ソードアート・オンライン《暁の死者》/   作:裕奇(復帰)

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第9話

 

 

 

「では、精神統一を行ってください。」

 

 

「精神統一…?瞑想ってやつか?」

 

 

「精神統一を行ってください。」

 

 

いやぁ、無言の圧力っつーか、NPCだから、声もなんか無機質で変に迫力があんだよなぁ…。まぁ、NPC相手じゃオレのギャグセンスは発揮出来ないので、おとなしく従っておく。

 

精神統一とか瞑想とかってあれだろ?

 

 

あぐらかいて、目つぶって、手を合わせるやつ。

 

 

簡単簡単。誰でもできるわい、赤子でも。

 

 

…………………

 

 

……………

 

 

………

 

 

 

 

「なぁ、本持ってねーか?」

 

 

「ありません。精神統一を行ってください」

 

 

「はぁん。じゃあ、なんか読み聞かせてくれや、NPCでも面白い話の一つや二つ、インプットされてるだろ?」

 

 

「ありません。精神統一を行ってください」

 

 

「ウイルス‼︎バク‼︎ハッキング‼︎」

 

 

「………………。」

 

 

「いや、頭痛くならなかったか?」

 

 

「なりません。精神統一を行ってください。」

 

 

「つまらん、暇だ。…うぉごぇえああいええゔぉぁおおぐぇええええ‼︎」

 

 

「…………………。」

 

 

「奇声をあげてみました☆」

 

 

「……………………。」

 

 

あかーん。全部空振りや…こいつ、某メイドより手強い…。

 

 

「精神統一してやるから、全裸で裸踊りして、逆立ちしながらお前の周り10周していいか?」

 

 

「構いません。」

 

 

「おいっ‼︎‼︎‼︎⁉︎」

 

そこは無言でいいわ‼︎

 

なんだこの敗北感…。

 

 

「精神統一を行ってください」

 

 

「…あーはいはい。目つぶって精神統一な」

 

 

あんま精神統一精神統一言ってたら、文字数稼ぎと思われるからな。←確信犯

 

 

 

__________________________

 

 

 

 

 

 

 

「目を、開けてください。」

 

 

NPCの声に従い、目を開ける。

暗闇。真っ暗だ。

 

 

「ッ⁉︎おい‼︎明かりを‼︎光を照らせ‼︎」

 

 

「それは、出来ません。これから、あなたに、一つの試練を与えます。」

 

 

「貴方が、最も、恐れているものと、戦ってもらいます。」

 

 

「オレが最も恐れているものだと…?んなモンありゃしねぇよ」

 

 

「貴方が、選ばれし者ならば、きっと____」

 

 

「おい‼︎まだ明かりつけてねぇ____ダメか…。」

 

 

トントン拍子に進めやがって…。当事者を置いてくなっつーの。

 

しかし、あいつ妙なこと言ってやがったな。

オレが恐れるヤツなんていないはずだが……いや、正確に言えば確かに昔はいた。……この世で最も恐れる存在が。

 

 

 

親父。

 

 

「ハッ、バカバカしい。何でもかかってきやがれ。潰してやる」

 

 

 

 

刹那。

眩い光の粒子たちが一点に集まっていく。

それは、あたかもヒトの形を作るように、腕、足、胴を組み上げ、神々しいまでの光を発していた。

 

 

「何なんだ一体…。何が来る…‼︎」

 

 

神々しい光が凝縮し、無数のライトエフェクトを散らせながら霧散する。

 

 

隆起した筋肉、ボロボロのブラックコート、フードの奥から覗く鋭い眼光、放たれる、人間のソレではない濃度の高い殺意が込められたプレッシャー。

 

 

 

 

「なっ……‼︎あ、あぁ………‼︎‼︎‼︎」

 

 

 

そこには_____________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親父、朝霧雅樹の姿があった。

 

 

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