ソードアート・オンライン《暁の死者》/   作:裕奇(復帰)

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第12話

 

 

 

 

『差出人:鼠のアルゴ

 

耳寄りな情報があるんだケド、乗らなイ?こっちの要求は11層の、ドラゴン型モンスターがドロップさせる《竜の鱗》ダヨ。

 

 

ヒント なにわ』

 

 

突然、アルゴからメールが届いた。

意味不明かつ、頭の悪い文章で。

 

 

「なんだコレ…。相変わらず訳わかんねぇ…。」

 

 

要求するのはいいが、ヒントってなんだよ。なにわってなんだよ、おちょくってンのか?

 

 

「海斗。」

 

 

「あん?…なんだ、見てたのか」

 

 

オレの中にいるから、NPC(ノンプレイヤーキャラ)じゃねーのか、コイツ。名前ねーからな…。

 

ヘルブレイズZ号、とでも名付けよう。

 

 

「ヘルブレイズZ号、ですか。」

 

 

サラッと読心術使うなよ…。

 

 

「貴方の中に、私は、いますから。」

 

なるほど、納得……するかボケ。

常に心読まれるのは、落ち着かねぇぞ…。

 

 

「先程の、なにわのことですが、なにわ探偵シリーズのことだと、思われます。」

 

 

「あの小説の…?この世界にもあんのかよ」

 

 

「はい。GMである茅場氏の愛読書だったようです。サービス開始前に、作者が『なにわ探偵シリーズ/アインクラッド編』なる物を、書き下ろしたようです。」

 

 

なんでそこまで知ってんだよ…と、言うつもりだったがそのまま飲み込む。

 

 

『なにわ探偵シリーズ/アインクラッド編』

 

 

………………。

 

 

 

めちゃくちゃ欲しい‼︎‼︎

 

大ファンであるこのオレが知らない作品が⁉︎

 

読みてぇ、めちゃくちゃ読みてぇ‼︎この世界に閉じ込められてから、本なんて一切読んでいない。是非とも手に入れたい。

 

 

「欲しい、ですか?」

 

 

「はぁ?欲しくねぇよ。んなモン」

 

 

「海斗、震えています。」

 

 

「気のせいだ。」

 

 

「…どこに、向かっているのですか?」

 

 

「ちょっと、11層にいるダチに会いにな。」

 

 

「海斗、友達いません。フレンド欄にある、《Asuna》、《Argo》の両者は、それぞれ、ほかの階層にいるようですが?」

 

 

「……………。」

 

 

「素直では、ないのですね。」

 

 

「うっせ。退屈なのが嫌いなだけだ。」

 

 

「…そうでしたね。では、ドラゴン退治に向かいましょう」

 

 

________________

 

 

 

 

 

パリィン__……。

 

 

「おい、今ので何体目だ…?」

 

 

オレの眼前で、ドラゴン型モンスター《ドラゴニル》がその巨躯を大きくしならせ、赤い光に包まれながら爆散した。

 

 

「今ので、73体目です。」

 

 

「まじかよ…全然落ちねぇな。ドロ率どんくらいか、わかったりすんのか?」

 

 

「ドラゴニルから《竜の鱗》がドロップする確率は、0.7%です。」

 

 

おい…そういうことは早く言えよ…いやまぁ、ドロするまで止めねぇけどな。アルゴのバカにはお灸を据える必要がありそうだが…。

 

 

「あん……?」

 

 

ドラゴン型モンスター《ドラゴニル》が再ポップする定位置につく。

大体、3分に一回のペースで、3体から4体、小さな群れを作るようにポップする。

 

……はずなんだがな…五分経っても現れねぇ…。

 

オレの他にも、中層パーティがちらほらといるが、そいつらの所にもドラゴニルはポップしていない。

 

 

……おい、”お前が狩りつくしたからだろ”的な視線を向けるのはやめろ…。

悪いのはオレじゃない…はずだ。

 

 

「海斗。ドラゴニルが出現しないのは、他のパーティがヘイトを稼いでいるのが、原因と思われます。それも膨大に。」

 

 

「…ヘイトってあれだろ、敵対心。散々狩ったオレには向けられてないぞ?」

 

 

「はい。原因はおそらく_______来ます海斗。前方から、多数のモンスター反応。」

 

 

「はぁん。向こうからお出ましってワケか。」

 

 

ドドドドド

 

と、轟音とも呼べる地響きを起こしながら、次々と視界に飛び込んでくるドラゴン達。1…2…3…4…5…6…7…。

 

 

「ははっ…。冗談じゃねえぞ…ザッと30はいるじゃん…。なんかデカいドラゴンもおまけで付いてきてるぞ…」

 

その大群に追い立てられる、一つの小さなパーティ。

五人編成のようで、前衛は盾とメイスを装備した男1人のみ。あとは短剣シーフ型、クォータースタッフの棍使い、長槍使い二人。

 

…おいおい、後衛四人はダメだろ…せめて三人にして、前衛固めないと、回復する暇なくあの世逝きだ。

 

命懸けのこの世界で、ここまでのダメパーティを見たのは初めてだ。

 

 

「海斗。ドラゴニル達の中央にいるのが、長、《ドラグーン》です。あのパーティは、何かしらの罠を発動させてしまったのでしょう。ドラグーンを倒さない限り、ドラゴニル達も永久にポップし続けるはずです。」

 

 

「まじかよ、厄介だな…。」

 

 

「いまの海斗のレベルなら、単独で十分に倒せるはずです。竜の鱗も獲得できます。」

 

 

「なんだと…?まさか、確ドロじゃない…よな?」

 

 

「竜の鱗は、ドラグーンを討伐すれば、ドロップ確定です。」

 

 

聞くや否や、リーダー格と思わしき男の眼前に割り込む。猛ダッシュで。

 

 

「引き受けてやるから、コイツ譲ってくれ。」

 

 

「すいません、よろしくお願いします。やばそうだったら、逃げてください‼︎」

 

 

 

幸か不幸か。

これが、ギルド《月夜の黒猫団》との出会いだった。

 

 






あ…れ


キリトは出ない=リーファは出せないんじゃ…(驚愕
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