「守護者」
それは地球がその命を長引かせるために世界自身が召喚する。
守護者には自我が存在せず、ただ世界を破壊するものとそれに関係したものを余さず殺す。
何の変哲も無い場所に突然魔法陣が現れる。
突然その魔法陣が強い光を放ち、その光が少しずつ形を成し、気づけばそこに赤い装束を纏った男が立っていた。
空はどす黒く分厚い雲に覆われ、死体と鉄が焼ける臭いがする。
「チッ…。また私に殺せというのか?。やはり、あの契約はすべきものではなかったな。」
思わず悪態を吐く。しかし、ある異変に気付く。
「!?。自我が残っている…だと…?!」
自我が存在することがないということは悪態さえ吐くことはできない、しかしそれをできた。ということは…
「私を召喚したのが”世界”ではないのか?しかし、聖杯のバックアップがない限り英霊の召喚と維持にはとてつも無い魔力が要するはずだが…。」
通常、サーヴァントと呼ばれる守護者は聖杯戦争という7人の魔術師の殺し合いのために召喚される。そのため、英雄はそれぞれの適正を持つクラスに当てはめられる。
セイバー、アーチャー、ランサー、キャスター、アサシン、ライダー、バーサーカー。
「しかし、今の私はクラスに当てはめられていない…。これは一体…。」
試行錯誤しているうちに、近づく異様な気配に気付く。
「なんだ、この気配は…使徒か?。いや、それにしては使徒と比べてボンヤリとしてる。」
気づけばそこに異形は存在した。まるで四つん這いの生き物を混ぜ合わせたようなその異形は静かにこちらを警戒する。
「これが私が召喚された原因か…。」
詠唱を省略し、黒と白の双子の剣を取り出す。
「それではまず様子見といこうか。」
そして同時に異形と赤の姿が霞み、戦闘が開始された。
異形による一撃はそれぞれが吸血鬼に及ぶほどの一撃を受け流す。己の弱点をわざと晒しそこに一撃をおびき出す。
しかし、この時の男の闘いは力の差ではなく相性としての問題で苦戦を強いられる。
奴らは闘いの最中に増えるのだ。よって、様子見だとしても男は早急に決着をつけるべきだったのだ。
男が異形の攻撃を受け流し、様子見をしている間でも異形は増え続け、1匹から16匹ほどまでに増えていた。
「むっ…。こいつらは高速で増殖するのか。ここまでの数に成られては私でも少しキツイか。では…」
攻撃を行ってきた一匹を吹き飛ばし、少し距離を取る。
I am the bone of my sword.
―――――― 体は剣で出来ている。
男の周りに複数の剣や槍、様々な武器が現れる。その武器はあらゆる伝説や英雄譚で登場する武器に似ていて、しかし別のものであるように捉えられる。
「…全投影連続投射≪ソードバレルフルオープン≫」
男が最低限で呟くと、宙に浮かぶ剣達は一斉に異形へと向かい突き進んだ。
どれだけの時間が経っただろうか。
剣の突き刺さる音が止み、やっと攻撃の手が収まる。
そこにある光景はまるで剣の丘という名に相応しいものだった。
このあいだのfate/stay nightを見る限り、守護者って世界の危機ではなく人間の自滅を防ぐものだったんですね…。
少し設定が違うくなってしまいますがご容赦ください