もうすでに本編とは関係ない話ですが許して…
薄暗い闇の中、異形断末魔が立て続けに聞こえる。
その中で一際目立つ赤の装束が揺れる。
一体どれほどの数を斬り伏せただろうか。
もうすでにわからない。千かもしれぬし、百かもしれない。ただ無機質に、感情の揺らぎさえなく相手を切り裂く。
「そろそろ終着点が見えてもいいと思うのだが…。」
そんなことを思いながら進んでいくと今まで狭いパイプの道が一気に開けた。その場所だけは何故か異様に明るかった。
あの白い彼女の魔術だろうか?
まぁいい、どちらにせよ殺すことに変わりはない。
開けた場所を見渡す。
案の定、相手らは私を囲むように居た。その真ん中に娘はいた。
異形が漆黒な分、その真っ白な姿はとても目立った。
無機質な表情を変えずに彼女に問う。
「これから君を殺すわけだが。私も何も聞かずに殺す様な外道ではない。遺言は何かあるかね?。」
無駄であるというのはわかっていた。しかし、昔の名残で悪の根源であろう者にでも遺言を聞くような行為を行ってしまう。その甘さこそ自分が後悔する原因となってしまったというのに。
私の質問に白い彼女は震えながら答える。
「なんで……なんで私は殺されなきゃ行けないの?」
「それは君が有ってはならない存在だからだ。」
君が悪だからだ。
「なんで私は存在しては行けないの?」
天秤が傾いてしまったからだ。
「大勢の人たちが死ぬからだ。」
その瞳が涙で濡れる。しかし、それでも私には届かない。
「嫌だ。嫌だ。助けて…お兄ちゃん…。」
「……お前の兄では何もできない。ただお前が死ぬのを見ているしかな。お前の兄は何も出来もしないで正義味方だのという間違った理想を持ったただの大罪人でしかない!」
その言葉を言い放った瞬間。一気に少女の雰囲気が変わる。
「っ……お兄ちゃんを…お兄ちゃんを悪く言うなぁぁぁぁぁぁぁあーーーー!!!」
その叫びが合図となったのか、一斉に異形が動き出す。
その様はまさに津波。あらゆるものを殺し尽す波。
それを前にしても私の心が乱れることは無かった。
「やはり、大人しく殺されてはくれないか。ならば見せよう。お前の兄がどれだけ愚かだったかを。」
I am the bone of my sword.
――― 体は剣で出来ている
"心に浮かぶは荒野"
Steel is my body, and fire is my blood.
血潮は鉄で、心は硝子
"其処に刺さる剣は戦場の数"
I have created over a thousand blades.
幾たびの戦場を越えて不敗
死の波が襲い来る。しかし、そんなものは瑣末なことでしかない。
Unknown to Death.
ただの一度も敗走はなく
Nor known to Life.
ただの一度も理解されない
Have withstood pain to create many weapons.
彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う
心象が現実を犯す。地面は割れ、そこから炎にも似たものが漏れ出す
Yet, those hands will never hold anything.
故に、その生涯に意味はなく
So as I pray, UNLIMITED BLADE WORKS.
その体は、きっと剣で出来ていた
気づけば其処は無数の剣が連なる荒野とかしていた。