一般人(嘘)による艦これ世界の過ごし方   作:黒ウサギ

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息抜き息抜き。
艦これはアニメしか知らないです。
大和万歳、翔鶴万歳



私と彼女の出逢い

色褪せてた世界。

モノクロの世界。

白と黒で統一された世界。

二度目の人生だと、実感した時はやり直そうと思った。必死に勉強して、両親の為に仕事して、幸せな家庭を築きたかった。そう願っていた。

 

『深海棲艦』

 

奴らに両親が乗船していた船が沈められたと聞いた時、僕の世界から色が消えた。

両親だけでなく、乗客全員乗組員全員行方不明。

世界で同時に船が沈められた。両親が乗っていた船だけでなく世界中の、その時に海に出ていた船が沈められた。

 

海は奴らの物になった。いや、元々人類の物でも無かったのだ。人類が勝手に主張していただけに過ぎない。

海を支配された今、島国である日本国は自立せざるを得ない状況になった。

 

でも私にとってはどうでもいい。

家族がいない、親戚もいない。頼るべき人のいない世界。

色が消えた世界。

勝手に生きて勝手に死んで、何も考えずに日々を過ごそう。そう考えた私は実家と土地を売り出し、それで手に入れた僅かながらの資金と、両親の遺産で無人島に移り住んだ。

幸いと言うか奴らが現れるようになってから島の値段は暴落。好き好んで死地に赴くような馬鹿は自分だけらしく、見送られた際は健闘を祈られた。

 

あれから3年ほど経過した、未だに色は戻らない。

何故か知らないが、たまに生存確認をしにくる行商人から聞いた話だと、世間では艦娘と呼ばれる少女達が奴らと戦っているらしい。提督と呼ばれる軍人の指示の下、海を奪還しているとか。

この商人の話は中々に面白い。冗談としても面白い。思わず笑ってしまい彼に驚かれた。

お礼としてこの3年間で自作した稲から採れた米を使ったおにぎりを渡す。大層喜ばれた

3年間ひたする農作業に時間を費やした。稲を植え米を作り、実った作物を食べ、海で魚を釣ったり。なんだかんだで充実している日々を過ごしているとおもう。

それでも世界は変わらない。

 

彼の船の残骸がたどり着いていた。

何故彼の船なのか判断出来たのか、簡単である。彼の成れの果てが砂浜に打ち上げられていた。

不思議と涙は出ない。胸に、心に穴が空いたかのような虚無感はある。悲しみは、生まれている。

私と関わったから彼は死んだのではないか?

そんな考えが浮かび、私は心を閉ざした。

 

更に二年が経った。

五年も経てば農作業も慣れて来た。今年で22歳になる身で、慣れたと言っても本職に比べれば大したことは無いだろう。本職の人達は鍬を一振りするだけで視界にある大地を耕せると聞いたことがある。残念ながら私は未だに1m前後しか耕す事は出来ないので三流も良いところだろう。

最近では海で全身武装の少女達を目撃するようになった。

たまに砲撃音が聞こえることがあった、砲撃により奴らが沈むのが見えた。でも、色は戻らない。

 

何故か赤城と言う女性が飯をねだって来た時があった。

何でも大破した姿を見たのでそれに対する謝罪を要求するとかなんとか。アホかと。

大破したのはお前の自業自得だろ。

見たくて見たわけじゃ無いからさっさと帰れ。

涙目になってもダメ。後ろの冷静沈着そうな人が弓を構えて来たけどダメ。

物凄く落ち込んだ様子で帰って行く二人を眺め、少しだけ罪悪感が生まれた。彼女達は人類のために戦っているのだ、それなのに恩を仇で返す様な真似をして良いのか?

そう考えたら引き止めてご飯をご馳走していた。

幸いにして貯蔵は有り余っている、女性二人の食事で大打撃を受ける程ではない。

 

貯蔵の半分が消えた、わけがわからなかった。

 

呆然としている私にお礼を告げ、彼女達は去って行った。そんな後ろ姿に赤と青が見えた。少しだけ色が戻って来た。生きる希望とまではいかないが、生きていても良いのではないかと考えられる様になった。

 

六年目、赤城と加賀と言うらしい。

二人の艦娘が飯を集りに来てから一年、相変わらず彼女達は飯を集り来ている。限度と言う物を覚えたのか食事の量は減った。でも貯蔵も相変わらず減っている。このままではヤバイ。だからしばらくは来ないでくれ。

何てことを伝えたら他数名の艦娘が提督と大量の食材を抱え運んで来た。何故だ。

 

何でも最近、鎮守府内での二人の食事の量が減少しているらしいので怪しんでいたらしい。それを問いただしたら俺の存在が発覚して、今までの食材や調味料を私に返してくれるらしい。

調味料はものすごく嬉しい。三年前に彼の船が沈んでから味噌や醤油と言った物を使った料理を中々作れなくなっていた。まぁ二人が来た時には使っていたのだが…。

今後も二人が飯を集りに来た際は、使った量を運んで来てくれるらしい。提督様々である。

そもそもなんでウチで食べて行くのか疑問なのだが?

聞いてみたら独特の味わいですと言われた。なんだ、スパイスとかが独特なのか。提督も食べて見たいと言って来たのでカレーを作ってあげた。勿論他の艦娘にも。

提督が火を吹いた。

 

七年目

一振りで耕せる範囲が三倍になった。これでも二流位だろう。まだまだ一流には遠い…

提督が牛豚鶏を譲ってくれた。これで食事の幅が広がる。

待て、先ずは無事に育ててみようと思う。と言っても放牧するだけなのだが。島はそこまで広くないが、動物達が過ごすには最適な環境かもしれない。彼らと話をして、乳と卵をたまに分けてもらえないか交渉して見た。快くOKを貰えた。あと治せない怪我、骨折や老衰などの仲間は楽にして欲しいとも。料理に肉が使える様になった。やったね。

そう言えば最近になって、小人が見える様になって来た。なんだろう、幻覚だろうか。試しにと作りすぎた料理を鍋ごと外に置いて見たら、翌朝には綺麗に洗われていた。中身は勿論からである。思い掛けない同居人が出来た。

 

七年経過したある日、海は荒れていた。

風は吹き荒れ雨でまともに視界も確保出来ない程。

そんな中、小人がいつの間にか作成していた大きな家に動物達を避難させていく。

他に残った動物はいないか訪ねてみると海辺で作業をしていた小人がいないとのこと。

慌てて小人を探しに海辺を探す。いた。

風に浮き飛ばされない様に砂浜に打ち上げられた流木にしがみついて居た。そんな姿を見て少し和んだ。

彼らを抱きかかえ急いで家に向かおうとした時、それが響いた。

最初は落雷だと思った、だが未だきこえつづける何かが飛来する音。それが着弾したことで、奴らの砲撃だと理解した。後ろを振り向くと異形の化け物。深海棲艦:駆逐イ級がいた。何故だ何故だ何故だ!何故ここにいる、

二発目の砲撃が砂浜に着弾。呆気なく吹き飛ばされてしまい砂をかぶる。動け私の体!逃げないと死ぬぞ!そう言い聞かせ、体に力を入れようとして、思ってしまった……死ぬのか?死んでしまうのか?

あぁ、死ぬのか。私は死ぬのか。そう思うと全身から力が抜けた。小人が私の体を引っ張ろうとしてくれているが、動かない。私が力を入れていないのもあるが、先程の流木が私の下半身を押しつぶしていた。

小人に家に帰れと伝えるが涙を流しながら首を横に降り続けている。ならば私と死ぬのか?首を縦に振られた。なんとも健気な小人達だ。そんなことはさせないと、無理やり体に喝をいれ彼等を投げ飛ばす。そのまま風に乗り、家の方向まで転がってくれ。

 

3度目の砲撃音がした。

あぁ、こんな時にさえ色は戻らないのか。死に瀕しても世界は戻らないのか。

砲弾が見えた時、ふと心残りが浮かんだ。両親の墓も、商人の彼の墓も作っていないではないか。

やらないと行けないことがあったではないか。生きねばならない。やるべきことをやってから死ぬべきだ。

だが、無情にも砲弾は近付き、体は木により動かせない。

もう着弾する、目を瞑り最後の時を待つ

 

「もう少しだけ、生きたかったな…」

 

そう願った時、砂浜が光った。

 

 

 

 

来るべきはずの衝撃、痛みを感じずに目を開く。私は生きていた。何故だ生存する要素など無かってはずなのに何故生きている

 

「間に合いましたね…」

 

凛とした、透き通る声が聞こえた。

目の前に女性がいた、日傘をさし片足だけ長いソックスを履いている。伸びた髪を一纏めにしてもなお、腰まで届く黒髪が美しい。

 

「大和型一番艦、大和。推して参ります」

 

そう名乗った女性が、傘携え海に駆け出して行った。

 

 




主人公
両親を無くし世界から色を無くした。
料理はそれなりに得意。辛党
無人島で一人暮らしを続けて行くウチに一般人を越え始める。
動物と会話出来るが不思議に思ってもいない。
最近小人(妖精さん)が増えて来て賑やかになって来た。

提督
名もなき提督。赤城や加賀、他の艦娘に慕われており鎮守府内で軽くハーレムが出来上がっている。ケッコンカッコカリは行なっていない模様。
主人公のカレーの被害者。この被害者のお陰で彼の辛党が緩和される傾向にあり

大和型一番艦大和
メインヒロイン待ったなし。
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