なんのひねりもないサブタイトルですいません(笑)
この金木の性格はヒデと再会した後、半赫者から一旦普通に戻っているので黒カネキと白カネキが混じったような感じになっています。
普段の口調は黒カネキ寄りですが、切れたりすると白カネキに戻ります。
P,S 作品タイトルが他作品とかぶっていたので、変更しました。すいません。
...突然、金木は明るい光と冷たい風を感じた。
金木「...えっ!?」
僕はあんていくの地下にいたはずだ...
しかし目全には雲一つない青空が広がっていた。
あまりの衝撃に金木の思考はしばし停止していた。
「ってうわ!」
停止していた金木の頭はあることに気付いた。
そう、彼は空中から真っ逆さまに落下していたのだ。
地上との距離は100メートルくらいだろうか...
..
金木「くっ!」(これは赫子で防がないと...やばい!)
金木の右の腎臓あたりから触手のような赤い物体が出現した。
「ズガァァ!!」4本の赫子を地面に突き刺し、着地した。
金木「森...?」
そう、彼は巨大な森の中にいたのだ。
当然だが金木の家や「あんていく」のある東京にこんな場所はない。
そして彼はそこでもう一つ重大なことに気付く。
「傷が...治ってる...」
さっきまで自分は有馬との戦いで極限まで消耗していたはずだ。
いくら自分が再生力の優れた喰種だからと言ってもこれはありえない。
わけがわからない...
金木「どっかの物語みたいに実はずっと死んでは生き返ってを繰り返してる...ってことはないよね?」
昔、人間だったころ本屋で読んだ話を思い出した。
金木「まぁそんなことよりまず、いまがどういう状況なのかだな...」
さっき空中から落ちてきたときに里のようなものが見えたので、そこに向かうことにした。
ほんとに大きな森だな...
そんな事を考えていると、急に視界が悪くなってきた。
異常とも呼べる速さで霧が出てきたのである。
少し経つと視界は数メートルが精々というくらいになった。
金木「これは...明らかに自然のものじゃないね...そこの茂みに隠れてる君の仕業かな?」
静かに、しかし威嚇するように、茂みに隠れる「彼女」に話しかけた。
?「なぬ?あたいに気付いた!?」
茂みから声がした。
「僕は金木 研(カネキ ケン)、...君は?」
...金木は冷静だった。
さっきま地下にいたのがいきなり空から落下していたり、傷がまるで今までのことが
夢か幻であったかのように消えていたりしたりと、異常な事態が頻発したのだが、どうやら人(まぁ喰種だけど...)はあまりにも異質な状況に立たされるとかえって逆に冷静になるらしい。
冷静になった金木の頭にあるのは、「せめてまだ生き残っているであろうあんていくの皆だけでもを守る。」それだけだった。
そのためにはまず、自分が今どういった状況に立たされているのか知る必要があった。
?「あたいはチルノ、ここらの妖精達の「おかしら」さ!!」
茂みから出てきたのは見た目から11~13程度の年であろう、青髪の少女だった。
金木「よう...せい?」
金木(喰種の団体名だろうか、「チルノ」は...コードネームだろう...しかしこの若さで...「おかしら」?)
黙って考え事をする金木にチルノと名乗った少女が声を荒げて話しかけてきた。
チルノ「ちょっと、あたいの縄張りに勝手に入っておいて、そのうえこっちの話はしかとかい?」
どうやら、考え事をしているうちに話しかけられていたらしい。
金木「ああ、ごめん。それでここは君の食い場かなにかかい?」
チルノ「【食い場】?なんかかっこいいなそれ!
ゴホンッ! そうさ、ここはあたいの食い場さ」
金木「つまり君は自分の食い場を荒らされて怒っている。そういう事かい?」
チルノ「そうさ、サイキョーであるこのあたいの食い場に勝手に入って来たんだ、
それなりの覚悟はあるんだろうね?」
金木「君の食い場に勝手に勝手に入ったのは謝る。でも僕にも色々事情があるんだ...
それと、いくつか聞きたいことがあるんだけど...」
チルノ「フン、最強であるあたいに弾幕ごっこで勝つことができれば聞いてやらんこともない!」
金木「...弾幕ごっこ?なんだいそ..」
チルノ「いくよ!あたいの力に震えるがいい!」
金木の言葉の途中でチルノがそういうと周りの気温が急激に下がってきた。
金木「....」
身体から奪われる熱はチルノの肩あたりに集まっていった。
そしてそれは6つの氷の結晶になり、翼のように展開した。
金木「羽赫...?いや...なんだあれ..」
少なくとも金木は、今までにこれほど異質な赫子を扱う喰種に出会ったことがなかった。
チルノ「アイシクルフォール!」
チルノがそう叫ぶと、金木めがけて一直線に無数の氷のつぶてが飛んできた。
そのつぶては弾丸並みのスピードで飛んできたが、羽赫の速射すら容易くよけ切る金木にとって
それを躱すことはいとも簡単だった。
チルノ「最強のあたいの完璧な弾幕をよけ切るなんて中々やるじゃないか!」
...自らを「最強」と執拗に誇示する彼女は、見た目相応の無邪気な子供に見える。
金木(...勝手に食い場に入っておいてその上情報を聞き出すために攻撃するなんて真似、したくなかったけど..)
金木「あんていくの皆を救うためには...【仕方ない】...よね」
今の自分にとって最も重要なのは人間性を保つことでなく、あんていくの皆を救うことだった。
金木はチルノを「殺してはいけない【敵】」と認識することにした。
金木の左目が赤く染まる。
「赫眼」。喰種が戦闘などの際に眼球を赤く変化させた状態の呼称。
金木の右の腎臓あたりから再び1本の赫子が出現する。
チルノ「まだまだいくよ!」
再び氷晶を飛ばすチルノ。
しかし金木はそれを容易く赫子で打ち落とす。
金木「...行くよ。」
地面を強く蹴る。
喰種の身体能力は極めて高く、数メートルを跳躍し、素手で人体を貫く筋力をもつ。
たちまち金木はチルノの真上付近に移動し、赫子を叩き付けた。
加減こそしたものの、そこらの喰種なら一撃で気絶しかねない威力だ。
赫子がチルノに触れた瞬間、金木は違和感を覚えた。
感触が無かった。
金木の赫子が触れた瞬間、チルノの体は霧状になり周囲に四散したのだ。
金木「..な!?」
チルノ「凍符【コールドディヴィニティ】それはあたいのげんえいさ!」
金木「...は?」
すっとんきょうな声を上げる金木。
当然だ。確かに金木は人智を超えた力を持つ【喰種】の一人である。
喰種は個体差はあるが成体ではヒトの4~7倍の筋力を持つとされ、小さな切り傷程度であれば一瞬、骨折でも一晩程度で治癒する。
しかしいくら喰種でも不可能なことは多い。
【幻影】を作るなどもっての他。
子供の冗談と考えようとしたが、事実チルノは金木の攻撃をかわしていた。
金木(...どうやらここを抜け出してあんていくに戻るのはかなり困難そうだ。)
ここが普通でないことは何となく分かっていた。
金木(だけどまさかここまでふざけた場所だなんてね...
僕はおとぎの国にでも迷い込んじゃったのか?)
流石にここまでありえない事が頻繁に起こると驚きを通り越して呆れてしまう。
チルノ「さっきから黙りこくってどうしたんだい?
ああ!あたいの力に手も足も出ないんでおじけづいちゃったのか!」
チルノが当然とばかりに胸を張る。
金木「...僕は少しばかり手を抜きすぎてたみたいだね。」
金木が人差し指に親指を添えて「コキリ」と指を鳴らす。
瞬間、金木の赫子が4本に増える。
チルノ「ふん、それがお前の本気か?」
金木「まぁ、そんな感じかな...」
金木が赫子の一本をチルノに向かって一直線に突き刺す。
チルノ「フン、この程度じゃかすりもしないよ!」
金木「だろうね」
金木が残りの3本を地面に突き刺し、それを軸に空中に跳んだ。
金木が4本の赫子を空中から体ごと叩き付ける。
チルノ「くっ!」
直撃はしなかったものの、小柄なチルノの体は大きく後ろに吹き飛ばされた。
金木が地面に降りて、追撃を仕掛ける。
チルノが吹き飛びながら金木めがけて無数の氷晶を発射するが、すべて躱されてしまう。
チルノ「はぁっ!」
ようやく体制を戻したチルノが氷で作った巨大な剣を金木に振り下ろすが、こちらは金木の赫子に容易く壊されてしまった。
チルノ「なっ!」
金木「...【ゲームオーバー】だよ。」
今度こそ【本物】に赫子で攻撃をかけようとしたとき...
「ちょ、ちょっと待ってください!!」
おどおどした声がそれを制した。
?「二人ともスペルカードルールで過度な物理攻撃は禁止されているはずでしょう?」
振り向くと、緑色の髪の羽の生えた少女が荒立った様子で立っていた。
金木「..スペルカードルール?」
?「?...もしかして貴方は外来人の方ですか?」
金木「外来人?」
?「その反応..やはりあなたは外来人のようですね...」
緑髪の少女が予想通りという顔で静かに呟いた。
?「私は名前はありませんが、皆には【大妖精】と呼ばれています。」
大妖精「貴方は自分の意志と無関係にここに飛ばされて、情報を手に入れるためにチルノちゃんと戦っていた。
そういう解釈でよろしいですか?」
金木「ああ。」
大妖精「...分かりました。私に答えられる範囲でよければお答えします。」
金木「助かるよ。」
...どうやらこの子に自分に対する敵意はないらしい。
金木の赫子が赤い霧状になって四散した。
チルノ「ちょっ、大ちゃん!こいつはあたいの縄張りに勝手に..」
大妖精「外来人ってことは多分、半ば強引にここに飛ばされたんだと思うよ。」
金木「ああ。」
...どうやらこの大妖精と言う子はチルノと違い年の割に落ち着いているようだ。
金木「まず、ここはどこなんだい?」
大妖精「ここは【幻想郷】。強力な結界によって外部と遮断だれた、人間と妖怪などが共に共存する
最後の楽園です。」
金木「...妖怪?」
大妖精「はい。まぁ外来人であるあなたには信じられないでしょうが...」
金木「まぁ...簡単に信じられる話じゃないね...」
当然だ。金木の中の【妖怪】というものの認識はまさしく【幻想】であり、存在しないものである。
金木「...それでスペルカードルールというのは?」
大妖精「幻想郷内での揉め事や紛争を解決するための手段とされていて、人間と妖怪が対等に戦う場合や
強い妖怪同士が戦う場合に必要以上に力を出さないようにするための決闘ルールです。」
金木「...なるほどね。」
大妖精「それで..あなたが聞きたいのは元の世界に戻る方法...ですよね?」
金木「ああ。」
金木がそう答えると大妖精は申し訳なさそうな顔をした。
大妖精「申し訳ないのですが..私達幻想郷の住民は基本的に外に出ることができないんです。」
金木「..なにか方法はないのかい?」
何となく予想はしていたが、やはりそう簡単には諦められない。
大妖精「いえ..方法がないわけではありません。あちらの方向に神社が一軒あります。」
そういって大妖精は東の方角を指さした。
金木「そこの神社に何かあるのかい?」
チルノ「.........うん....あるよ..たぶんこの幻想郷で一番怖い物が....」
金木「?」
あの元気の塊のようなチルノが珍しくどんよりした表情で頷いた。
この子をここまで沈ませるものっていったい....
金木「そこの神社には何が?」
そう聞くと大妖精が苦笑いしてこう答えた。
「この幻想郷の大結界を管理する巫女が住んでいます。」
前書きにも書きましたがタイトルを変更しました。すいませんm(__)m
この作品での大妖精は原作と違い、かなり落ち着いていますね...
すいません彼女以外説明役が思いつきませんでした(笑)