私が覚えているのは熱かったことと大切なものが一瞬で灰になったこと、そして私に襲いかかってきた泥のこと。
唯一私に残ったものは泥から伝わってきた怨嗟の声だった。
私はある魔法使いに拾われた。
魔法使いは痩せ型の男でまともなものを食べていないように思われた。
炎と怨嗟が飛び交う中で魔法使いはこういった。
「ほう…これほどの呪いに蝕まれても人としての形を保つか。」
その言葉を最後に私の意識は途絶した。
気づけば私は薄暗い地下で手当てをされていた。
手当てをしていた男がこちらに向かい言う。
「今日からお前に魔法を教えてやる。」
魔法、というキーワードにまだ魔術に関して何一つ知らなかった私は心躍らせた。
何もかも無くした自分に幸せが戻ってくる。そんな気がしていた。
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ー教会ー
「大河っ!!」
飛び散る鮮血、その気持ち悪いほど鮮やかな赤は、銀髪の少女の髪を少しだけ赤に染めた。
「大丈夫…?イリヤ…ちゃ…ん?。」
「藤村先生!!!」
手傷を負ってしまった大河に気を取られたところに偽徒は容赦なくその鋭い爪で襲いかかる。
「っ…!お願い!バーサー…!」
思わず出てしまった言葉に顔を歪める。
岩の巨人はすでにもう存在しない。彼は私を士郎に任せ、あるべき場所に戻ったのだ。
「ライダー!!!」
紫の女は一瞬のうちに大河とイリヤと偽徒との間に割って入る。
「はっ…!」
一瞬のうちに偽徒を退ける。
「桜、この数は流石に私の手に余ります。少しでも時間を稼ぎます。大河を連れて逃げてください。」
「わかった。ライダー…ありがとう…。」
「いえ、私は桜の使い魔ですから。」
大河とイリヤの近くに駆け寄り、大河に肩を貸しゆっくりと移動する。
ライダーが相手してくれることで、ゆっくりとだが出口が近くなってくる。
しかし、偽徒の一匹が桜達に本能的に襲いかかった。
無造作に振り下ろされる鋭い爪。
その攻撃を防ぐ手立てはなく、その一撃はイリヤか桜、どちらかの命を奪う。
しかし、振り下ろされた爪はイリヤにも桜にも、もちろん大河にも届かなかった。
ガキーンッ
と甲高い鉄の音が鳴り響いた。
間髪いれずギャッ!?っと生き物では発っすることがない様な断末魔をあげ、偽徒の残骸が地面に転がり、消滅する。
突然のことに桜だけでなく、イリヤも驚く。
けれど、誰が桜たちを助けたのかわかっていた。
「先ぱ……」
手に持つは黒と白の短剣。
髪は白に染まり、身に纏っていたのは
赤い外套
だった。
髪が似てきはじめていた士郎とアーチャーの違いは服装です。
士郎はいつも通りの服を着ています。