SAO・D&R   作:羽瀬川小鳩

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夜明け(改変)

あれ?ここ、何処?

まずヒカルが目を開けるとそんな言葉が出ました、そこはいかにも病院の一室で自分はベッドに横たわっていました、いえ正確な表現では診察台です。
そこはヒカル一人がやっと横になれる程度の、子供用の診察台でした。

ヒカルはそれほど大きくありません、まだ7歳なので診察台が小さいのでしょう。


第3話

祖父母より前にお医者さんらしき人が声をかけます

気がついたかいヒカルちゃん、ここが何処だかわかるかな?

 

ヒカルは自信なさげにしかし正確な答えを口にします

病…院?

 

 

祖父母が声をかけます

そうだよヒカル、お前は風邪で熱を出して倒れたんだ、だから今先生に診て貰ってたんだよ。

ヒカル、喉渇かないかい?何か飲みたくはないかい?

 

ヒカルはただ一言

お水

 

 

それから看護師がプラスチックのカップに少量の水を用意して運んできました、ヒカルはそれを飲みます。

 

医師が色々と薬の説明をしています、朝昼晩1日3回毎食後に必ず飲むこと、就寝前にも飲むので計4回、自分で治ったと判断せず暫くは病院に通院すること、薬はとくに苦いとか不味いとかは無いけれど何も食べず飲んだり時間がバラバラだと効果が持続しなかったり、胃を荒らすのできちんと食事のあと飲むこと。

 

 

幼いヒカルには少し、いやかなり…大人でも面倒だと思う人がいるのも事実です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこれらの治療行為は全て嘘です、渡されたのはただの栄養材、ルールを無視しても胃は荒れませんし、ルールを守っても風邪は治りません、そもそもヒカルは風邪ではありませんでした。

では何故こんな無意味なことを医師がするのか、それは彼がただの内科医ではないからです。

 

 

病院へ運ばれたヒカルを祖父母は救いたいと考えました、その幼い心を守りたいと考えました、そして賭けに出ました。

両親が行方不明なのではない、両親は今も仕事の最中で会うことが難しいだけ、仕事の区切りがついたらまた会える。

 

そうマインドコントロールをしたのです、催眠療法といって普通の人はおそらく関わることはありません。

何かのトラウマ、精神的過負荷、そういったもので心が壊れないように、強い暗示をかけるのです。

 

その上で偽者の両親が手紙を書く、勿論手紙は偽物、書いているのは祖父母か親戚の誰か、両親のふりをして月に数度手紙を出します。

 

 

 

 

それからヒカルが高校時代まで時計の針は進みます

 

 

ヒカルは、その年までなに不自由無く過ごしました。

楽しい幼少時代は瞬く間に走り去り、受験シーズン真っ只中。

 

西暦2022年 世間では話題のVRMMOが絶えずニュースチャンネルのトップを飾っている、ソードアートオンライン。

 

『これは、ゲームであっても、遊びではない』

 

とある大手電機メーカーが仮想空間へのフルダイブ技術を開発、実用化した年。

かつてのようなコントローラではなく、脳波に直接信号を送り、五感全てでVRMMOをプレイ出来る時代となっていた。

 

しかし、それは同時に1万人もの人間の意識を仮想空間へと幽閉し、外部干渉やプレイ中に何らかの方法でHPがゼロになると、脳を電子レンジで焼かれて死ぬというデスゲームの始まりでもあった。




はぁ、またこのニュースか、持ってないから関係無いけれど…正直興味はあったんだよな。

などと呟くヒカル、彼はまだ自分もこのデスゲームと無関係では無いことを知らない。
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