fate/after fate   作:Hiroto115

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オリキャラの登場です。
設定には無理があると思いますが…。


白の少女

 

暗がりの中に蝋燭の火がユラユラと本棚に大量に詰められている本が照らされる。

そこにロード・エルメロイII世は居た。

 

その手には古めかしい金に縁取られた電話が握れている。

「これは、由々しき事態だ。今、この世界を闊歩する『偽徒』というものは何者かに生成された使い魔のようなものということがわかっている。「神秘の秘匿」のためにこの原因を突き止め、それを"処分”せよ。」

 

そうして、電話は切られた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

闇の中で水の音がする。

地下だろうか?

 

ピチョン、ピチョン。とその音は一定のリズムを刻む。

 

水、にしては色が濁りすぎている。

"真っ赤な水"いや、それは"血"だ。

 

膨大な量の血で作られた血だまりの中に1人の真っ白な髪を持った少女が佇む。

その少女の真っ白な髪にも血がべっとりと塗られ、その周りには数十体に及ぶ死体が積み重なっていた。そして、その死体と同等の数の獣の唸り声が聞こえる。

 

少女は笑う。

大量の血と死体に囲まれている状況で、そこがまるで遊園地であるが如くに楽しそうに笑う。

 

その姿はまるで、天使にも悪魔のようにも見えた。

 

「待っててね、おにーいちゃん?あははははッ…」

 

その可愛らしくも残酷な笑い声は地下らしき場所に響き渡った。その声を聞くものは物言わぬ骸の山だけだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まるで嘲笑うかのように揺れる炎に鉄と死体が焼ける匂い、あちらこちらからは助けを呼ぶ声、何も言わぬ死体を前に泣き崩れる人、身体を焼かれ響く断末魔が聞こえる。

 

この光景は現実ではなく夢だと衛宮士郎は自覚した。

己の体は幼い頃に戻っていたからだ。

 

夢とは不思議なものだ。ただ頭の中で描かれる物語であるはずなのに、それは未来を暗示することもある。

 

いつもこの夢を見るとき士郎はただ一人その炎の中に佇んでいた。しかし、この時の夢は"違った"。

気づけば、幼い頃の衛宮士郎の手にはもう一つの小さな手が握られていた。

焼けるような暑さの風がその長く伸ばされた手の主の髪を揺らす。

 

怨嗟の声が聞こえ。それを俺とその手の主はただ見つめるだけだった。

 

場面が切り替わる。

 

暖かい陽の光が紅色に染まった木々の隙間から漏れ出す。

両手には両親の手があり、そしてもう一人。少女が陽だまりで笑っていた。

 

ーーーーーーーー

ーー

ー

「…っ!」

 

目を覚ます。

どうやら少し眠ってしまった…というより気絶していたらしい。

 

痛みのある身体を無理矢理起こし、周りを見渡す。

 

「あいつらの影はなしっと。」

 

敵影がないのを確認しほっとする

 

「それにしても、またあの夢を見るなんて…」

 

夢にいた、少女を思い出す。

 

「あの子は…一体…。」

 

誰だったのか。その問いに答えるものは居ない。

聞こえるのは燻る火の音だけだった。

 




イリヤをどうするか考え中です。
生存しているか、死亡しているか…悩みどころです
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