ソードアート・オンライン《暁の死者》/   作:裕奇(復帰)

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みなさんが思う、ギャルゲの登竜門?的な作品はどんなのでしょう?

まじこい、ダカーポ、グリザイア、キャベツ、とかですかね?



私?私はもちろん暁の護衛一択。


第13話

 

 

『ボルルギュルルアァ』

 

《ドラグーン》の麻痺効果付きのブレス攻撃を避けつつ、ソードスキルを叩きこむ。

 

敵の残りHPは一割弱。あと一撃で、仕留められるだろう。

 

長期戦になることは覚悟していたのだが、思ったよりも早く片付きそうだ。

 

と言うのも、本来ならば30匹程いる《ドラゴニル》達のヘイトもオレが請け負わなければならなかったのだが、周りにいた5つのパーティ(ダメパーティ含む)が、それぞれヘイトを稼いでくれたのだ。別に頼んだわけではないのだが、雑魚ドラゴン達を分散してくれたおかげで、楽に事を進めることができた。

 

「これで終わりっと。」

 

オレの持つ片手剣が青白く発光、ドラグーン目掛け軽く振り抜く。

 

初歩的なソードスキル《スラント》を放った訳だが、レベル補正もあってか、一割弱残っていた《ドラグーン》のHPバーは、一ミリも残すことなく消え去った。

上位ソードスキルを使っても良かったのだが、あまり目立つのは好きじゃないからな…一層ボス戦のことで反省したのだ。

 

「何はともあれ、終わったな」

 

 

「お疲れ様でした。無事、《竜の鱗》もドロップしましたよ。」

 

 

「そうか。なら早速、アルゴの奴に焚きつけに行くか。」

 

アルゴから本を押収して、一刻も早く読みたい。ワクワクしてきたぜ、グズグズしてらんねぇよ。

 

 

「あのっ…‼︎」

 

 

グズグズしてらんねぇよ。

 

 

「…ま、待ってください‼︎」

 

 

「……グズグズしてらんねぇよって言ってるだろ?」

 

 

「えぇ…?…あのっ本当にありがとう…凄く、怖かったから…あなたが助けてくれなかったら、私たち今頃…」

 

自然な動作で手を握られてしまった。

逃がさないと言わんばかりに、ギュッと強く。

見れば、オレに話しかけてきた、気の弱そうな女の後ろにもぞろぞろと。

 

 

「泣く程のことかよ…。」

 

側から見れば、オレが泣かせたみたいだろ…。つか、早く手を離してくれよ…帰りたいんだが。

 

 

「リーダーとして、僕からもお礼をさせてもらいたい。本当に、どうもありがとう。」

 

そう言うと、リーダーと名乗る男はオレに対して、深々と頭を下げた。

 

 

「………………。」

 

『海斗、口開いてます。』

 

お前…内側から話しかけんなよ…。

 

『私と海斗が、普通に会話を交わすことは、不自然ですから。』

 

まぁそりゃ、な。

しっかし、オレが人に頭を下げられる日が来るなんてな。礼を言われて、頭下げられるのは、生まれて初めてだ。人様に頭下げんのも、下げられんのも、一生ないと、思っていたんだが。

 

『世も末、ですね。』

 

やかましいわ。お前、最近辛口な。

 

 

リーダーの一言をキッカケに、一人、また一人と、オレの手を握り、礼を述べていく。

 

なんだこの怪奇現象…。

 

 

「あのな…なんか勘違いしてるみたいだから言っておくが、オレは別にお前らを助けるためにやった訳じゃないぜ?あのドラゴンがドロップさせる、レアアイテムが欲しかっただけだ。」

 

「それでも、結果的に僕らを救ってくれたのは、君だ。君がいなかったら僕ら全員の生還はあり得なかった。君は僕らの命の恩人だよ。本当にありがとう。」

 

 

「………ぐぅ」

 

 

痒い痒い痒い痒い‼︎痒すぎる‼︎言われ慣れてない言葉を、しかも連呼でくらうと、こんなにカラダがむず痒くなるんかよ…。

こいつら、どういう人間に頭下げてンのか分かってんのかねぇ…。

 

 

「これから市街区の酒場で祝勝会をやろうと思ってるんだけど、君も来てくれないか?改めてお礼がしたいんだ。」

 

 

「いや、礼なんていらねぇよ。水差しちゃ悪いからな、オレはパスだ。」

 

 

「…どうしても、駄目…ですか?」

 

オレが断りの意を告げるとすかさず、あの気の弱そうな女が寄ってきた。

 

 

「あんま群れるの好きじゃないんだよ、基本一人のほうが落ち着く」

 

自分で言いながら、だいぶ痛いこと言ってるな…と、自己嫌悪に陥りそうだったが、背に腹は変えれん。

 

 

「そんなこと言わずにさ、一杯やろうよ‼︎」

 

 

「そうだよ、行こう…?」

 

 

オレの両腕を、リーダーと女が強く引っ張りだす。

 

 

「ちょ…‼︎お前ら離せっ…‼︎」

 

 

気付けば、メンバー5人がかりでオレを取り押さえる。ヤバい…嫌な予感がしてきた…。

 

 

「さぁ、市街区にもどろう‼︎」

 

 

こうして、半強制的に酒場へと、オレは連行されたのだった。

 

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