ペルソナ4〜宇宙の少年と非凡のペルソナ〜   作:あるま☆

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【女帝】と【戦車】その壱

今日は朝から大雨。空気がジメジメしてて、俺は大嫌いだ。体の節々も痛むしいい事なしだ。

そんな悪天候の中、いつも通り通学路を歩いていると鳴上と花村と合流し、一緒に登校することにした。他愛もないようなことを話しながら、歩いていると校門が見えてきた。しかし、なんか騒がしそうだ。校門の前で女の子が他校の男子に絡まれていた。

はっきりとわからないが、どうやら絡まれているのは天城のようだ。そのすぐ側に里中もいた。

まあ、どうせナンパだろう。そう思っていたんだけど、ナンパしていた方が急に怒鳴り出し、天城に問い詰めていた。すると、悪い答えが帰って来たからか、ブツブツと文句を言いながら俺たちの横を通り過ぎて行った。

 

「ナンパ?」

 

鳴上が不思議そうに言った。

 

「じゃね?天城相手にナンパとか。難易度高過ぎっしょ」

 

呆れた感じで言う花村に、さらに呆れた口調で星空が言った。

 

「お前も人のこと言えないだろ?引っ越して来てから数日ぐらいでナンパしたくせに」

「う、うるせえよ!」

 

一年の時に引っ越してきた花村は、鳴上と同じくちやほやされていた。転校生の最初はそんなもんさ。まあ、花村の性格とかがわかった後は静まったけど。

それで、花村が学校に慣れて来たぐらいかな?花村は天城にナンパしたらしい。俺は寝てたから知らない。だが、結果は見なくても想像できる。

天城抜けてるからナンパされてるのにさえ気付いてなかっただろう。追い打ちに嫌だと即答されてたはずさ。

そんな花村を弄りながら学校に入ったと同時に、チャイムが鳴った。

 

帰りのホームルームが終了して、帰る準備をしていると花村が里中達に話しかけていた。どうせ朝のことだ。

 

「なあ、あれってやっぱりナンパ?」

「ナンパ?そうなの?」

 

あ、やっぱりナンパの自覚なかったっぽいな。誰だか知らぬ学生よ・・・・どんまい。

 

「え?雪子気付いてなかったの!?」

「??」

 

不思議そうに天城は首を傾げた。

 

「やっぱり天城は抜けてるな」

「そ、そんなことないよ!」

「花村の時だって、断ってたじゃん」

「え?ナンパしたの?」

 

花村やっぱり気づかれてなかったようだぞ。どんまいすぎるな。鳴上もあっち向いて笑ってるし。

落ち込んでる花村を無視した天城は家の用事があるらしく、すぐに帰って行った。宿屋の跡取りって言うのもめんどくさいだろうな。

 

「さて、今日は大雨。やることはわかってるな?」

 

復活した花村が、俺と鳴上に確認するかのように言った。

 

「マヨナカテレビの確認」

「そして、その映った人物を守る、だろ?」

「そうゆうこと!星空寝るなよ!」

「が、頑張ります」

 

やばい。ちょっと心配になってきた。

学校からそれぞれの家に帰った後、俺はどうやって夜中まで起きていようか、悩んでいる。電話して生き延びるにしても、里中は巻き込めないし、花村は変態トークだし、鳴上とそんな話が続くように思えない。どうすればいいんだ・・・・あ、いるじゃん。

 

その夜、十一時を過ぎたあたり、星空はある相手と電話をしていた。その相手とは・・・・・

 

「今、何時だと思ってるんですか?」

「十一時」

「そう言う意味ではないです!」

 

はい。今日の相手は白鐘直斗君です。

もちろん。明日は仕事が休みと知っているから、かけました。そんな、俺が相手に迷惑をかけるわけないでしょう?

 

「それに白鐘とまだ話したかったし」

「・・・・・からかわないでください」

「からかってないよ!?」

 

この子は俺の気持ちをわかってくれないなぁ。いろんな意味で。まあ、そんなことはどうでもいいんだ。俺が0時まで起きていられるかは、白鐘にかかっているんだ!どうにかして、電話を繋いでいないと・・・・。

 

「昔から貴方は自分勝手ですよ・・・」

「ひ、否定できない」

「けど、僕もお話ししたりなかったので、いいですよ」

「・・・・・ツンデレ?」

 

その言葉が気に入らなかったようで、電話越しなのに背筋が凍る殺気を感じた。

 

「切りますおやすみなさい」

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

 

白鐘を怒らせてはいけないとわかった。こんな怖い子は早々いないよ。

電話を切るのをやめては貰えたが、どうにも機嫌が良くならない。どうしよう。

 

「し、白鐘さーん?お、怒ってる?」

「・・・怒ってません」

「き、機嫌直して!お願いします!!」

「じゃあ・・・・・僕のお願いを一つ叶えてください」

 

嫌な予感がする条件出されました。

 

「そのお願いとは・・・?」

「まだ、言いません」

「えぇぇ?」

「その時が来たら叶えてくださいね?」

 

ふふふ!っと電話越しに笑っている声が聞こえた。どうやら、少しは機嫌直してくれたようだ。よかったよかった。

おっとそろそろ時間だ。

 

「それじゃあ、白鐘。今日は悪かったな」

「いえ、いい条件ができたので満足です」

「うっ・・・・できるだけ優しいお願いを」

「さあどうでしょう?では、おやすみなさい」

「ああ、おやすみ」

 

電話を切り、部屋の電気を消した。

外は大雨。雨が屋根を壊す勢いで降り注ぎ、遠くで雷が鳴り響く。そして、時計の針は十二時を指した。テレビの画面が淡く輝き始めた。

映ったのは前と同じく、シルエットだけだったが髪が長いところを見ると、女性だろうか?服装も多分着物・・・・今回は一体誰だ?

マヨナカテレビは終わり、次は誰か考えているうちに眠りに着いた。

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