恋姫†無双 ~前田慶次~   作:ナナシのヨッシン

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前田慶次はとある村にたどりついた。
そこで育まれる友情と信頼。
時としてそれらは容易く蹂躙される。





書きたい描写のためにダイジェスト風になっております。


2話

 村についてみて、一番最初に起こった問題といえば空腹だった。

 さきほどまでは何とかごまかしていたものの、ここまできて、空腹を抑えられなってきた。

 俺は村にまでたどり着けば、この服を何とかすることができるだろうと思ってた。

 しかし、それは間違いだった。村について目についた人達は全員やせほそっていた。

 銭自体はここで用心棒でもやらせてもらって稼ごうかと考えていたのだが、その考えも頓挫した。

 店屋自体がほとんどその村に無く、あったとしてもおいてあるのは痩せ細った野菜が少しばかりで、大食らいの俺では足りない。

 そのこともあって俺はしばらくは、そこらにあった雑草を食んでいた。

 そんな俺は当然のごとく、空腹で倒れた。

 

 

「おい、にいちゃん。だいじょぶか??」

 

 俺は、その声を受けて目を開けた。

 すると、そこには村のガキの一人がそこに座って地面に伏している俺を見下ろしていた。

 

「あ、あんま大丈夫じゃねぇな」

「だろうな。最初俺が見たときよりげっそりしてるし」

「あぁ、それなら何か力が出るもんをくれねぇか?」

 

 俺はいつのまにか、そんなことを言っていた。

 しばらくここで過ごしていて、思ったことだがここの住人は自分の生活で精一杯なのだ。俺なんて他人を気にしている余裕など無い。

 それなのに、俺に声をかけるとは自分より下を見ることで精神の安定が欲しかったのか。

 

「あぁ、それなら待っててくれもうじき作ってきてくれるはずだ。俺は料理ができないからな」

「え? マジか!!」

「あぁ!!」

 

 予想外だった。

 本当にありがたいと思った。それと同時にこのガキのことが心配になった。

 俺は体を起こして胡坐をかいた。

 

「けど、大丈夫なのか? お前らだって十分メシを食えているわけじゃないんだろ?」

「あぁ、それなら大丈夫だ。俺一人じゃなくて今から来る奴と二人分を合わせてるからな!!」

「そうか」

 

 それなら、俺はそれ以上なにか言うのをやめた。

 

 

 それからしばらくしてこの子供と同じくらいの年だと思われる女の子がおにぎりをひとつ持ってきた。

 俺らはそれをもらってからしばらくはこの子供たちの遊び相手になっていた。代わりにおにぎりを一日1つもらうという約束で。。。

 

 

 でも、疑問を持っていたんだ。いくら貧しいといってもここの村の物の無さ具合は異常であると。

 この異常はここの税を徴収しているお上が問題であるということも容易に想像ができた。

 

 そしてしばらくしてそのお上がこの村に来たのだ。

 俺はそいつらの前に出向いたんだ。

 想像通り考えられないほどの穀物などを徴収されていた。

 

「おいてめぇら、その税はちょっと持って行きすgっ!!」

 

 俺の頭に思いっきり衝撃がきた。

 みると、ガキが俺の頭を殴っているところだった。

 

「おい、なにすんだ!! 俺がせっかく取り返してやろうと思ってんのに!!」

「なにすんだはこっちのセリフだ!! お上に向かってなんて事をしてんだ!! 奴らに逆らったら大変になるんだから!!」

 

 俺はそれを聞いて顔をしかめた。

 見るとその子供は子供ながら敬語を使って俺をかばうためにお上人のやつらに頭を下げていた。

 俺なら、そいつらを追い返す力があるのにと思って腑に落ちていなかったが、とりあえず俺も頭を下げていた。

 するといくつか悪態をついてそいつらは帰っていった。

 

 

 

 しばらくして俺は次の町を探す必要があった。

 だから、ガキ共と遊んでいた時間をあたりの散策に使っていた。

 どれくらいたったころだったか。帰ってくるのが遅くなったとき。

 

「!? 町が騒がしい!?」

 

 俺は、今までの経験から胸騒ぎがして町に駆けつけた。

 

「な、なんだこれは・・・・・・?」

 

 住民が倒れていた。

 家は火に焼かれ、煙が立っていた。

 俺の頭に浮かんだのはガキ二人のことだった。

 いつも遊んでいた場所まで走っていく。

 そこに二人は倒れていた。

 

「おい、大丈夫か!?」

「はっ、これが大丈夫に見えるかぁ? がふっ」

「おい! もう喋るな!! 今手当てを」

「もう、無駄だぁ。全く居て欲しい時に消えやがって・・・・・・」

 

 ガキはもう一人のガキのほうを見て、手を伸ばす。

 

「いま、行くからなぁ。待ってろぉ。向こう行ったらまた一緒に遊ぼうぜぇ……」

「おい、誰にやられたんだ?」

「誰でもいいよ。じゃあなぁ」

 

 伸ばしていた腕から力が抜けた。

 俺はそのとき涙を流し、自分のふがいなさに腹を立てていた。

 貧しいながらも順風満帆に見えたこの生活で、唯一立った荒波のは俺が顔を突っ込んだ納税のことだった。

 どう考えても役人の仕業だった。

 

「お? まだ生き残りが居るぜ」

「本当だ。どこに隠れて嫌がったんだ?」

 

 後ろから声が聞こえてきた。

 振り向くと山賊のような風貌をした男たちがいた。1人2人どころではなく何十人といた。

 その人数を見てさすがの俺でも少し苦戦を強いられるかも知れないと感じた。

 しかし、そんな思いとは裏腹に自分の中から憎しみという感情と怒りという感情とともに力が沸いてくるのを感じていた。

 俺はそいつらを見据えて立ち上がった。

 

「すまない。これは完全に俺のせいだ。俺があのとき出しゃばったから……。」

「なーにぶつぶつ言ってんだ? 聞こえねぇぞ」

「これは俺の八つ当たりだ。許せ。貴様らを全員殺す」

「殺すだと? ふざけんな!! 逆だよ。俺らがおめぇを殺すんだ。野郎共かかれ!!」

 

 山賊の中の一人が合図をだした。

 そいつが頭なのだろう。

 

「前田慶次郎 参る!!」

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