また、3人称視点での文章に慣れていないので、最初の方は地の文に違和感があると思います。
少しずつ改善して行くつもりです。
ジョシュア達と別れたなのは、フェイト、はやての3人は、各々デバイスを起動し、飛行魔法を使い空から魔力の出所と思わしきビルに向っていた。
「この結果を張った人の他に、あのビルに既に何人かいるね」
「この感じはシグナム達やな。私らも急ごか」
目的の場所から覚えのある反応を感知し、少々安堵する。しかし、すぐに気を引き締め、速度を上げた。
魔力の出所と思わしきビルは、数年前に建設された割と新しい6階建てのビルだが、そこを事務所として扱っていた企業が倒産し、それ以来買い手が見つからず廃ビル同然となっていた。今では近所の柄の悪い連中のたまり場と化し、海鳴市でも近寄りたくない建物の中の一つである。
ビルの周囲から感じる魔力は5つ。そのうち4つはなのは達の仲間であるヴォルケンリッターのシグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラであると判明している。つまり敵は1人ということだ。
「おかしいな・・・シグナム達に念話を送ってるんやけど、全然応答せぇへん。リインはどう?」
はやては首をかしげながら自身のデバイスであるリインフォースⅡに尋ねた。
「私も送ってるんですけど、何も返してくれません・・・」
リインは申し訳なさそうに言った。
その後もはやては先に現場に急行しているシグナム達と連絡を取ろうと試みるが、一切反応がないことに不安を感じていた。
シグナム達は戦闘経験が非常に豊富な騎士である。しかもそれが全員揃って1人を相手に遅れを取るなんてことは考えられない。それは実際に戦ったなのは、フェイトが一番理解している。しかし、それでも妙な胸騒ぎを感じていた。
*
高町なのは達を追い始めてから10分くらいたったか・・・。
初めて見るが、魔法というのは実に便利そうだ。かなり離れているが、彼女達が空を飛んでいるのが見える。その向う先には、俺の敵である『ホワイトスネイク』の存在を感じる。
わざわざ俺や彼女達をおびき出すような真似をするヤツの狙いは何かは分からないが、とにかく俺の目的は『ストーン・フリー』と『ダイバー・ダウン』のディスクを一刻も早く回収すること。父さんと母さんはスタンドを奪われ、今は
よく覚えている。
1週間前のあの日・・・『ホワイトスネイク』が、フロリダの俺の家に襲撃した日のことを。
~
「ねぇ、ジョシュア・・・私達の一族は、普通の一族と違って、精神的なつながりがとても強い。あなたも感じるでしょ?」
突然だった。俺の母、空条除倫が俺に話しかけたのは。
「精神的なつながり・・・分かる気がするよ。今母さんの存在をとても近くに感じる。そしてものすごい遠くに・・・イタリアに出張しているおじいちゃんの存在も感じるよ」
「えぇ、それは私も同じよ。でも、もう一つあるわ。とても嫌なヤツが・・・」
母さんの言っている事はよく分からなかった。だが、母さんやおじいちゃんの存在を精神的なつながりで感じる時、もう一つ・・・場所は分からないが、謎の存在が一つ混じっているのは気になっていた。多分母さんはそれのことを言っているのだろう。
「うん、あるよ。遠くか近くかも分からないけど・・・」
そう言うと、母さんはとても深刻そうな顔をして俺を見た。どこか、俺を心配しているようにも見えた。
「ジョシュア、あなたに以前伝えたわよね・・・? あたしの父さんと戦ったDIOと言う男の話・・・そしてその意思を継いだプッチ神父の話を」
「うん、よく覚えているよ」
おじいちゃんと母さんから聞かされたことがある。吸血鬼『DIO』の話、天国を目指した神父『エンリコ・プッチ』の話。なんだか御伽噺の世界の様な話でとても興奮したのを覚えている。
「今感じている嫌な存在・・・これは、あたし達が戦ったプッチ神父のものとよく似てるわ。でもヤツは死んだ・・・確かにヤツの死体はあたしはこの目で確認した。でも、ヤツの死体には一つ、おかしな所があった。溶けていたのよ、肉体が。腐ってボロボロに・・・あたし達が見たときには既に。あたしはその現象を一度聞いたことがある・・・ヤツのスタンド『ホワイトスネイク』にスタンドと記憶を奪われた人間の末路によく似ているの・・・つまりヤツは、自分のスタンドと記憶のディスクを抜き取った。そしてそれを誰かに託した。そして、今あたし達が感じているこの存在・・・間違いなく、ヤツには子供がいる。それもプッチ神父の意思を受け継いだとんでもない邪悪よ」
母さんは、眉間に皺を寄せながらとても重い口調で言っていた。
「ジョシュア、スタンドは見えても、発現できていないあなたにはまだ早い話だと思う。でも、いつかは・・・あなたも戦わなくちゃあならない時が来る」
このときの俺は、まだ夢の中の話のように感じていたんだろう。適当にあいづちを打ちながら、軽い気持ちで話を聞いていた。
まさかその夜に、俺のこれまでの人生が一気に崩れるほどの事件が起こるとも知らずに・・・。
その日の夜。
自分の部屋でぐっすり眠っていた俺は、妙に家の中が騒がしくて目が覚めてしまった。父さんと母さんが夫婦喧嘩でも始めたんじゃあないかと暢気に思いながらベットから体を起こし、降りて、部屋を出ようとした。
しかし、ドアノブに手を掛けた瞬間、とてつもない寒気が俺を襲った。
「な、なんだ・・・・この寒気は・・・な、なにかいるのか・・・? それに、何だこの違和感は・・・とても嫌な感じだ・・・」
そう口にした瞬間、その違和感の正体に気付いた。
昼間に母さんが言っていた、プッチ神父の子供という存在。あの時は何故かは知らないが、どこにいるのか見当もつかなかった。だが、今ははっきりと感じることが出来た。
とても近い・・・昼間、俺が
間違いなく・・・ヤツはこの家の中にいるッ!!
俺は急いで存在を強く感じるリビングの方に向った。
リビングにはいくつもの争った形跡があった。俺は不安でいっぱいになりながら、必死に周囲を見回し、母さんと父さんを探した。
すると窓の外から音が聞こえてきた。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!!」
この声には聞き覚えがあった。母さんだ。
「これは・・・中庭か!」
リビングの奥にあるキッチンは裏口に繋がっており、そこを出ると中庭だ。俺は急いで裏口へ向った。
中庭に出ると、怪我をした母さんと父さんが、一人の存在と戦っていた。なぜその相手を、『存在』なんて言葉で感じたのかはその時は分からなかった。ただ、その存在は人には見えなかった。
となると、残る可能性はたった一つ。『スタンド』である。
「母さん、父さん!」
俺は二人を呼んだ。
呼んでしまった。
母さんは俺の声に反応して、振り向いた。
敵と相対している状況で・・・俺の方を見てしまったのだ。
「ジョシュア! 家の中に引っ込んでなさい!」
「じ、徐倫! 油断するな! まだヤツを仕留めていないッ!!」
父さんの警告が聞こえた時だった。母さんの真後ろに、ヤツが迫っていたのに最初に気付いたのは、俺だった。
「『一手』、遅れたな。父の記憶のディスクでもそうだった。おまえの父親、空条承太郎も・・・空条徐倫、おまえを助けようとして、自分はディスクを抜き取られてしまった。おまえもそう、私の父を倒すことより、空条承太郎のディスクを優先した・・・やはりおまえ達一族の弱点は、その血統」
「徐倫ッ! まずい、『ストーン・フリー』で身を守れ!!」
「もう遅いッ! たやすいぞッ、油断した人間からディスクを抜き取るのは!」
『敵』は母さんの頭に手を掛けると、恐ろしい速さで、その頭からディスクを抜き取った。
それと同時に、母さんは倒れ、そのまま動かなくなってしまった。
「ば、馬鹿な・・・ジョリーーーン!!!」
「か、母さん・・・お、俺が呼んだばっかりに、こんな・・・」
激昂する父さんと、絶望する俺。原因は同じでも、気持ちは全く違った。
「『ホワイトスネイク』・・・きさま、ぶっ殺す!! ジョシュア、おまえはさっさと家の中に引っ込んでろ!!」
父さんはそう言うと、自分のスタンド『ダイバー・ダウン』を発現し、ホワイトスネイクに殴りかかる。
しかし、ホワイトスネイクいともたやすく、その拳を回避し、一瞬で父さんに接近した。
「実に、たやすいぞ・・・怒りで頭に血が上っている人間から、ディスクを取り出すのは・・・!」
そしてヤツは母さんと同じように、父さんからディスクを抜き取った。
「このス、スタンドは・・・つ、強い、神父の時より・・・こんな・・・ジョシュ・・・ア・・・」
「と、父さんッ!」
俺は死体のように動かなくなった父さんと母さんに駆け寄る。そしてその俺に、ホワイトスネイクもまた、歩み寄ってきた。
「おまえが、空条ジョシュアか・・・弱いな・・・酷く怯えた目だ」
「う、う・・・あ・・・母、さん・・・父、さん・・・」
「しかし、いくら弱いといえど、ジョースターの血統は根絶やしにしなければならない。だが、このままでは私の気がすまない・・・きさま等の血統は、完全なる勝利をもって根絶やしにすると決めている・・・空条ジョシュア、おまえにチャンスをやろう。私はこれから日本の海鳴という場所に向う。やらなければならないことがあるからな。この2枚のディスク、『ストーン・フリー』と『ダイバー・ダウン』のディスクを返して欲しければ、追ってくるがいい」
そう言い残して、ホワイトスネイクは去っていった。
この時俺は、怯えとはまた別に自分の中に芽生えた一つの感情を不思議に感じていた。産まれてからめったに感じることがなかった感情。
『闘志』
学校の悪ガキと喧嘩する時に感じるようなものとは違う。もっと高貴な感情。
そして気がついたのだ。
自分の『傍に立つ者』の存在に・・・。
『立ち向かう』意思をもって発現される、精神の形に・・・。
~
この事件の後、イタリアのおじいさんに電話でこの事を伝え、色々なことを聞かされた。
スタンドのこと、ホワイトスネイクのこと、そして魔法のこと。
最近、プッチ神父の子供について調査をしている時に、たまたま掴んだ情報から見つけたらしいのだ。スタンドとは別の力、『魔法』。
これは、おじいさんも話でしか聞いた事がないらしい。だが確実に分かることは、プッチの息子は魔法を使える可能性が非常に高いということ。そしてヤツは魔法やスタンドを使える者を募り、巨大な組織を作っているということ。
あの時は、ヤツの存在をはっきりと感じる事ができなかった。
だが今ははっきりと分かる。
色に例えるなら、俺達は白。そしてヤツは黒。雪のように真っ白なクレバスに、真っ黒なペンキをぶちまけたようなドス黒い色。
ディスクを取り返すのが最優先。だがもう一つやるべきことがある。
ヤツの・・・あのクソッタレ野郎の顔面を一発殴る。
俺と、俺の『スタンドで』・・・!
*
トゥルルルルルルル・・・トゥルルルルルルルル・・・トゥルルルルルル――――ッガチ!
「はい、時空管理局無限書庫司書長、ユーノ・スクライアです」
『・・・・・・・・』
「あのー・・・どなたですか?」
『あんたよぉ、俺の声が聞こえるかい・・・?』
「? えぇ、聞こえてますけど・・・」
『けけけけけ、やっぱりコイツも素質ありか。おもしれーなー。・・・ユーノ司書長さんよぉ。あんたのお仲間、今命を狙われてますぜ』
「・・・・え?」
『高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやて・・・あんたの大事なお仲間だろ?』
「な、何を言っている・・・? 何なんだおまえはッ!?」
『俺様は・・・・『レディオ・ガ・ガ』、とだけ言っておくぜ。ところで、そんなところで悠長に構えてていいのかい? クロノ・ハラオウンは全速力で向ってるぜ・・・そろそろ始まってるかなぁ』
「――――ッ!!」
ガチャッ!・・・ツ――――・・・ツ――――・・・
*
「役者は、揃い始めている・・・あの者達・・・かつて2度もこの地球に大きな災いを呼んだ者達。揃うことで、何かが起こるかもしれない・・・可能性があるものは、片っ端からやらせてもらうぞ。我が父と・・・このロベルト・プッチの野望のため。『天国に行く』ために」