if〜刹那君は引きこもり〜   作:猫舌

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次回から少し戦闘入ります。
では、どうぞ!


第10話

刹那サイド

 

 

温泉旅行から数週間が経過したある休日・・・。

 

 

『マスター、訓練しましょう』

 

「・・・はい?」

 

 

セシアの一言から全ては始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~地下[訓練場]~

 

 

如月家の地下に存在する特訓施設。其処に刹那とその家族が集合していた。

 

 

「で、訓練って魔法の?」

 

『はい。この御時世、何時何処で何が起きるか分かりません。だからこその訓練です』

 

「と言っても僕は戦う気無いしそもそも地球で魔法を使う機会なんて・・・」

 

『甘いです!あのクズ共がマスターを襲って来たらどうするんですか!?』

 

「でもアイツ等は変態が・・・」

 

『例えそうでも不測の事態になる事もありえます。それにこれはマスターの,家系,に伝わる魔法の練習でもあるんですよ?』

 

「そう言われると弱いな・・・」

 

 

セシアの言葉に僕は悩む。お母さんから聞いたが、如月家は昔の王族達の家系らしく、僕は二つの王族の血を引いているらしい。所謂サラブレッドと言う奴だ。その中でもお母さんの家系の血を濃く継いでいる僕は生まれた時にその家の者から特別な魔法を受け継いだ。一度だけ使った事があるのだが、その魔法はあまりにも強力だった。僕の家系は大変有名な為に如月の名を名乗り、この魔法文化の無い地球で隠居していたらしい。お父さんは僕が生まれる前に亡くなってしまったから姿は知らないが、お母さんは容姿を隠すために特徴的だった金髪とオッドアイをカラコンと染料で黒髪黒目にしていた。僕の髪も特殊な魔力を開放すると、お母さんと同じ髪と目になるが、目立ちたくないので封印している。

 

 

「家の魔法トラウマなんだよ」

 

『でもマスターはそれと能力を使ってあのクズ共の被害者を助けたじゃないですか』

 

「あの時は助けたい一心だったから・・・今は無理だよ」

 

 

僕の言葉にセシアは呻く様な声を出して考えている。すると部屋にインターホンの音が鳴った。

 

 

「お、お客さんが来たみたいだから修行は今度。皆、帰るよ」

 

『うう・・・絶対ですからね』

 

 

こうして僕達は上へ戻り、インターホンのカメラを除く。其処には変態が立っていた。セシアが扉を開けて変態をリビングへ通す。

 

 

「お邪魔します。久しぶり、刹那」

 

「また名前を・・・もういいや。久しぶり」

 

「暇だったから来ちゃった。ごめんねいきなり」

 

「良いよ別に。正直今日はナイスタイミングだったし」

 

「タイミング?何の?」

 

「ううん。こっちの話しさ。それより僕なんかと遊ぶよりも高町さん達と遊んだ方が良いんじゃない?」

 

 

僕が聞くと変態は苦笑いをしながら首を横に振った。

 

 

「実は最近あの子達と関わってないのよ私」

 

「へぇ。それまた何で?」

 

「私達って転生者でしょ?精神年齢的にあの子達と絡むのがキツイっていうのもあるけど、最近はあの子達の行動にイライラ来ちゃって・・・」

 

「行動?」

 

「ええ。刹那は知らないけどなのはって小5の頃に大怪我したのよ。魔法も使えないだろうって言われる位にボロボロにね」

 

「そりゃ大変だ。で、ソイツは魔法を辞めたの?」

 

「いいえ。リハビリを死ぬ気でやって奇跡の回復を遂げたわ。問題はそこから数年後なのよ」

 

「大体最近か・・・」

 

 

話す毎に変t、蒼乃さんの顔が暗くなって行く。僕達は掛ける言葉が見つからず、ただ聞く事しか出来なかった。

 

 

「なのは、フェイト、アリシア、はやてと転生者二人がね。中学を卒業したら管理局に入るって言い出したのよ」

 

「管理局って確か次元世界の平和を守るとか吐かしてるブラック企業だっけ」

 

「そうよ。それに中卒なんて地球人としてはダメでしょう。と言うか未成年で戦場は危険すぎるわ。そんなの私は反対よ」

 

「じゃあ、君は行かないんだ」

 

「ええ。と言うより私は魔法自体に興味は無いし、この街で生きてこの街で死にたいわ」

 

「んで、あの馬鹿共は君の話を聞かずに疎遠気味だと?」

 

「アリサとすずかもなのは達と喧嘩しちゃって・・・何かどうでも良くなっちゃった」

 

 

そう言って蒼乃さんはソファーにグデッとなる。どうやら本格的に面倒な問題の様だ。

 

 

「私は高校に進学して公務員になりたいのよ。前世でもそうだったしね」

 

「そう。前世では何歳で死んだの?」

 

「30代で独身だったのよ。もうちょっと生きたかったわ」

 

「ああ、婚期逃しt「ナニカイッタカシラ?」何でもないっす」

 

 

今、明らかにヤバいプレッシャーを感じた。シロッコってこんな感じでプレッシャーを感じていたのだろうか・・・。

 

 

「じゃあ、今日は皆でパーティーゲームでもやる?嫌な事はパーっと忘れなよ」

 

「そうね。ゲームなんて最近やってなかったわ」

 

 

僕はテレビに機械を繋げて常に一人でやって来た某配管工のパーティーゲームを起動した。

 

 

「じゃあ、最下位は罰ゲームね」

 

「よっしゃ!公式的に刹那にセクハラでk何でもないですだからその目を止めてください」

 

 

シュテル達の〈●〉〈●〉な目線に蒼乃さんはガクガクと震える。この後は何事も無くゲームをして一日が過ぎた。そして時刻は夜の7時近く。

 

 

「もうこんな時間か。良かったら晩御飯食べてく?」

 

「良いの?ならありがたくもらうわ。お母さん今日は実家に帰ってて居ないのよ。私はあまり行きたくないから遠慮させてもらったんだけどね」

 

「親の実家なのに?」

 

「其処の叔父の目線が何時も嫌らしくて嫌いなのよ」

 

「ああ、成程ね」

 

 

確かに蒼乃さんは昔から子供にしては成長が早かった気がする。葉山よりも一時期は背が高かったし、僕よりも・・・うん、これ以上は考えない様にしよう。頭の中で振り切って僕はキッチンに立ってエプロンを付ける。

 

 

「今日リクエストある人居る?」

 

「カレーが良い!」

 

「了解、じゃあ今日はカレーね」

 

 

レヴィの元気な声に答えてカレーを作る。家のカレーには普通の肉の他にチーズと一緒に丸めた肉団子を使う。これで挽肉とチーズの旨みがいい具合にカレーに溶け込んで美味しくなるのだ。パパッとカレーの他にスープとサラダを作る。あっと言う間に食事は完成した。後は家族へのご褒美を用意して食事を持って行く。

 

 

「はい、どうぞ召し上がれ」

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

 

皆がカレーを食べ始める。蒼乃さんは口に入れた瞬間固まって動かなくなった。

 

 

「あの・・・もしかして不味かった?」

 

「逆よ逆!美味しすぎて何も言えないの!スープも美味しいしこのサラダのドレッシングって」

 

「それ僕の手作りなんだ」

 

「お、美味しすぎる。ディアーチェ達は何時もこんな食事をしてるの?」

 

「うむ。刹那の料理に勝る物などこの世には存在せんわ」

 

「そうですね。刹那、おかわりください」

 

「おかわりーっ!」

 

「あ、私もください」

 

「はいはい。ちょっと待っててね」

 

 

僕はシュテル達からお皿を受け取ってカレーを盛る。その後、ディアーチェと蒼乃さんもおかわりをして、あっという間にカレーは空になった。家は食いしん坊が多いから料理店などで使うレベルの大きな鍋を使っているのだが、直ぐに無くなってしまう。全員が食べ終わった所でご褒美を持って行く。

 

 

「はい、ご褒美の時間だよ。まずはディアーチェ」

 

「おお、来たか!」

 

「ディアーチェはこの前のテストで全教科万点だったからプリンにクリームとフルーツたっぷりだよ」

 

「頑張った甲斐があった・・・」

 

 

そう言ってディアーチェは蕩けた表情をする。次にシュテルだ。

 

 

「シュテルもディアーチェと同点だったから同じやつね」

 

「ありがとうございます。この時をずっと待ちわびていました」

 

 

ディアーチェと同じ状態になったシュテルを尻目に今度はレヴィの方へ向く。

 

 

「レヴィはテスト0点が三つもあったからフルーツだけね」

 

「そ、そんなぁ・・・」

 

「プリンが欲しかったら頑張って勉強しなよ」

 

「うん、頑張る!」

 

 

次にユーリへと向き直る。ユーリは己の結末が分かっているのか震えている。僕は無情にもユーリに判決を下した。

 

 

「ユーリは夜更しが原因で寝坊した上にテストあまり良くなかったよね。よってデザートは抜きです」

 

「待ってくださいそれは幾ら何でも横暴です!意義を申し立てます!学級崩壊ですアパルトヘイトです!」

 

「絶対それ意味分かってないでしょ。レヴィは成績悪くても寝坊や居眠りはしてないよ。でもユーリはやってるでしょ。自業自得です」

 

「うぅ・・・鬼、悪魔、刹那・・・」

 

「ちょっとネット我慢すればいいだけでしょ?」

 

「じゃあ刹那は我慢できるんですか!?」

 

「無理だね。でも僕は大学の問題までは解けるし寝坊もしないで家事やってるよ。だからノーカンです」

 

 

僕の言葉にユーリは燃え尽きたポーズになる。この光景を見て蒼乃さんはオロオロとしていた。

 

 

「な、何?そんなに刹那のプリンが欲しいわけ?」

 

「食べてみる?何か我が家では大人気でさ。蒼乃さんは全部乗せね」

 

「ありがとう。いただきます。・・・これはっ!?」

 

 

一瞬蒼乃さんの後ろに雷のエフェクトが見えた気がした。そして蒼乃さんは饒舌な解説を始める。

 

 

「口に入れた瞬間しつこくない甘さのプリンが気持ちよく入ってきてあっという間に溶けていく!それだけじゃなくカラメルソースとクリームの組み合わせも絶妙で幾らでも食べられるし手が止まらないっ!最早コレは只のプリンでは無くプリン言う枠を超越しているぅ!」

 

「はい、長い解説ありがとうございました」

 

 

あっと言う間に全員食べ終わり、食器を片付ける。するとディアーチェが手伝ってくれた。

 

 

「ありがとディアーチェ」

 

「気にするな。それに我は・・・恋人ではないか。愛する殿方を手伝いたいのは当然であろう」

 

 

ディアーチェ小声で言う。そしてお互いに赤面した。恋人になったんだし皆はやっぱりデートとかしたいんだろうな・・・。その時は勇気を出して外に出よう。そう思いながら食器を片付けた僕達はソファーへと戻る。

 

 

「それじゃあ私はもう帰るわね。そろそろ帰らないと警察に補導されちゃうわ」

 

「分かったよ。じゃあね」

 

「ええ。また時間がある時くるわ」

 

「じゃあ、コレ」

 

 

そう言って僕は紙を渡した。其処には僕のメアドが書いてある。何時でも捨てアドにできる物を使っているのでバレても安心だ。

 

 

「・・・良いの?私に渡しても」

 

「バレたら捨てるアドレスだし基本他言無用にしてくれれば良いから」

 

「うん。じゃあ今度メールするね」

 

「ん。了解」

 

 

こうして蒼乃さんは帰って行った。何かこの前の温泉以来少し心に余裕ができた気がする。高町さん達とは関わる気は一切起きないが蒼乃さんはもう少し考えても良いのかもしれない。そう思いながら僕は皆が待つリビングへと戻った。

 

 

刹那サイド終了

 

 

三人称サイド

 

 

とある次元世界の研究所に一人の男が居た。その男は目の前にある一つの宝石を見ている。その宝石は赤く、血の様な色をしていた。男は宝石を見ながら愉快そうに唇を歪める。

 

 

「このロストロギアであのガキを・・・覚えてろよ高町なのはぁ・・・」

 

 

男のその目は正しく狂気と呼べる物だった・・・。

 

 

三人称サイド終了




次回から少しずつ原作キャラを出して行きたいと思っています。そしてもうすぐ刹那の家系の秘密が!?受け継がれた魔法とは!?
これからもお楽しみに!
作者は今日パズドラで帰って来たベジータを遂にドロップしたので黄金の万人を手に入れる作業に集中です!いよいよベジットにするチャンスが!
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