魔法少女リリカルなのは? ふもっふ   作:八神れっふぃー

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ボン太くん、散歩をする

「……おはよぉ、はやて」

「お。起きたんやな、ヴィータ。朝ご飯もう少しで出来るから、顔洗ってきぃ」

「……うん。行こ、ボン太くん」

「ふもっふぅ……」

 

 ボン太くんとヴィータたちが私の家に現れて家族になってから3日経ちました。

 3日経てば人間誰でも慣れるもので、私たち六人……いや、闇の書も含めた七人は家族として楽しく暮らしています。……間違えた、七人(?)やった。

 ボン太くんの左手を握りながら二階から下りてきたヴィータは、寝惚け眼を擦りながらボン太くんと一緒に顔を洗いに洗面所に歩いて行く。……なんやろ、シュールや。良く分からんけどシュールや。

 

「只今戻りました、主」

「あ、お帰り、シグナム……って、その食べ物の山、どうしたん?」

 

 『子供の身体になろうとも、私が騎士であることに変わりはありません』とか言って身体を鍛える為に朝のランニングに行っていたシグナムが、何故か両腕に食べ物を一杯抱えて帰って来た。抱えている食べ物は果物に野菜、果てには魚など……選り取り見取りや。一体何があったんや?

 

「……いえ、これはその……商店街の方まで走って来たのですが、商店街の方々が『可愛いシグナムちゃんにはご褒美だ』と……わ、私は断ったんです。ですが、断り切れず……」

「それでその食べ物の山、っちゅーわけか。大丈夫やよ、シャマルだって昨日一緒に買い物に行った時貰ってたから」

「そうでしたか……あれ、主? 果たしてそれは安心していいのかどうか……主? あの、無視しないでくれませんか!?」

 

 あっはっはー、今日の昼は魚やな。焼き魚を作って、その後は林檎切るんや。いやー、食費が浮いて助かるわー!

 

「ただいまです……あれ、シグナム。どうしたのよ、元気ないみたいだけど」

「大体『可愛い』とはなんだ? 私は騎士だ、可愛さなどいらない……ふっ、ふふふふふ……」

「……シャマル。放っておこう」

「そ、そうね……」

 

 散歩から帰って来たシャマルとザフィーラが、ふふふと妖しげに笑っているシグナムから距離を取る。

 うん、そうや。それが正しい判断やで、二人とも。触らぬシグナムに祟りなしっちゅーやつやで!

 

「あー、スッキリした。……あん? シグナムどーしたんだ?」

「ヴィータちゃん。触れないであげて、お願いだから」

「は? まぁ、いいけど「ふもふ」ん、何? ボン太くん」

「ふもっふ、ふもふもふもっふ」

「ふむふむ」

 

 ボン太くんが何やら話し始めたので、ヴィータがそれを通訳し始めた。

 ボン太くんが使用(?)するふもふも語(私命名)を翻訳ないし通訳出来るのは今のところ私とヴィータだけ。シグナムたちは何故か翻訳することが出来ない。なんなんやろね、これ。何か条件でもあるんやろか……うん。勘やけど多分何もないんやろな。絶対そうや。

 

「なるほど……おい、シグナム!」

「私は可愛くなど……なんだ? ヴィータ。出来れば放っておいて――」

「『そんな可愛い顔と小さい姿で凹まれても更に可愛くなるだけだよ!』ってボン太くんが言ってるぜ?」

「……レヴァンティン」

 

 ……ああ。私はまたご近所さんに謝って回らなければいけないようや。

 

 

      =============================

 

 

「ふもっふぅ!」

「そうだな、良い天気だな!」

 

 ふもっふ、ふもっふふもふもふも! ふも……ふもふもふも。ふもっふふもっふ、ふもふも!

 

 

 ※ボン太くんが一人称視点を試みようとしましたが、ふもっふだらけになりそうなので三人称へと移らせてもらいます……ふもっふ。

 

 

      =============================

 

 

 シグナムが商店街の心優しいロリコ……方々に貰って来た食べ物を使用した昼ご飯を食べた後、ボン太くんとヴィータは一緒に散歩をしていた。

 

「なぁなぁ、ボン太くん。今日はどこまで行く?」

「ふも……ふもっふ!」

「『うーん……はやてが言ってた神社とか!』? 神社ってなんだ?」

 

 ボン太くんが発した『神社』と言う単語に両腕を組んで悩み出すヴィータ。

 悩んでいる最中にも彼女とボン太くんは商店街を歩き続けているのだが、現在進行形で商店街を歩く人々の中でヴィータは何故ボン太くんの言葉が分かるんだ……? という疑問が膨れ上がっている。というか爆発寸前です。

 

「ふも、ふもふも!」

「『人に聞いてみようよ!』? そうだな、そうするか……なぁ、そこのあんた!」

「ん? どうしたのかな? 私に何か用?」

 

 とんぼ眼鏡にお下げ髪の、制服から判断して高校生ぐらいの元気そうな少女がヴィータの方に駆け寄って来た。少女に向けてヴィータは何故か上から目線で偉そうに尋ねる。

 

「神社ってなんだ? どこにあんだ?」

「え、神社? うーん、どう答えればいいのかなぁ……って、うわ。どうしてボン太くんがいるの?」

 

 ヴィータの横に立つボン太くんに眼鏡の少女は驚く。

 まあ、そこそこ有名な遊園地である『ふもふもランド』のそこそこ人気なマスコットであるボン太くんが目の前にいたら、そりゃ驚くだろう。驚かない人はどこぞのまだ未登場な婦警さんと狂戦士化(バーサーク)した用務員ぐらいだ。

 

「なんでって……あたしの家族だけど」

「家族!? ボン太くんが家族なの!? す、凄いねキミ! キミの家族どうなってるの!?」

「どうなってるって……ただの七人家族だよ。はやてにあたしにボン太くん、シグナムにシャマルにザフィーラ……あ、後闇の書もいるぜ」

「や、闇の書? それって本当に七人家族なの?」

「だから家族だって言ってんじゃねーか。それで、結局神社って何なんだよ?」

「ふもっふぅ!」

「ほら、ボン太くんだって『早く教えて!』って言ってるぜ?」

「ボン太くんの言葉分かるの!? く、くぅ……どうして今日に限ってカナちゃんより先に帰っちゃったんだろう……。こんな出来事と遭遇するんだったらカナちゃんと一緒に帰るんだったよ……」

 

 ヴィータたちには理解出来ない単語を交えて、眼鏡の少女はブツブツ呟き始めた。

 そんな眼鏡の少女にヴィータは『カナちゃんって誰だ?』と軽く疑問を覚えるが、別にいいか。と結論づけて、眼鏡の少女に先を促そうとする。

 

「なーなー、だから神社って何?」

「……あ、ああ、ごめんね! えっとね、神社って言うのはね? うーん……神さまがいる場所? かな? お願い事を叶えてくれるんだよ!」

「神……だと……?」

「ふもっふ……?」

訳:お願い事、だと……?

 

 凸凹コンビの次の蹂躙地(行き先)が決定したようです。

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