事情により更新期間は遅くなると思いますが気長に待ってやってください。お願いします。
夢。
それすらも、権利が奪われたようだった。
そんな僕の生活を、変えてくれたのは…。
皮肉のようだ。
*
「さあ、食事の時間だ!」
“研究員”は言う。
持って来たのは、黒い塊。仕方なくそれを口に運ぶ…が。
とてつもなくまずい。苦くて、臭くて、固い。吐き気が胃から口へと一気にこみ上げてくる。
ああ、死にそうーーーいや、このくらいでは死なないことは、もうとっくに、経験で分かってしまっている。それが僕の役目だ。
ふと隣を見ると、ジェシカが吐いている。やはり、あれを食べるのは辛い。吐きながら咽せていて、とても苦しそうだ。しかし、それを見るのも、もう慣れてしまった。
一緒に国家の実験台になっている僕、メアリー、ジェシカの三人の中で、一番体の弱いのがジェシカだ。彼女は本当に、可哀相だと思う。
が、僕には何も出来ない。
気付いたらここにいた。国家の人体実験の道具だった。母親のような女の人と、父親のような男の人が、僕の名前を泣きながら叫んでいた気もする。グミー!!と僕の名前を叫ぶその声を、夢で見た気もする。
分からない。
僕が真実を知る日は、きっと永遠に来ないのだろう。僕の知ることが出来るのは、自分で気付いたことと、“研究員”が教えることだけだ。
この研究が、何の役に立っているのかも知らない。両親の姿も知らない。どうやってここに来たかも、どうしてここに来たかも、知らない。 分からないことだらけだ。
いつか外の世界に出て、真実を知りたい。
僕は、いつしかそう願うようになった。
**
ぼろぼろの服。
パン一切れが、今日の食事。
そんな生活が続いていた。
理由は僕の身分が低いから。父親の父親の父親が、国家に抵抗した。反逆罪で逮捕された。そのとき生きていた、僕の両親と祖父母は虐げられた。そのため、両親は身分が低く、就ける職業も限られた。それで、こんな生活になった。
ある日、家族で食事をしていると、都督がやって来た。僕らに何の用だろうと思ったら、都督が大声で言った。
「グミを、連行する。」
グミは、可愛い僕の妹。まだ3歳なのに。とっても健気な、可愛い妹なのに。……何故?
「グミー!!」
両親は泣きながら叫んだが、横暴な独裁国家を前に、為す術がなかった。
いつか必ずグミを取り戻す。
いつになるか分からない約束を、心の中でそっとした。
そして、もう何も分からなくなり、僕の中で全てが混ざり合い、意識が遠のいていったー。
***
さあ、モルモットと傭兵、泥棒と警備員、それぞれの物語が、今、動きだすーーー。
1000字って長いですね!1ヶ月に一回更新でいきたいと思うので、暇つぶしに、思い出した時にでも読んでください。