インフィニタスポテンシア~無限の可能性~   作:北欧狐

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前回の続きでホラーブレイク編最終回です。ぶっちゃけこれをやる為に始めたようなモノです。


エピローグ Happy end

小林side

 

あれからどのくらい時間が経っただろう。数時間は経っただろうか。下手すると数日かもしれないし実はまだ数分しか経っていないのかもしれない。暗闇と青い水しか無い空間にずっといるせいで時間がわからなくなってきた。私はしばらく座っていたけどその体力も気力も無くなりうつ伏せの状態になっていた。

 

やがて本当に限界を迎えたのか瞼が重くなってきた。いくら抗おうともその抵抗は意味をなさずそのことから『私はもうダメなのか』と悟り諦めて完全に目を閉じた。その時だった。

 

暗闇と青い水しか無かった空間に謎の縦に伸びる線が現れたと思うとその線が左右に開いた。その中には何かの目の様なモノが無数にあった。うつ伏せのまま頭だけその何かに向けてそれを見ているとその裂け目から何かが出てきた。どこかの学校のブレザーを着てその下にパーカーを着て腰に刀を付けた白い髪の10歳行くかどうかぐらいの少年がいた。

 

?「やっと着いた〜。え〜と、あなたが」

 

少年がそう言いながら裂け目から出ようとしたが

 

?「へみゅっ!!」

 

裂け目につまづき思いっきり転んだ。

 

?「大丈夫ですか!?」

 

その後から薄いピンク色の長い髪に桜色の着物を着た女性が出てきた。

 

 

 

少年介抱中

 

 

?「え〜と、お姉さんが小林さ○子さんで合ってる?」

 

みづほ「うん、違うね。私は少し前まで年末恒例の歌合戦でラスボス感出す人じゃないね。」

 

?「あれ、1回使った後どうしてんだろ?」

 

いや、知らないよ。

 

?「とりあえずお姉さんを治療したいけど僕はそういうのできないからな〜。どしよ」

 

そして少し考えて「そうだ!」っと何か方法を思いついたのか裂け目に向かって言った。

 

?「助けてえーーーりーーーーーん!!」

 

いや何それ?っと思ったが裂け目から何か注射器の様なモノが出てきた。少年は首を傾げながら私にそれを刺して中の液体を注入した。うん、ちょっと待って?よくわからないモノを人に注入しないで?

 

すると私は何かパワーがみなぎってくるのを感じた。さっきまでのダルさやらはなく絶好調以上だ。現にこんな暗闇の中だというのに辺りがよく見える。本当に何もないけど。

 

?「今の注射器どこ製ですか?」

 

?「永遠亭!」

 

?「彼女に何かあったらどうするんですか!?」

 

とりあえず薬の正体を調べることにした。と思ったら手首から白い糸の様なモノが出てきた。

 

?「完全にスパイダーなあれじゃないですか!?どうするんですかってダメだ!?この子目を凄く輝かせてる!!」

 

ほんとどうしてくれるんですか。「親愛なる隣人」を目指さないといけなくなるじゃないですか。

 

?「とりあえずここから出ましょう。」

 

みづほ「出られるんですか!?」

 

?「ええ、この裂け目を通れば。ただし中では絶対私について来てください。くれぐれもこの子に付いていかないように。絶対迷子になります。」

 

そして私たちはその裂け目に入って行った。

 

 

 

 

 

 

裂け目の中を少し歩くと出口のようなモノがありそれを通るとそこにはかつていた学校の屋上とこちら見て驚く村岡四季子がいた。

 

塗り壁「あなたはあの空間に行ったはず!!一体どうやって!?」

 

?「それは僕が助けたからだよ?」

 

私の後からさっきの少年が出てきた。

 

塗り壁「何者だ!お前は!」

 

?「名乗るほどでもないよ。強いて言うなら君を迎えに来た『冥界の使い』さ。」

 

塗り壁「冥界の使いがどうして!?」

 

?「わからない?君は地獄を欺いた。だから閻魔様が激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームなんだ。それで僕に頼んできた訳。因みに君が今から行くのは地獄じゃないよ。地獄を欺いた君には地獄なんて生温い。君が行くのは『冥界』だよ。

 

 

断命剣『冥想斬』!!」

 

村岡四季子は斬られ消えて行った。

 

?「安心して、『イクラさち』さんだっけ?の魂はちゃんと身体に戻ったから明日には普通に生活できるよ。」

 

それは本当にありがとうだけど『イクラさち』じゃなくて『三倉さち』だからね?確かにイクラは海の幸だけどさ。

 

 

 

翌日の昼休み、私は無事に身体に戻れて登校してきたさっちゃんとお昼を食べていた。フルーツサンドを食べながら相変わらず目の焦点が合ってない親友の姿を見てようやくすべて終わったのだと安心したのだった。

 

 

 

小林side end

 

 

 

 

輝side

 

 

 

俺が藍越じゃなかった、IS学園だ。ほんとややこしいな。IS学園の屋上にいるとスマホに電話がかかってきた。

 

輝「お前が連絡をよこすってことは終わったか」

 

?『うん。ちゃんと魂を身体に戻せたし罪人の魂も連れて行けたよ。あの程度の力しか持たないモノが行ったら長くは保たないよ。たぶん今ごろ消滅してんじゃない?』

 

輝「そうか。力を貸してくれてありがとな。」

 

?『いいよ。とりあえず報酬の』

 

輝「あぁ、パフェだろ?今度機会があれば」

 

?『いつもの口座に』

 

輝「ぶち込めと」

 

なんでATMの紙幣投入口をクリーム塗れにしなきゃいけないんだよ。

 

?『なんてね、3割冗談だよ。』

 

ヤベェこいつ。半分以上本気だ。

 

?『それで四季ちゃんから伝言預かってるんだった。』

 

ちょっと待て。四季ちゃんって誰だ?

 

?『?あ〜、ゴメンゴメン。つい普通の名前で呼んじゃった。もっとメジャーな方で言うと

 

 

 

 

閻魔様からの伝言。』

 

閻魔様ってあの閻魔大王か!?って待て。さっきその閻魔様をちゃん付けで呼んだってことは閻魔様女なのか!?

 

?『そうだよ〜、っで彼女から君に関わる伝言

 

 

【あるモノが地獄から逃げ出した】だって。』

 

 

あるモノ?誰だ?何か特徴はあるか?

 

?『なんか「自分は転生者だ!」とか「僕は主人公だぞ!」とかずっと言ってたよ。それと自分を【織斑一夏】って名乗ってたよ?』

 

織斑一夏!?バカな!?あの転生者は女神にもらったモノで地獄に送ったはず!?それにあの男の力程度では地獄からは絶対に逃げ出せないはず!?何者かが手引きした?まぁ、この件はセシリアたちと相談が必要だな。

 

輝「伝言ありがとう。四季とやらにも伝えといてくれ。」

 

?『わかった、伝えておくよ。ところで質問なんだけど

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここどこ?』

 

こいつまた迷子になってやがった!!こいつの方向音痴レベルは常軌を逸してるからどこにいるのか予想すらできねぇ!!

 

輝「周りに何か手がかり的なモノはないか!?」

 

?『ちょっと待って・・・、近くにいた人に聞いたらここは【ウルル】って名前なんだって。』

 

ウルル・・・エアーズロックの正式名称。所在地

 

輝「オーストラリアじゃねぇか!!」

 

こいつが長年修行してた師匠の家ですらねぇのかよ!!

 

輝「今すぐお前の姉に連絡すっからお前は絶対そこから動くなよ!?」

 

『ニーハオ』

 

輝「今中国語聞こえたぞ!?動くなっつったのになんで中国いんだよ!?今度こそ絶対動くなよ!?」

 

 

その後無事にマダガスカル島で姉と再会できたらしい。

 





いかがでしたか?今回助けに来た少年は私の別作品の主人公です。そして本文にでてた通りセカンドシーズンであの転生者出ます。

ついでに原作メンバーのその後。

三倉さち
相変わらず甘いものを食べてる時は目の焦点が合わないがそれ以外は正常。塗り壁と入れ替わっていた間地獄にいたがそもそも被害者の為酷いことはされなかった。寧ろもてなされた。

安藤
元々若干アホだったが輝たちと関わり脳筋バカにランクアップした。【何事もバットがあればなんとかなる】が新たな座右の銘。

小林みづほ
あの何もなくなった闇の空間で少年に薬を打たれてからガチのスパイダーなアレと同じ能力を得た。実際にヒーローとして活躍中。

西野ゆい
今回1番変化した人。ベリリウム合金の精神力と人外スペックを身につけた。具体的には目の前にいきなり魔帝やらどこぞの魔剣教団の教皇が現れたとしても眉1つ動かすことなくフルボッコにできる程。ついでに第4の壁もいつの間にか突破してた。

こんなとこです。

あと2話挟んだらセカンドシーズンです。この後2話はセカンドシーズンに繋がる話です。その話ではセカンドシーズンの主人公が出ます。

それでは次回!

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