「あ、なあホオズキ」
「ん?キリにぃ、どしたの?」
「どうしたのキリトくん、急に止まって?」
俺たち三人がスイルベーンに向かって飛行してる時にキリにぃがいきなり俺に声をかけてきた。
「いや、ホオズキ、お前って確か初期装備にローブあったよな」
「え、あるけど……それが?」
「今すぐ装備しろ」
「なんで?別に防御が上がるわけでは無いし……」
「いいから早く!」
「ど、どうしたのよキリトくん?さっきからそんなに焦って」
「街に着いたら説明する。だから今は俺を信じてローブを装備してくれホオズキ」
「……わかった」
俺は左手を振ってウィンドウを呼び出し唯一装備していなかったローブを装備した。(※イメージとしてはアニメSAO第一話のアスナが着ていたローブを想像してくれれば問題ありません)
「よし、それじゃあ行くか。リーファ、案内の続きよろしく」
「え、あ、うん。……でも、もう着くよ?」
「え、……あ、ほんとだ。へぇ、あれがスイルベーンか。やっぱり綺麗な街並みだな」
「でしょ!」
キリにぃが綺麗と言ったが確かにスイルベーンの街並みはジェイドグリーンに輝き夜の世界とも合わさりとても幻想的な味を醸しだしていた。
「それじゃあ真中にある塔の根元に着陸するわよ!」
「「了解!」」
俺たち三人は街の中央にあると思われる
「ん、あぁぁぁあ……だあっ。慣れないことだし少し疲れたな」
「おいおいホオズキ、そんなことで疲れるなんてこの先大丈夫か?」
「う~む……ま、なんとかなるよ」
「おいおい、ずいぶんと軽いな」
「リーファちゃん!無事だったの!」
キリにぃと話をしていたら、リーファを呼びながら近寄ってくる黄緑色の髪の少年シルフが見えた。
「あ、レコン。うん、どうにかねー」
「すごいや、あれだけのサラマンダーから逃げ切るなんて流石リーファちゃん!って、スプリガンがなんでここに!?」
キリにぃに気付き、後ろに飛んで腰につるしてあるダガーに手をかけようとした。
が、それを見たリーファがそれを制した。
「待って!あたしを助けてくれたのこの二人なの。紹介するね、こいつはレコン。君たちが来る少し前にサラマンダーたちにやられちゃったんだ」
「そうだったのか。俺はキリト。助けたって言ってもサラマンダーを倒したのは俺じゃなくてローブのコイツな」
「遅かったんだな、ごめんな。俺はホオズキ。ローブを着てんのは気にしないでくれ」
「あっ、どうも」
そう言ってレコン少年はキリにぃが出した手を握った後、俺の出した手も握り握手を交わした。
「って!そうじゃなくて!」
その場の空気に流されたことに気付き、また後ろに飛び退く。
「ほんとに大丈夫なのリーファちゃん!?スパイとかじゃないよね!?特にそっちのローブの人!!!」
「あたしも最初は疑ったんだけどねー。スプリガンの人はスパイだとしても天然が入りすぎてるし。ローブの人は装備が
「あっ、ひでぇ!」
「……キリにぃのは自業自得だろ」
笑い合うキリにぃとリーファと俺を疑わしい目で見ていたがレコンは少しして咳払いをして二人の気を自分に向けた。
「リーファちゃん、シグルドたちはもう『水仙館』で待ってるからそこでアイテム配分やろうって」
「あ、そっか。う~ん……あたし今日の配分はいいわ。あんたに預けるから四人で分けて」
「へ?リーファちゃんは来ないの?」
「うん、助けてくれたお礼にご飯奢る約束したから」
リーファはそう言ってこっちに戻ってこようとするがそれをレコンが手を掴んで止めた。
「ちょっとレコン。離して」
「ダメだよリーファちゃん。助けてもらったとしてもやっぱり知らない人と一緒に行くのは危険だよ」
「別に、大丈夫よ。二人とも
「それでも、やっぱり危ないよ!!」
レコンはそう言うと無理やりリーファの手を引いてここから移動しようとした。
「ちょっと!離して!」
掴んでいる手を話そうとするが二人の位置の関係もあってか、なかなか手を振りほどけずにいた。
……ハァ。
「はい、ストップ」
俺はレコンの手を掴んでリーファの手を離させる。
「レコン……だっけか。お前は知らない人と一緒に行くのはダメって意見だったよな」
「そうだけど……それが?」
「いや、なら問題はないはずだぞ?」
「……え、どういうこと?」
「いや、だって俺
「ん、家で一緒に剣道?……もしかして君って、今日夜くん?」
「おう、そうだぞ。……で?俺とリーファは知り合いだしお前の考えじゃ別に一緒に行動しても問題は無いよな?それに―――」
「……うん、問題は無いね。……え、それに?」
レコンからの同意を聞きながら俺はリーファの肩をつかみ、自分に抱き寄せた。
「―――彼女と行動するのを制限されるのは困るんだけどな。レコン?」
「ふぇっ。……!?!?!!?」
そう言うとリーファは顔を赤くして少しうつ向いてしまった。……怒ってんのかな?
「(リーファ……いや、直葉、頼む今は合わせてくれ)」
「(あ、合わせるって、何によ?)」
「(こいつ……レコンを撒くためのこの芝居にだよ)」
「へー。お前たちって付き合ってたのか」
キリにぃ、リーファが直葉ってことに気付いてないんだな……
「そうだったんですね。おめでとうございます、ホオズキさん、リーファさん」
ユイちゃん、その言葉はいらねぇよ。
「ちょっ、ちょっと、な、何を言ってるの今日夜君!」
お、ちゃんと乗ってくれたな。……それにしてもホントに必死だな。やっぱ怒ってんだなぁ。
「リーファ、こっちじゃホオズキって呼んでくれよ……。あれ、レコンどこ行った?」
リーファの方を向いて声をかけていたらレコンがいつの間にかいなくなっていた。
「お前たちが話してる間になんか悔しそうな顔してどっか行ったぞ」
「え、マジで?まぁ、いいか。……悪かったな直葉。好きでも無い相手に彼女なんて言われてさ」
「え!だ、大丈夫大丈夫!……(別に好きでも無い相手って訳でもないもん……)」
「ん、何か言ったか?」
「いや、なんでもないよホオズキくん」
「……ん?直葉?……もしかしてお前、スグか?」
「え……。その呼び方って、もしかしてお兄ちゃん?」
ハァ。やっと気付いたのかよこの二人は……
「キリにぃ、リーファ、一回二人でちゃんと話し合え。リーファはキリにぃがまたVRMMOにいるのに賛成な訳ないと思う。でもキリにぃにもちゃんと理由は有るんだ。一回その事を聞いてやってくれ」
「う、うん」
「あ、ああ」
「よし。そんじゃ行くか」
「……オススメのとこ有るからそこに行こうよ」
やっぱ少し元気が無くなってんな。……まったくこの
戦闘が無くてつまらない!という人いませんか?もう少し待っててくださいね。必ず(少しは)戦闘描写入れますから。
では、次話で会いましょう。