東方狂宴舞   作:ホッピングミキサー

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はいはい、少々遅れてのホッピングミキサーです!
前回で紅魔郷が終わりどんちゃん騒ぎの後煉君は晴れて家族の一員と成りました!今回は彼の能力が明らかになりますのでお楽しみに
ではshoot16 breaking memoryお楽しみください


一時の日常
shoot16 breaking memory


宴会から数日経ったある日、俺は図書館に呼び出されていた。なんでも俺の持つ能力をはっきりさせておくとかなんとか…能力がある事自体驚きだがそれを確かめる手段がある事に吃驚だ。それにしても途轍もない本の数だ。先が見えない高さの本棚が乱立している様は宛ら本棚の森と表現できるだろう。本は嫌いではないので見回していると、本棚の一部からひょっこりと病的なまでに真っ白な顔が覗いた。

 

「来たわね、ようこそ私の図書館に」

 

「相変わらずのパジャマ姿だな。まぁ今日はよろしく頼むよ」

 

狙った訳ではない。「その格好をパジャマと呼ばずになんと呼ぶべきか」という思いが先行し起こってしまった不慮の事故だ。つまり"ついうっかり"やってしまったことだがパチュリーの耳には届いていたようで…

 

「貴方ね…これは私の普段着であって決してパジャマではー」

 

「それはパジャマではありません‼︎」

 

うん?なんだか声が被って聞こえたんだが…

パチュリーの遥か後ろに立つあの女性は確か小悪魔だっけか?ツカツカと足音高く俺に歩み寄りビシッという効果音が聞こえてきそうなほど鋭くパチュリーを指差すと早口に捲し立てた。

 

「いいですか?パチュリー様の着ている衣服は魔力を高める為に用いる神聖な魔法着なのです!これを着ることによって現存する体内の魔力を倍以上に引き上げることが可能になります。例え見た目がダルダルのパジャマであったとしても馬鹿にしていいものではありません!そう、パジャマであったとしても‼︎

…グヘッ」

 

連呼される"パジャマ"という単語が気に障ったのかパチュリーは小悪魔に振り下ろした電話帳並みの本を抱え直すと一言「むきゅう」と鳴き(?)据わった目で此方を仰ぎ見た。

その光の失せた眼光は俺を震え上がらせるのには十分な威力を持ってっていた。

 

「ねぇ…私の服変じゃないわよね?普通の服よねぇ?」

 

「はっ、はい!とても素晴らしいお召し物だと思います!」

 

「そう…」

 

パチュリーは何故か敬語になりキョドリまくっている俺の横を呟きながら通り過ぎ、本棚の森の中へ消えていった。怖ぇよ、ここに住む奴等みんな怖ぇよ!一人戦々恐々としていると、彼女が消えていった奥の方から声が聞こえてきた。

 

「何してるの?早く来なさいよ」

 

「あ、あぁ悪い…」

 

幾多の本棚の群れを抜けた先には簡単なテーブルと椅子があり、薄暗いランタンの灯りがそれを照らし出していた。目の前に置かれた椅子がひかれ、座るように促される。木材と本の香りが漂い先程まで感じていた緊張をほぐしていく。

 

「これから貴方の能力を調べるから力を抜いてリラックスしておいてね」

 

「…一ついいか?それってどうやって調べてるんだ?」

 

「え?そりゃ魔法でよ」

 

何当たり前のこと聞いてるの?みたいな顔で平然と答えられた。魔法…なんでもありだな。軽く肩をすくめ背もたれに体を預けると

俺の周囲に六芒星を模った魔方陣が浮かび上がり青白い光を放ちながら回り始めた。漏れ出すその光を見ているとなんだか眠くなってきて俺の瞼が下がり始める。

 

「眠いのなら寝ていても構わないわよ?そっちの方が私もやりやすいし」

 

微睡み始めた俺に気づいたのか、パチュリーは俺に手を翳しながらそう言った。嬉しいことを言ってくれる、あの宴会以降メイド長の扱きに一層磨きがかかりこうやってゆっくりする時間がなかったからな。お言葉に甘えさせて貰おうか…瞼を閉じ、大きな穴に落ちていくような浮遊感を感じながら俺は意識を手放した。

 

 

暖かい…なんだこれ?あ、確かパチュリーに能力スキャンをして貰っているうちに眠くなって…俺、寝ちまったのか。ゆっくりと瞼を開けるとそこはさっきまでいた薄暗い図書館ではなく色とりどりの花が咲き誇る草原だった。

 

「こんな明るい夢見るの何時ぶりだろうかな」

 

軽く伸びをして体をほぐし宛てもなく歩く。歩くたびに草を踏む音と柔らかな感触がして俺の心を踊らせる。近くに村があるのか俺の腰程の子供達が駆けていき、吹く暖かな風が俺の乾いた心を潤していく。

 

「そうか…俺はやっとあいつから開放されたんだな」

 

今迄の俺がやってきた罪を思い返し犠牲者を増やし続けた奴からの開放を実感しそう呟いた瞬間、背後から細い枝が何本も折れるような"奇妙"な音が聞こえた。

 

「本当ニ?」

 

「本当ニ終ワッタと思ってルノ?」

 

「あ…あぁ‼︎」

 

振り向いた先には首が百八十度回り、此方を血走った目で睨みつける子供達がいた。先程まで楽しそうに笑っていた顔は血が頭に上り腫れ上がり元の顔が想像できないほどに変形していたが口は醜悪な笑みを称えており釣り上げられた唇の端から白い泡が起こっている。ミシリミシリと骨が軋む音を響かせながらこちらに向かって歩いてくる姿は宛ら悪夢そのものだった。潰れた喉で奴らは俺に話しかける。

 

「ネェ、お兄チャン…僕タチノコト忘れるナンテ酷ナァ」

 

止めろ、聞きたくない!それ以上は言わないでくれ!

 

 

「僕タチはココでお兄チャンに…」

 

悍ましい俺の記憶。記憶の奥底に埋めて思い出す事を避けてきたモノ。自分が傷つきたくないから、真実を認識するのがつらいから…そうこれは…

 

「僕タチはココでお兄チャンに"殺された"んダカラ」

 

「あぁぁぁ‼︎」

 

俺が持つ壊れた記憶

 

無表情に腕を振り、出現させた魔方陣から飛び出した黒い腕が子供達の体を掴み捩れた頭を捻じ切る。乱雑に引きちぎられた首の断面から噴水の様に吹き出す血が体にかかるが気にせず"解体作業"を続ける。両腕と両足を捥ぎ取った後腹を引き裂き中身を啜る。前と同じように…

 

「あぁ…オイシイなぁ…沢山タベナイト大きくナレナイッテママは言ってたからイッパイ食べなきゃ」

 

ボクの目には何も映らない。ただ目の前にある"食べ物"を食べる事に集中しているのだから他のものなんて意識に入らない。自分の後ろで"自分"が見ていたとしても…

 

「なんだよ…これ…こんなのが俺だってのか

こんなのが…」

 

血で口の周りを赤く染めながら人間の体を貪るその姿はまさに獣そのもので言い換えるなら"化物"が相応しいものだった。そして思い知る。自分があの化物だという事に、そしてその時暖かな風景がひび割れて崩れ去っていった。

 

「こいつを殺せば…もうこんな事は起きない」

 

運の良いことに奴はまだ食べる事に夢中で此方に気がついていない。腰からナイフを取り出し奴の首に振り下ろそうとした時景色が揺れ意識が引っ張られる感覚に襲われた。駄目だ、まだ起きるわけにはいかない。こいつだけは殺さないと…俺の願いは届かず次に目を開けた時そこは元の薄暗い図書館だった。

 

「起きたわね…全然起きないから心配したわ」

 

パチュリーが起こしてくれたのか、端の方にいた筈の彼女が俺の目の前に立っていた。揺さぶられたのか服がかなり皺になっている。

 

「もう少し優しく起こすことは出来なかったのか?服がグチャグチャだ」

 

「む、むきゅう…そんなことより貴方の能力が判明したわよ?そっちの方が気になるでしょう?」

 

そそくさと本棚の中に消えていったパチュリーを目で追いながらふと妙な事を思い出す。服の皺を伸ばしている時パチュリーの青白い顔が更に蒼白になっていたような気がする、それにこの部屋もこんなに傷だらけでボロかったか?沸き起こる疑問は自分の能力についての疑問に置き換わり埋もれてしまった。

それにしても俺の能力って一体なんだろうか…メイド長みたいに汎用性の高いものならいいんだがなぁ『空間を操る程度の能力』みたいな…ちよっと現金すぎるか。

そんな事を考えていると数冊の本を抱え戻ってきたパチュリーの顔は元の(といっても青白い事には変わりないが)表情に戻っていた。

 

「貴方の能力を説明するにあたっていっておくことがあるわ。あなたの中にある霊力に魔力が混じっている事が分かったの」

 

「って事は俺はやろうと思えば魔法が使えるって事か?」

 

「えぇ、訓練さえすれば普通に使えるようになるわ」

 

やべぇ、テンションが上がってきた。俺が魔法使いかよ…でも能力とは関係ないよなそれ

そわそわしてるのが目に付いたのか軽く咳払いの後俺の腰にある銃を指さして一言こう述べた。

 

「貴方の能力は『あらゆるものを撃ち抜き壊す程度の能力』よ」

は?




如何だったでしょうか?今回分かったことが二つあります…グロい!
日常回が書けない!書いていてSAN値が減りそうになりました…なのでここで謝罪して置きます。グロ耐性の無い方申し訳ありませんでした!
では次回でお会いしましょう
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