事情により更新は遅くなります。本当にすみません。その分、丁寧に作り上げていこうと思ってます。
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あの後ジェシカは、疲れきって眠っていた。そりゃあ、あれだけ吐いたらとても疲れるだろう。ましてや、彼女は体が弱いのだから。
ジェシカも吐き気が収まったのかぐっすりと眠り、すやすやと寝息を立てていた。 僕は、もう一人の友達、メアリーと話し始めた。
「僕らが存在してる意味って、結局何なんだろ。」
メアリーは、壁を突き抜けるかのように遠くを見ながら、そう呟いた。「分かんないよ。でも、僕らは所詮国家の実験体。考えて結論が出ても、国家には逆らえない…。」
「でもさ、あの羊さん、ふわふわしてそうでかわいいよね!」
暗くなってしまった雰囲気を変えるようにメアリーが言う。
「いつかあの丘を超えて、その向こうでふわふわ羊と踊りたいな!」
窓のように塗られた壁を指差してそう言うメアリーに、ただ僕はそっと頷いた。メアリーはあれが本物の窓だと信じ込んでいる。わざわざメアリーの夢を壊すような事は出来ない。
そう分かってはいるけれど、あれは壁であると、本当は窓などないと、メアリーがいつ気付くか不安でならなかった。
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パンッッッ!!!!!
銃声が響く。
その音に気付き目を開けると、壊れた家の数々が目に入る。
「ここは…?」
呟き、僕は気付く。
記憶が、消えていた。
なぜここにいるのか、なぜ一人ぼっちなのか…何も、分からない。記憶喪失、というやつか。
あまりにも日常とかけ離れた現実に、妙に冷静な僕がいた。
僕は、とりあえず周りを見渡した。
周りには誰もおらず、代わりにあるのは壊れた家の残骸。
記憶が無いこの状況で何かを考えても仕方が無い。僕は、とりあえず人を探しに歩き出すことにした。
しかし、歩いても歩いてもあるのは瓦礫ばかり。全く変わらない、茶色の風景が続く。
しばらく進むと、銃声が聞こえてきた。
そういえば、僕が目を覚ましたのも銃声に気づいたからだ。僕は様子を見ながら少しずつ、銃声のもとに近づいていく。
「包囲は完了した!」
指揮を執る、男の声がする。その声に僕は何故か少し目眩がした。
何か思い出せないかと耳を澄まし考えるが、一向に思い出せない。
「連行しろ。」
そう男が告げると、目眩はさらに強まり、僕は立っていられなくなった。そのままバランスを崩し、倒壊した家の上に倒れ込む。
止まぬ銃声が、青空に響く。
映画のような光景の中で視界はくらんでゆき、もう銃声も青空も僕自身も消えていった…
「お前、大丈夫か?」
気が付くと、軍服を着た青年がこちらを見ていた。