ロヴロがやって来た次の日、
その日は1時間目から体育だった。
丸太の上での暗殺訓練。不安定な場所での暗殺を見据えての訓練らしいが、そこに、黒い影が2つある。
そう、ロヴロとビッチ先生だ。
誰を狙っているか、それは………。
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時間は前日に遡る。
「どう殺し比べるか、それは、イリーナ先生とロヴロさんのうち、烏間先生を先に殺したら勝ち、ですよ」
「はぁ?」
驚いたのは、ビッチ先生ではなく、烏間先生だ。
「私が標的になると、イリーナ先生が有利になってしまうかもしれませんし、私を殺す人なんて…だ〜〜〜れもいないじゃないですかぁ!」
殺せんせーの顔が緑と黄色に変わる、舐めてる顔だ。
「そして、互いの暗殺を邪魔するのは禁止、生徒の授業妨害も禁止です」
「はぁ、勝手にしろ!!」
ガラッ!と烏間先生は外にでる。
(クソ……!迷惑なことをしてくれるな!!)
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………と言うことがあり、今に至る。
体育の授業が終わると、
「カラスマ先生!お疲れ様でしたぁ〜!ハイ!冷たい飲み物あげる!」
(何やってんだよ…………。あんなの、俺でも騙されねーよ)
違和感たっぷりの事態に、神栄は呆れている。
「大方筋弛緩剤だな……。言っておくが、受け取る間合いまで近寄らせないからな」
気づかれたビッチ先生は、次の策を考える。
しかし、そんなのを考えてる暇はない。
ロヴロは凄腕の(元)殺し屋。
その気になればすぐ標的に仕留められる。
………と考えているビッチ先生と違い、追われてる身の烏間先生は、殺せんせーに会う。
「どうですか?たまには殺られる側も楽しいでしょう」
「バカバカしい。それと、俺があの2人の攻撃を全てよけたら、俺に何かあるのか?」
「そうですねぇ、では、全ての攻撃をあなたがよけたら、あなたの前で1秒間、何があっても動きません。暗殺し放題です」
「…………いいだろう、が、これはあいつらには言わないほうがいいか」
「まぁ、そうですねぇ」
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職員室には、烏間先生とビッチ先生がいる。
烏間先生はひたすらパソコンで何かをしている。
ビッチ先生は、対先生用ナイフを右手に持ち、様子をうかがう。
一方、ロヴロは木の陰に隠れながら、烏間先生の隙を狙う。
(………ああ見えて奴は警戒しているな………。二重三重の罠は無意味……………。なら、一瞬だけ反応を遅らせればいい)
そして、ロヴロは窓から職員室に侵入し、烏間先生の元へ行く。
「……っ!?」
一瞬、烏間先生の反応が遅れる。
机を引こうとしたら、動かない。
ロヴロが仕掛けた細工はこの1つだけだ。
あとは、烏間先生に当てるだけ、これで殺れる!!
が、
烏間先生はロヴロの腕を掴み、机にぶつけ、動かなくなったところで膝蹴りをロヴロの頬に軽く当てた。
「……っ!強い!!!」
「まぁよくも俺を簡単に殺せるとでも思ったな……?わかってるな?もし全部よけたら……!!!!!」
ビッ!と烏間先生は殺せんせーにナイフを突きつけ、怖〜い顔で言った。
(ヒイイイイイィ!!!)
「ヒィ!!」
殺せんせーとビッチ先生は烏間先生の強さを改めて感じ、怖くなった。
(まずいわね……どうしよう…!)
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食事の時間、神栄は冷食セットを食べている。
いつもの見慣れた光景。烏間先生はマ○クのハンバーガーを外の木の下で食べている。
そこにやって来る女性が一人。
言うまでもなく、ビッチ先生だ。
右手にはナイフを持っていて、完全に暗殺しようとしている。
「さて………痴女ビッチがどーゆー風な暗殺するのか…楽しみだな」
神栄は冷食ハンバーグを食べながら、窓の外を見る。
「残留を賭けた戦いだからね、ビッチ先生も本気だよ」
一方、外では。
「俺は模擬暗殺でも容赦しないぞ」
「……でもね、私、この教室に残りたいのよ。それはわかるでしょ?」
バサッ!と上着を脱ぎ始めた。
「だから……。お願い」
当然だが、色仕掛けは烏間先生には通用しない。
彼の堅物は世界トップクラスだ。
(はぁ…所詮この程度か、軽くこっちからナイフを取っておしまいだな)
「はぁ、勝手にしろ。何処にでも当てればいい」
「うふ、わかったわ」
一方、外でビッチ先生の暗殺を見ている殺せんせーとロヴロは、何やら話している。
「ロヴロさん。彼女はとても良い先生です。様々な事に挑戦しては、克服し、それを何度も繰り返しています。そんな挑戦と克服のエキスパートが、ここに来てから何もしてないと思いますか……?」
そう言って、高級バッグをロヴロに見せる。
そこには………。
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「じゃあ、そっちいくわよ!」
ぐわん!
「………!?!?!?」
烏間先生は何が起こっているのかわからない。
ワイヤートラップ。ビッチ先生の脱いだ服と木を使い、色仕掛けでカモフラージュ、といった複合技術だ。
烏間先生は立ち上がれず、ビッチ先生に上を取られた。
あとは、当てるだけ。
ヒュ!とナイフを振り下ろす。
しかし、
「く………っ!危なかった…!!」
(しまった!力勝負じゃ勝てない!)
「あっちゃー……終わったな、痴女ビッチ」
神栄がハンバーグを食べ終わると、立ち上がり、再び外を見る。
「カラスマ………。殺りたいの、ダメ………?」
……………は?
「殺させろ!なんて言う暗殺者がいるか!バカか!!……………もういい!こんな奴に一日中付き合えるか!」
烏間先生は手を離し、ナイフが当たった。
これで、ビッチ先生の残留が決定した。
(所詮は口約束、こんなことであいつが殺られる訳ないか………)
「お前は出来の悪い弟子だな、イリーナ」
ロヴロがヌッ!と出てきて、彼なりの褒め言葉を言う。
「先生でもやってた方が、まだマシだな、必ず殺れよ」
「はい!!!」
そう言って、ロヴロは去っていった。
「くそっ!ロヴロさん!勝ってくれよ!」
神栄は落胆し、机に戻った後、眠りについた。
やっと25話です………。
1学期はいつ終わるのやら………
次回、2人目の転校生とーじょー!