいつもこいつも揃いも揃ってノック抜きで入ってくるんだよ。ちっとは常識くらい持て。入るときはマスターキーを使って入るに決まってんだろうが。

 

「…………ごゆっくりどうぞー」

「待て簪!? 誤解するんじゃねえ!!」

「待って待って!? 誤解しないでぇぇぇぇぇっ!!」

 

どうも俺は朝をゆっくりと過ごすことはできないようだ。今朝も派手にバタバタとしているぜ…………。

 

 

 

 

 

時は流れ七月。中東と比べるとそうでもないが、かなり暑い。蝉が元気よく鳴いているもんだから余計暑い。闘蛇龍が気温を丁度いい温度にしてくれていたからいいものの、中東の暑さはシャレにならんかったぞ。まぁ、乾燥していた分日本の夏のようにジメッとした暑さじゃなくてカラッとした暑さだったからな。水がいかに大切なものかわかった気がするわ。

そんでそんな日の俺だが、一夏と出かけている。現在はモノレールの中。エアコンが効いていて快適だ。俺の服装は基本的に変わらんぞ。さすがにボディアーマーは雰囲気的に着れないがな。それでも拳銃とナイフは基本装備となっているから結構な装備だと思う。

一方の一夏の服装は白の半袖ブラウス、蒼を基調としたミニスカート、ヒールのついたサンダルとなんとも涼しそうだ。何と無くカラーリングが蒼龍に見えたのは気のせいであると思いたい。

 

「それで今日は何を買いに行くつもりなんだ?」

「ほら、来週臨海学校あるでしょ? その時に着る水着とか」

 

ああ、そういうことか。来週に行われる臨海学校。正確には特定条件下におけるISの限定稼働試験。二泊三日で行うそれだが、初日はほぼ何もしない。唯一の息抜きみたいなもんだ。海辺で行うから泳ぎたいと思う奴らもいるだろう。一夏もそのうちの一人らしい。

 

「そういうことな。だが、お前は持っていないのか?」

「まぁ…………うん。海どころかプールで泳いだこともそんなにないし…………一回溺れさせられかけたこともあったからね。それに、泳ぐのもそんなに得意じゃないし」

「…………すまん」

 

どうやら、地雷を完全に踏み抜いてしまったようだ。空はあんなに青いのに一夏の周りには曇り模様の空が見える。てか、溺れさせられかけたことあんのかよ…………誰だそいつは? ちょっと裏手に行こうじゃねえか。俺とお話ししようぜ?

 

「いいよいいよ、気にしないで。浮き輪使って楽しむから」

「そ、そうか。お、そろそろ着くぞ」

 

なんとなくシリアスなムードに陥りそうだったから話題をそらす俺。まぁ、俺が原因であることに変わりはないと思うだけどさ。だとしたら尚更変えなあかんやろ? 悪いがシリアスは戦場だけで勘弁してもらいたいぜ。

 

「そうだね。じゃ、行こっか」

「りょーかい。行くとするか」

 

というわけで、前回向かったショッピングモールへ行く事にした。まぁ、このあたりにあるのはそこしかないんだけどな。品数は多いし問題はねえだろ。

 

「ほら、手を出せ」

 

俺は一夏に手を差し出す。すると一夏は俺の意図を汲んだようで、俺の手を取った。

 

「うん!」

 

俺の手を取った一夏は太陽の眩しさにも負けないほどいい笑顔を見せてくれた。やっぱりさ、こいつに暗い顔なんてさせてられねえわ。こいつには笑顔が一番だ。俺はそう思っているぜ。

さて、ショッピングモールの方へと向かいますか。どうも夏物へと品揃えが変わっている。かつての俺としてはあまり興味のなかった事だから特に気にも留めなかったがな。それよりはGEWの武器カタログを眺めていたし。

 

「大分水着も売り出してんな。何種類あるんだよ…………」

「仕方ないと思うよ。女の子はみんなおしゃれしたいから」

「そういうもんなのか?」

「そういうもの」

 

ダメだ、女ってやつの考えが全くもってわからん。お洒落? バトルドレス? …………紛争、内戦、テロエリア、そんなとこしか渡り歩いてきてない俺には到底わからねえ事だった。

というか野郎の水着売り場ねえな。本当店の一画にしかねえ。どんだけ女尊男卑の影響受けてんのよ。まぁ、黒の海パンならなんでもいいんだが。

 

「じゃ、私はちょっと色々見てくるから」

「あいよ。俺も買い終わったらそっちに向かう」

 

一旦一夏と別れることにし、俺は自分の水着を見ることにした。まぁ、ほとんど種類もねえし、探す手間もそうそうかからんだろうがな。ついでに言えばどんなもんを買えばいいのかもよくわからん。太もものあたりまで隠せればいいが、そんなもんそうそうないしな…………どないしょ。

そんな事を思っていた矢先だった。一着だけあった。黒を基調に紅いラインが入っている太ももくらいまでの長さがある海パンが。サイズもちょうどよさそうだし、探すのもなんだか面倒臭いからこいつにしよう。

というわけで俺の買い物は終了。早速一夏の方へと向かうことにした。

 

「どうだ、いいもんはあったか?」

「あ、悠助は終わったんだ」

「まぁな。それでそっちはどうよ?」

「うーん、どっちがいいか迷っちゃって」

 

そう言って一夏が見せてきたのは白と黒の水着。だが言っておくぞ、黒のやつは危ない。何故か魔性の女のような印象を受けちまったぜ。白の方は少々露出があるが、極めて健全なデザインだ。

 

「俺としては白の方がいいと思うがな」

 

ついでに言えば黒は俺とかぶる。脳内でかぶりはできるだけ避けるべきだと何かが囁いている。

 

「そう? じゃ、これにするね!」

 

一夏はそれを手にして会計を済ませようとするが

 

「まぁ、待て。俺に払わせろ」

 

それを俺は引き止める。たまには俺が払ってもいいとは思うんだ。単に俺がそうしたいだけなんだがな。

 

「え? いいの?」

「ああ、構わねえよ。俺がそうしたいだけだ」

 

俺は一夏から水着を受け取り会計を済ませようとした。その時、俺の横に買い物カゴがどかっと置かれた。なんだこれ?

 

「あなた、これの支払いもしなさい」

 

あー、これあれだわ。確実に女尊男卑に飲まれた残念な女達だ。ISが出てからというものの男の地位はすでに地を這うような状態であると言っても過言ではない。挙句IS適性が女にしかないとなると、調子にのる女どもがいんのよ。それがこういうやつ。てか、こういうやつら見てるとホント残念だわ。単に潜在的にあるだけで、天狗になっているんだから滑稽なもんよ。因みに良識のある人間も少なくはないが、そんなにいないんだよな。因みに山田先生はそのうちの一人である。

あと女性権利団体というのがあってな、たまに活動として男から金を巻き上げたり、恐喝したり、こき使ったりと本当にお前ら人間? 揃いも揃って恥ずかしいわ的な行動をとるんだわ。本当に意味わからん。しかも、逆らうと息のかかった警察に捕まるしよ。

 

「は? 面倒くせえ。というか、お前のものなんて誰が買うんだ? しかもセンスねえもんしかカゴに入れてねえしよ。脳みそでもかびてんじゃねえーの? あ、カビに失礼だったわ」

 

だからこそ俺は反論する。やる気もねえし、いっそこのまま本気で社会的抹殺してもいいんじゃね? というかこんな奴らいたら平等も何もねえよ。

 

「こいつ…………! それに、何故あの『千冬様の足手まとい』がこんなところに⁉︎」

 

…………逆鱗に触れやがったな? 言っておくがこんな事、俺の手前で言ったらぶっ殺すぞ? そう思い腰のホルスターへと手を伸ばした。女尊男卑の挙句織斑千冬信者なんぞ、俺は嫌いだな。というかぶっ飛ばしてやる。

一夏は俺の後ろに隠れてなにやらこらえてはいるようだが、こいつの心は一年ほど前まで壊れかけていたんだからな。今でもその傷は治っちゃいねえ。そのせいもあってか俺の手を握る力が少し弱くなっている。おまけに震えてんのも伝わってくるしな。こんな状態にされちまったら、俺は…………キレるぜ、確実に。今なら弾倉に込められている十八+一発を全弾叩き込むぞ。

 

「おいおい、お前何をやっているんだ? ガキを恐喝して貢がせようなど、三流のすることだぜ」

 

緊迫した状況の中、目の前のクソアマに話しかける人間が一人。そいつはライトな茶髪を肩より下まで伸ばし、切れ長の目が特徴的な女。

 

「な、何よあな——」

「おっと手がすべったー」

「ぎゃっ!?」

 

そいつはクソアマに対してあからさまにわざとらしく拳を顔面に叩き込んだ。モロに食らった女は気を失い、地面につっ伏せた。ああ、こんなことをする奴は一人しかいねえ。

 

「ふー、やっぱ俺はこういうのが一番似合ってるぜ」

「やはりお前かよ、オータム」

 

俺の同業者のオータム。元亡国機業の構成員の一人で、現在傭兵。出会ったのは二年前。中東で擬似コアを破壊しているときに、同じく破壊していた奴と共同作戦になっちまってな、そん時の奴がオータムだ。そん時はアメリカからパクってきたアラクネを使っていたが数ヶ月前に自爆、またアメリカからパクってきたクーガーを最近まで使っていたようだ。

 

「まぁな。俺だってあういう類の奴らは嫌いだぜ。俺の祖国のアメリカでも結構いたからさ、かなりの奴ら殴ったわ。彼奴らただでさえ先の短けえジジイですら狙うんだぞ?」

「そいつはな。とりあえずこいつの個人情報でも見つけてバラして社会的抹殺をしようぜ。お前もやるだろ?」

「いい遊びだな、そいつは。ついでに財布も剥いでおこうぜ。中身は俺のものな」

「外側はいらねえよ。あと、中身はお前にやるぜ」

「…………ね、ねぇ悠助。その人って誰?」

 

俺の後ろに隠れていた一夏が恐る恐る聞いてくる。まぁ、初対面だから仕方ねえっちゃ仕方ねえな。実際のところ、クラス対抗戦でIS越しであるがあっているんだよな。一夏の支援に向かったのオータムだしさ。

 

「俺か? 俺はオータムってんだ。よろしくな」

「ど、どうも。織斑一夏です。よろしくお願いします」

「ん? その声…………あの時の蒼い大剣持ちのやつか?」

「そういうあなただって…………あの茶色っぽい機体の人ですか?」

「「やっぱりそうだ!」」

 

どうやら両者、一度はあっていることを認識したようだ。というかよく声なんて覚えていたなー。まぁオータムはフルフェイスバイザー使ってるから顔わからんけど、一夏はフェイスオープンヘッドギアだからな。オータムが一夏の顔を少しは覚えていてもおかしくはないか。

 

「それでなんでお前が日本にいるんだ? 確かお前、中東に拠点構えていたんじゃねえのかよ」

「ああ、だけどよ空爆にあってさ。アジトも全部吹き飛んだぜ」

「おいぃぃぃ…………」

「あと、クーガーのブースターがイカれたからまたパクってきたぞ」

「米軍乙だな、マジで」

 

オータム…………てめえ一体何機パクれば気がすむんだよ。もう三機目じゃねえか。今度はどんな機体にしたんだよ…………。

 

「仕方ねえだろ。コアの中身がへそ曲げちまって、今の機体以外使えねーんだよ」

 

コア人格ってことか? そう言われると妙に納得してしまうな。だって俺のところにもそんな奴らしかいなかったし。例えば蒼龍や闘蛇龍のコアとか。あれも俺や一夏にしか反応しなかった代物だし。オリジナルコアは我儘な奴らしかいねえのか?

 

「それで現在の機体は?」

「ストライク・ファルコンだ。高機動近接戦闘機、プロミネンスのとこが納品した試作品だぜ。最高だろ?」

「俺はそうやってポンポン盗みまくるお前が心配だわ」

 

因みに此処まで話している中、一夏は終始困惑していた。だろうな。傭兵絡みの話なんざ普通の人間がついていけるわけねえ。さて普通の話題に戻してやるか。

 

「ところでよ一夏、これって試着とかしてみたのか?」

「一応はしたよ。サイズもちょうどよかったしね」

「お? お前らデート中だったか。邪魔して悪かったな。それじゃ、また仕事くれよ〜」

 

そう言ってオータムの奴は何処かへと行った。って、デートじゃねえよ!! 第一付き合ってすらいねえんだぞ!? 一夏は一夏で顔を赤くしているしよ…………どうすりゃいいのよ、全く。

 

「あー、一夏?」

「わひゃい!?」

「それくれや。会計済ます」

「あ、うん」

 

その後何事もなかったかのように会計を済ませ、買い物は終わった。さて、後は帰るだけだな。

 

 

 

 

 

「なぁ、お前は信じられるか? あのバレットドラゴンが女持ちだってよ」

——ソイツハ俺二ワカラネエヨ——

 

あそこで俺はバレットドラゴンとあったんだが、少しな空気が甘かったものだからその場を離れた。いや、だってよ、あのバレットドラゴンだぞ? 紛争地帯で一度その紛争を両軍に壊滅的被害を与えて停戦状態を生み出した黒い龍。そんな奴が女を持っていたなんて…………俺には到底信じられねえ。それにあの女の顔、どこかで見たかと思ったら織斑千冬の妹、織斑一夏じゃねえか。いい女を見つけたもんだ、あいつも。

 

「なぁ、ストライク」

——ドウシタ?——

「あいつら結婚する時、俺って出席するべきなのか?」

——…………知ラネエヨ——

 

どうも今日のストライクは冷たい。感情が豊かになりすぎているゆえ、こいつを単なる機械だと思えなくなってきている。もう完全に人間と同じほどの感情を持っているぜ。というか普通の人間よりも情緒豊かなんじゃねえの?

 

「さて、せっかく日本に来たことだし、どっか行ってみるか?」

——ソウダナ…………海二、海二行キテエナ——

 

海、ねえ。ほんの一時間前日本海を抜けてきたばっかりなんだが、まあいいか。命を預ける相棒の望みくらい聞いてやらねえと。俺とこいつは持ちつ持たれつの関係だからな。

 

「わかったよ、ただし太平洋側になるぞ。しかも来週まで先延ばしな」

——イイサ、ソレデモ。日本ノ海ノ匂イヲユックリカギテエンダ——

 

海の匂いを嗅ぎたいとか、ますます人間くせえISだぜ。だが、こいつを手放す気には全くならねえ。こいつはどこまでも俺の相棒だ。

 

「そうかそうか。じゃ、楽しみに待っていろよ?」

——アア、期待シテイルゼ——

 

そう言うと奴は眠るかのように声を小さくし、そして消えた。人間くせえのはいいんだが、こうやってフェードアウトしていくのは勘弁してくれねえかな? 奴がガチで消滅すんじゃねえのかって不安になる。

さて、じゃあ俺もゆっくりとしていくか。せっかく日本に来たんだし、なんか食ってこ。最近はまともな飯食ってねえもんな。ん? 米軍のレーションはパクってないのかって? あれは食料じゃねえ。カロリーさえ補給できればいいという考えのもと作られた謎の物体だ。

ショッピングモールを出て下町の方へと行く。ちょっと閑静な住宅街に出ると一軒の店があった。店名は『居酒屋 鳳翔』。なんとも風情を感じる名前だ。ん? お前にそんな感性あったかって? そんな事を言った奴は誰だ。速攻で長刀の餌食にするぞ。

 

「入るぜー」

「あら、いらっしゃいませ。外人さんかしら?」

 

まぁ、アメリカ生まれだからな。一時期日本にもいたがそんなにいなかったし、長くは欧州の方で過ごしたからな。

 

「まぁ、近くを通りかかったらな、この店が気になったんだ。開店前だったか?」

「いえいえ、ついさっき店を開けたばかりですよ。注文はどうしますか?」

「そうだな…………」

 

俺はその後この店の美味い料理に舌鼓をうつことになるんだが、そのことは別段特に言わなくてもいいだろう。それよりもだ、

 

(妙な胸騒ぎがするな…………何も起きないといいんだが…………)

 

俺は妙な胸騒ぎに襲われていた。それが何を意味しているのか、現時点で俺にわかる由もなかった。何も起きないといいんだがな…………。




悠助「なぁ作者」

どうした?

悠助「最近どうでもいいこと考えてるだろ?」

べ、別にどうでもいいことなんて考えてないぞ!? は、榛名のアレがロングブーツかニーソかどうかなんて考えてないぞ!?

一夏「もろに言っちゃってますけどね」

…………こんな日常が続いていますが、これからも生温い目でよろしくお願いします。

悠助「今日のは無理あるな」

…………突っ込まんといて。
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