ことりちゃん誕生日おめでとう!
本来ならことりちゃんの誕生日回を投稿するはずだったんですが、作ったはずの回が無くなっていまして投稿出来ません。
でも誕生日なので何かを贈りたいと思いまして、ことりちゃんも大好きな、可愛い海未ちゃんの回を投稿することにしました!
時系列的には、海未ちゃんの誕生日の数ヶ月前の話になっております。
では、どうぞ!
「あー、寒いな」
「…………こたつに入って何を言ってるんですか?」
一月の中旬。私と優希さんが付き合いだしてから一週間。特に問題なく過ごしてる私達。
ただ、この時期は私にとって大事なことが待ち構えているのです。
ーーー大学入試。これから約二年間、優希さんと一緒の大学生活を送れるかの境目。
受ければ好きな人との楽しい生活。落ちれば優希さんは勿論、穂乃果やことりもいない大学での独りでの生活。
絶対に受からなければ!
「今日もよろしくお願いします」
「間違えた所があったら止めるな。あと分からないことがあったら遠慮なく聞いて」
「はい」
最近はずっと優希さんに教えてもらってます。
冬休みは勿論、学校が始まってからも優希さんが居れば勉強を見てもらってます。
それくらいやらなければあの大学に受かれませんからね
休みの日にこんなことをお願いするのは申し訳ないのです、と優希さんに言ったら『いいよ、俺だって海未と同じ大学であってほしいから』って言って嫌な顔しないで教えてくれます。
きっと、今聞いても『しつこい。海未はもっと甘えていいだよ。彼氏としては彼女に頼られるのは嬉しいだから』みたいなことを言うんでしょうね優希さんなら
「ふふふ」
「ん、どうした海未?」
「いえ、優希さんはカッコイイなと思いまして」
「本当にどうした?急にデレるなんて」
勉強しすぎて疲れたのか?なんて言いながら私のおでこを触って熱がないか確かめます。
そんなに変ですかね……私がデレると
「海未」
「はい?なんです……っ!?」
私の名前を呼ぶと優希さんはこたつから身を乗り出して、私の頬にキスしてきます。
「と、突然何してるんですか!?」
「海未が可愛いかったからついね。嫌だった?」
「…………その質問はずるいです」
……大好きな人にされて、嬉しくないわけないじゃないですか
さて、やる気ももらいましたし真面目にやりましょう。
「はい、正解。そろそろ休憩にする?」
「いえ、まだ大丈夫です」
「そう、ならもう少しやろうか」
「はい!」
もっともっと勉強しなくては優希さんの大学には受かりませんから
「ここも答えが違うよ」
「…………あ、本当です。すいません」
「海未、休憩しよ?ミスが増えてきたよ」
「いえ、まだ大丈夫です。集中し直します」
優希さんと同じ大学に行くためには、もっと、もっと勉強しなくてはいけないんです!
「……バカだな」
そういうと、私から見て左側に入っていたこたつを出て私の後ろにまわり座ります。
何をするつもりなんでしょうか?
「海未、シャーペンとか全部置いて」
「?……置きましたけど」
すると、優希さんは後ろから手を回してきて自分の方に私を倒します。
「捕まえた♪」
嬉しそうにぎゅっと抱きしめる優希さん。
「な、何をするんですか!?」
「抱きしめてるだけだよ」
「そういうことじゃないです!今、私は真剣に勉強しているんです!」
私じゃ……もっと勉強しなくては受からないのに…………。
「邪魔しないでください!」
はっ!イライラして教えてもらっている優希さんに八つ当たりしてしまいました。
「すいません!教えてもらっているのにとんでもないことを言ってしまい」
「海未はさ……なんでこの大学にいきたいの?」
「えっ?」
「どうしてもここじゃないといけないの?なにかここの大学でやりたいことがあるの?」
「そ、それは特に……ありませんけど」
私は家を継ぐつもりなので大学は正直言いましてどこでも構わないんです。
「それじゃあ俺が居るから?」
「……はい」
「じゃあ海未が余裕で行ける大学にしょ。俺そこに転校するから」
「はい?」
この人は何を言ってるんですか?
折角日本有数の大学に受かって、勉強にもついていけるのに勿体ないです!
「私なんかの為に転校なんて―――」
「ちょっと待った」
私の口をふさいで言い終わる前に止めます。
「『私なんか』ってのは聞き捨てならないな。俺にとっては海未のことが一番大事なんだけどな」
っ!?急に恥ずかしいことを入れないでください!
…………顔が熱くなってきたじゃないですか
「俺にとっての大学は、アイドルを辞めても高学歴なら就職活動が楽かなって思ってる、いわば保健。だから別にどうでもいいよ。海未が無理して俺と同じ大学に行くより、楽な所を受けてくれた方が俺的にはそっちの方が嬉しい」
優希さんが私を大切にしてくれてるのはよく分かりました。でも……
「優希さんがそう言っても私は同じ大学を受けます!」
「なんで?」
「やはり私のせいで転校させてしまうのが申し訳ないというのもありますが、それより
ーーーこのままだと逃げたみたいで嫌です」
優希さんの顔を見ると私の答えを想定してなかったようで驚いていました。
まだ私の全てを知ってるわけではないんですよ
「そっか…………それもそうだな。よし、じゃあ一緒に大学に行く為に頑張るか?」
「はい!」
さて勉強に戻りましょう!
優希さんに寄りかかって状態から起き上がりテーブルに置いてあるシャーペンを取り、教材に向き合います。
「いや、ちょっと待て」
「なんですか?優希さんの思いもしっかり受け取りましたから大丈夫です!」
なんだか、先程とは違ってやる気が込み上げてきます。
流石は優希さんです!教えるのだけでなくやる気を出させるのも上手いですね!
「…………海未のやる気スイッチはなんでいつも変な方向にいくだろうな」
先程の続きは……あ、この問題からでしたね。
えっとここは…………。
「えい」
「ひゃうっ!」
突然後ろからやってきた手によって胸を揉まれて反応してしまいます。
「本当に何をするんですか!?急に女の子の胸を揉むなんて!?」
いくら優希さんでも破廉恥です!
「海未のやる気スイッチを止めて俺の話を聞かせる為に。それにほら、俺も海未の胸を堪能出来て一石二鳥だし」
……私は恥ずかしい思いしただけなんですが……。
「……バカ、変態」
「ごめん。でも海未の胸、柔らかくて気持ち良かったよ」
……笑顔でそんなこと言われたら……怒る気も失せました。それより…………ちょっとだけ嬉しいです。
「さて話を戻すな」
「はい」
「俺から見て今の普通に受ければ海未なら七割ぐらいの確率で受かると思う」
あと一週間で七割ですか…………受かり……ますかね?
「海未は真面目だからたくさん勉強してるけど、勉強は量より質」
「はい……」
「しっかり勉強したら、その分しっかり頭を休めなきゃ脳に入ってこないよ。あと一週間なら万全の状態で受けた方が良いでしょ?」
「確かに……そうかもしれないですね」
……私は同じ大学に行きたいあまり焦っていたのかもしれないですね
「よし、じゃあこのまま脳を休ませよう」
そういうと再び私を後ろから抱きしめる優希さん。
そういえば先程は勉強のことばかり考えて気がつきませんでしたけど…………この体勢も良いですね。優希さんの温かさを感じられます。
「あ、海未が嫌なら離すけどどうする?」
私が微笑んだのを見た後、いたずらそうに笑って聞いてきます。
……私の表情を見たら分かるくせに
「別に優希さんがしていたいならずっとしてて良いですよ」
「でも、海未が嫌ならすぐに離すよ」
絶対に言わせたいみたいですね…………本当にズルイ。
「こ、このままの体勢が良いです」
「そっか。じゃあこうしてる」
優希さんは先程より少し力を入れて抱きしめます。
優希さんもこの体勢がいいんじゃないですか
「だだだ、大丈夫でしょうか?」
「大丈夫だから落ち着きなさい」
あれから一週間、優希さんに言われた通り勉強もしつつもしっかり休みを取るようにしました。
本番当日のテストは私のやってきたことを全て出せたと思います。
そして今日、合格発表を見るために優希さんと二人で大学に来ているのですが
「……やはりあそこの問題を間違えなければ……」
「いやだからまだ落ちてないだろう。それより受かった時のことを想像しよう」
「はい…………」
受かった時の想像。受かった時の想像…………。無理です!想像できないです!
「…………海未、その不安そうな顔ずっとしてるとここで抱きしめるよ」
「そ、それは、ここに受かっても、恥ずかしいすぎて通えませんよ!」
色々な人にそんな姿を見られるなんて……想像するだけで恥ずかしいです。
私を見てクスクスと笑う優希さん。
「…………そんなに私の恥ずかしがる姿が面白かったですか?」
「いやそれで笑った訳じゃないから、そんなに声を低くして喋らないでよ。ただ、受かる想像出来たじゃんと思って」
あ……そういえばしてましたね
「人間が空想や想像できるものは全て、実際に起こる可能性があるもの。だから海未が受かる想像が出来たってことは受かる可能性もあるってことだ」
優希さんは私の手をとり
「良いイメージを持ったことだし、結果を見に行こう!」
「ちょ、ちょっと待てください!こ、心の準備が~~~!」
こういうところ穂乃果そっくりです。
でも私みたいなのはこういう人の方があってるんでしょうね。
私の好きになる人はこういう人ばっかりです
「どうだった?」
合格発表のボードから少し離れた場所で待っていた優希さんの所に戻ります。
ここまで連れてきてもらいましたが、優希さんは『俺はここで待ってるから、一人で見てきな』と言われてしまい結局一人で見に行きました。
確かに一人で見に行って良かったと思います。
「………………」
「………………」
「……なぜ無言?…………まさか」
「はい……、
ーーー合格しました!」
「…………おお!やったなー!」
私が落ちたと思っていたせいか少しの間フリーズしていましたが、言葉を理解した瞬間、自分のことのように喜んでくれます。
「海未が落ちた雰囲気で言うから一瞬、理解できなかったよ」
「ちょっとしたイタズラです」
「ほぅ……」
目を細めてニヤリと笑みを浮かべる優希さん。
…………凄く嫌な予感がします。
「海未!」
私の名前を呼ぶと優希さんは
「高い高い」
私の脇腹を持ち、宙に上げます。
ちょ、ちょっと!子どもじゃないですから止めてください!
「は、離してください!」
「嫌だ♪」
「恥ずかしいですから!」
……なんでこういう時は、私のお願いを聞いてくれないんでしょう……。
「仕方ない。俺も妥協しよう」
そういうと私を優希さんと同じ目線の所まで下げてくれます。
そして、私を引き寄せて抱きしめてきます。
…………結局こうなるんですね
もう、こうなったら私ものりましょうか
私は優希さんの首に手をまわして受け入れます。
体勢的には私が飛び付いた形になりましたね
カシャ!
「「はい?」」
突然鳴ったシャッター音に二人でハモってしまいます。
な、なんですかあのシャッター音は?
っていうか、いつのまに人がこんなにたくさん集まっているんですか!?
「あのテレビ局の者なんですが取材してもいいですか?」
「ああ、だから人がたくさんいるのね」
カメラがあると付いていく人がいますもんね……。
それより!抱きしめてる時をカメラで撮られていたんですよね!?
それにこんな大勢の前で…………恥ずかしすぎます!
「申し訳ないけどカメラはお断りします。可愛い彼女が限界みたいだから」
優希さんは私を一回下ろすと、今度は両足を抱えて走り出します。
「お姫様抱っこして逃げるって。どこかのヒーローみたいだな」
笑いながら走る優希さん。
私も女の子だから嬉しいですよ…………でも、こんなにたくさんの人に見られてるなんて……
どうやって大学に通えばいいんですか!?
後に大学に通い始めたら『美男美女カップル』なんて呼ばれて、新たに恥ずかしい思いをするのはまた後日の話です。
読んでいただきありがとうございます!
ことりちゃんの誕生日回をおくれなくて申し訳ないです。いつかちゃんと作って投稿したいと思います。
あと、本編も一応進めておりますのでご安心を。……いつ投稿出来るかはわかりませんが
ついでに少しずつ修正しておりますのでよかったら最初の方も読んでくれると嬉しいです
最後に感想や評価をくださるととても嬉しいです。