東方喰種(トーホーグール)【幻】   作:卵かけごはん

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すみません!m(__)m
まずその一言からです。
話自体は結構前から出来上がっていたのですが、
いろいろありまして一時期ネット環境が無くなってしまい、小説を上げるのが
とても遅くなってしまいました。本当にすいません!
次回はもう少し早く上げたいと思います。(ついでに、次回からまた幻想郷編です。)

※有馬さんの性格が今一つ掴めないため、違和感を覚えたりしたら教えてくれるとうれしいです。



第七話 「外界」 

..ただただ雲一つ見られない晴天が広がる壮大な空の下。

日本における対・喰種機関「喰種対策局」(英名:Commission of Counter Ghoul,)、通称【CCG】。

その本局のビルの真下。

 

?「有馬特等..有馬特等!」

芯の通った声が響く。

有馬「ん?あぁ、亜門か...どうしたんだい?」

..CCGの【死神】の別名を持つ喰種捜査官、有馬貴将が話しかけられたほうを振り向く。

 

...目に入ったのは屈強な体格をした長身の男。

..亜門剛太郎、上等捜査官。過去にさまざまな功績を残す、喰種捜査官の中でもかなり優秀な部類に入る捜査官だ。

亜門「少し...お聞きしたいことが...」

うつむいた表情で亜門が呟く。

 

有馬「..聞きたいこと?..あぁ、【眼帯の喰種】の事かい?」

亜門「..!..はい。」

..自分の考えが読まれたことに驚愕を覚えながらも、沈んだ声でそれを肯定する。

 

亜門「すみません...奴には個人的にどうしても聞いておきたいことがあるんです。」

申し訳なさそうに謝罪し、亜門が苦虫を噛み潰したような表情をする。

有馬「別に構わないよ...彼は喰種だけど【特別】だったみたいだしね...」

 

亜門「...それで..奴は?有馬特等との戦闘中、行方を眩ませたと聞きますが..」

確認するように亜門が有馬の顔を覗き込む。

 

有馬「ああ...突然ね。」

..有馬がそれを肯定する。

亜門「..突然?」

有馬「..突然に..ね、消えたんだよ。」

..わけが分からない、といった顔をする亜門だが実際に目にした自分でさえも理解できていないのだ。

それも仕方がないだろう。

 

 

亜門「消えた..とは?」

有馬「そのままさ、【消えた】んだよ。」

..亜門は首を傾げるが、有馬が嘘や冗談を言っているわけではなさそうだと判断したのか、話を進める。

 

亜門「それで..突然に姿を消した方法などに心当たりは?」

亜門が尋ねるが、有馬は申し訳なさそうに首を横に振る。

有馬「..すまない。彼が消えたのは本当に【突然】だからね..」

 

亜門「..そうですか...」

有馬「もしかしたら..」

 

..有馬が言葉を繋ぐ。

亜門「?」

有馬「..夢の国にでも行ってしまったのかもね..」

亜門に笑いかけながら言う。

亜門「え...」

 

有馬「それじゃ..」

..そう言い残して有馬がその場を去る。

ポツン-..と一人その場に取り残された亜門。

 

...石像のようにその場に固まった彼がそれを冗談だと気付くのはそれからしばらく立った後だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

           ♦

 

 

 

 

 

 

 

 

有馬「...眩しいな。」

..眩い光が焼き付けるように目に差し込む。

一瞬、陽の光かと誤認しそうになるほどのそれは、壁のいたるところに取り付けられた無数の【照明】から発せられたものだった。

 

彼は今、【眼帯の喰種】の消息が絶たれた、「あんていく」の地下に訪れていた。

..現在、CCGにより有馬の駆逐した、大量の【喰種の死体】が運び出されている最中だ。

有馬(..亜門も連れてくればよかったかな。随分と眼帯の喰種に興味があるみたいだし..消えた行方についてのヒントはあまり見つからなさそうだけど..)

 

..しかし、【眼帯の喰種】。いや、【金木研】か..

有馬「本当に、一体どこに消えたのやら。」

溜息代わりに小声で呟く。

有馬(..金木研に、梟に、【部屋の中にあった手紙】。流石にそろそろ頭が痛くなりそうだ..)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           ♦

 

 

 

 

 

 

 

 

有馬「ふぅ..」

彼は自宅の玄関にいた。

丁度、20区での梟討伐作戦後の会議が終わったところだ。

有馬「..【眼帯の喰種】の突然の失踪..か。」

周囲に人がいないことを確認し、呟く。

 

有馬(..流石にあれは理解しがたいな...)

自宅のドアの取っ手に手を掛けながら、思考を巡らせる。

..突然に消えた【喰種】。一瞬、視界の端に映った無数の不気味な【目】。

 

有馬「..何だったかな。」

..頭の中で何かが引っかかる。

..ずっと昔に何処かで似たような話を聞いた気がする...

 

有馬(まぁ..ただのデジャブだろう...)

..取り敢えずはそう判断し、視線を部屋に移すと、無造作に机の上に置かれている手紙が目に入る。

有馬「..?今朝、外出した時には何も置いていなかったはずだが..」

 

当然ながら、彼の家に住んでいるのは彼だけだ。

..そもそも、彼の家には手紙というものが全くと言っていい程保管されていない。

保管されていると手紙といえば大量の白紙の遺書ぐらいなものだろう。

つまり、この手紙は彼以外の何者かの手によって置かれたということになる。

 

有馬(..特に誰かが侵入した形跡は見られない、か...まぁ、僕も探偵じゃないし、この手のことに関して別段詳しいわけじゃないが...)

しばらく思考を巡らせてみるが、やはり【何者かが侵入した】という答え以外は見つかりそうにない。

 

有馬「ふむ..まぁ難しいことを考えるより先に、読んでみたほうが早いな。」

..自宅内に置いてあるということは、言うまでもなく宛て先は自分だろう。

..【無断で】というのが気になるが。

 

..なぜ、どうやって、誰がこんなものを自宅内に置いていったのかは皆目見当もつかない。

有馬(まぁ、最悪警察にでも突き出せばいいさ。)

そう考え、彼は手紙の内容に目を通していく。

 

...小難しい文面で書かれたそれの内容は、簡潔にまとめると、【呼び出し】だった。

有馬「...喫茶店、あんていくの地下にお越しください...ね。」

..【V14】。あの場所のことを知っている人物はごく少数に限られる。

【梟の配下】、あるいは【CCG】か。

差出人は【八雲紫】と書かれていたが、そもそも本名かどうかも分かったものではない。

 

 

..正直、はっきりと言ってしまえば、こちらには呼び出しに応じる義務も義理もない。

呼び出しを断り、この手紙をCCGか警察に届ければそれで話は終わるのだが...

 

有馬(..自宅内にこれを置いていった動機や方法は気になるところだな...まぁ、なにより..)

先の【梟討伐作戦】での、【隻眼の喰種】、及び【梟】との戦闘。

..そこに追い打ちをかけるように次々と行われた会議の影響で、最近は全く娯楽というものに触れられていない。

好奇心を娯楽と称してよいのかはわからないが、最近のどうにも気だるい雰囲気を一掃させるには、いい機会だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           ♦

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで、現在あんていくの地下、V14と呼ばれる大規模な地下空間にいるわけだが..

有馬(..よくよく考えてみると、僕はここで何をすればいいんだ?)

..呼び出しに応じて来てたのはいいが、思い返してみれば手紙には到着後の行動は記述されていなかった。

..会議続きで少し頭が疲れているのか、肝心な事を考えていなかったことに気付く。

 

有馬(まぁ、少し待っていればあちらから何かしらのアクションがあるかもしれないし、少し待ってみるか。)

..横たわった死体の数々を眺めていると、ふと頭に浮かんだものがあった。

...『人と喰種の違いについて』

確か、小倉なんたらとかいう喰種の研究員らしき人物が著書した分厚い本だったか。

【コクリア】襲撃時に本屋の先頭に並んだ【喰種】についての本の内の一つで、ひときわ目立つ場所に置かれていたので覚えている。

 

有馬(..人と喰種の『違い』か。)

目全に転がる死体の山。

外見だけを見るとどの死体も人間の死体に見える。

しかし、不思議と吐き気や不快感が襲ってくることはない。

..これが全て【人】の死体だったら少しは不快に思ったりもするのだろう。

 

.....その違いとは?

【喰種】と【人】の違いとは?

..捕食者と被食者?

加害者と被害者?

いや、自然の食物連鎖を考えるならむしろ、彼らのほうが【正しい姿】なのだろう。

かたや他の生物を蹂躙し、限りあるエネルギーを大量に使用する【人間】。

かたや人間だけを捕食し、基本は自ら作るエネルギーでのみ生活する【喰種】。

どちらが【悪役】かなど一目瞭然だ。

 

ならばなぜ人は必要以上に彼らを蔑み、傷つけるのか。

...下手に飾らないのであれば、答えはすぐに見つかるだろう。

 

【邪魔】だからだ。

日々を過ごし、人生を全うするのに彼らの存在は大きな障害となる。

..自身が生き残るために他者を屠るのがこの世界の法則(ルール)

..しかし考えてみれば、彼らと【共存】する、という方法もあるのだ。

人肉しか栄養にできないというのであれば、それに代わる代用品を【探す】、あるいは【作れば】いい。

...【喰種】は人間と同じくらい脳が発達し、感情も存在する。

【金木研】のように後天的に人間から喰種にすることが可能な程、生物の種としては近い関係にある。

もはや【亜人】といってもあまり間違ってはいないだろう。

 

ならばなぜ、人は共存の道を選ばなかったのか。

彼らの狂暴性により、多くの人間が被害を被るというのも理由の一つだろうが、それも改善の余地はある。

..しかし人は彼らを駆逐する。

しかも喰種に関しては、残虐性の限りを尽くした行為もあまり強くは咎められない。

 

有馬(...あるいは人とゴキブリのような関係なのだろうか?)

特に害をもたらすわけでもないが、人は彼らを殺す。

...ためらいなく。

 

有馬(【夢の国】..か)

ふと、先ほど亜門に話した【冗談】を思い出す。

 

..夢の国とは我ながらよく言ったものだ。

この世界に本当にそんな場所があるのだろうか。

今まで数えるのが困難な程の喰種を殺してきた自分がそんな場所の存在の有無を知ろうとするのは笑い話かもしれないが、

存在するのならば、一度見てみたいものだ。

捕食者と被食者が調和のとれた生活をし、誰も文句を言わず、誰も傷つかず、誰もが【正しく優しい】選択をする、

そんな絵に描いたような【理想郷】。

 

 

 

 

 

 

...そこがどれ程気持ちが悪く歪んだ世界なのかを。

 

 

 

 

 

 

 

?(..理想郷を歪んだ世界だと申しますか。..おもしろい。ならば貴方のその目で確かめなさい。)

 

 

?(...歪んでいるのはどちらの世界なのかを。)

 

 

...突然、彼の頭の中に聞き覚えのない女性の声が響き、視界が光に覆われる。




はい、また次回からは幻想郷編です。
今、金木君と有馬さん(妖怪の)血の海の中にいますからね..
とっとと出してあげましょう。
次回はお山の大将が出てくる予定です。

そういえばこの小説、【東京喰種知らない人でも大丈夫】って書いてありましたね。
..すいません、思いっきり【梟】だのなんだの出てますね..すいません。
まぁ、次回からはしらなくても大丈夫だと..思います。
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